老害になった父「男に育休なんていらない!」「早く潰れちまえ!」老害はどの家庭にも潜む可能性がある【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)

寿司屋で順番待ちをしていた栄子。人数が少ない人を優先的にカウンターへ通す店員に対し、突然「順番を抜かすな、非常識だぞ!」と怒鳴り出す人がいた。周囲から冷たい視線を浴びているのは、まさか自分の父親だった。現代の常識とのずれに気づかず、自分たちの古い価値観が正しいと主張する親。その押しつけをわずらわしく感じる娘の物語、「わたしの親が老害なんて」について、著者の西野みや子さん(@miyakokko61)にインタビューを行った(後編)。
「早く潰れちまえ!」と怒鳴る父!



元教員だった父は、外出すれば店でクレームを言い、悪びれない。娘の栄子が代わりに謝罪することもあった。「老害」と呼ばれるのが、自分の親だなんて――。
また、別のケースでは妊娠中の娘・美咲が帰省。両親は「つわりでほとんど食べられない」という美咲の声を無視して寿司の出前を取り、「生ものは控えている」と言うと「お祝いだから」「ちょっとくらいいいんじゃないか」と聞き入れない。さらに、「染めた髪は、赤ちゃんに悪い影響があるんじゃない?」と言い出すのだった。
『老害』は誰にでも潜む可能性がある
「老害」とはどのようなものだと感じたか、という問いには、「年齢に関係なく、自分の価値観や経験を他人に押しつけてしまうことや、異なる文化や考え方を受け入れようとしない態度が、そうした摩擦を生む原因になるのではないか」と答えた。
西野さんが本作で特に注目してほしいポイントは、作者自身の経験を反映した「女性の生き方」や「子育ての仕方」に対する古い価値観だという。作中では、祖父母の「つわりへの対応」や「母親はキャリアよりも育児を優先すべき」という考えが、娘の美咲に及ぶ。栄子自身は娘の味方だと思っているが、長年親に言われてきたことが無意識に体に染み込んでいることがわかるだろう。
「『老害』は誰にでも潜む可能性があることを伝えたかったので、あえてどこにでもいるような登場人物にしました」と、登場人物の描き方について語る。「誤解と理解」は小さなきっかけで起こることも、この作品で描きたかったテーマだそうだ。
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取材協力:西野みや子(@miyakokko61)
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