【実話】1歳の娘が喘息性気管支炎で入院!?母は仕事を休めず親子のリアルな入院生活を描く【著者インタビュー】
東京ウォーカー(全国版)

戸塚ネオ(
@totsukaneo
)さんは、2025年8月にX(旧Twitter)で『コロナ禍の子どもの付き添い入院レポ』という作品を投稿して、注目を集めている。2022年に1歳の娘が喘息性気管支炎を患い、有給を使い切っていた母親は仕事を休めず、親子での過酷な入院生活を描いた作品だ。本作が誕生した理由や当時の心境などについて、著者の戸塚ネオさんにインタビューした。
※本作にはセンシティブな表現があります。閲覧には十分ご注意ください。

――本作はどのように誕生しましたか?
個人情報などは、フィクションを入れたりしていますが、当時の感情をそのまま描いています。長女が1歳半のとき、喘息性気管支炎で突然入院することになったのですが、私はちょうど育休から復帰したばかりで、仕事と付き添い入院の両立に必死でした。入院前に有給を使い切り、休めば欠勤扱いになり周りに迷惑をかけるので、付き添いつつそこから出勤するという選択をしました。入院中はコロナ禍で大変だったので、コロナが明けて少し落ち着いてきたタイミングに「漫画」という形で、当時の気持ちを忘れずに描き留めておきたいと思ったのが、この漫画を描いたきっかけです。

――娘さんが喘息性気管支炎だと知ったとき、当時の戸塚さんの心境についてお聞かせください。
初めの受診の際は風邪と言われていたのに、数日も経たないうちにゼーゼーと苦しそうにし始めて…。医師からは、喘息性気管支炎で今すぐ命に関わるわけではないけど、年齢的にも心配なので、念のため入院させましょうと言われました。病院に連れて行ったり薬を飲ませたり、看病はしていたものの、内服薬を飲み終わるのを待たずにもっと早く再受診すればよかったのかなと後悔して、胸がぎゅっと締めつけられるような思いでした。まだ1歳半という小ささで、呼吸がうまくできない姿を見るのはとても怖かったです。それでも、治療を続けるうちに回復してくれて、本当にほっとしました。

――コロナ禍での付き添いは、特にどんなことが大変でしたか?
一番の壁は「誰とも交代できない」ことでした。コロナ禍では、付き添い者の交代が制限されていたため、家族に代わってもらって少し休むということができませんでした。約1週間、ベッドの中で寝泊まりしながら、付き添い中の子どもの食事、排泄、遊び、すべてを基本的に自分ひとりで担っていました。また、大部屋での入院でありながら、基本的にカーテンを締め切って交流しないように、というルールだったので人がたくさんいるのに孤独感や閉塞感を感じていました。

――今回の入院について、余談話があればお聞かせください。
正直なところ、制度としては「親の付き添いは不要」と言われても、実際に子どもが入院すると切り離せないものだと感じました。今回の入院では、日中に保育士さんが常駐していてくださったので本当に助かりました。その間に仕事に出られたのも大きかったです。でも夜になると保育士さんはいなくなり、数名のスタッフだけ。1歳半でまだ授乳中だった長女は食事もあまり取れず、「母乳で栄養がとれるなら続けよう」と思い、夜間は結局ずっと付き添っていました。

――最後に、今後はどのような作品を描かれる予定ですか?
今後は「こういう話、わかるよ」「うちも同じだった」と、読んだ人が少しでも共感し、安堵できるような作品を描いていきたいと思っています。具体的には、子どものアレルギーでの経口負荷試験入院や、付き添い入院についての体験談を中心に取り上げたいです。こうした経験は、身近にあってもなかなか詳しく聞く機会がないものですが、あらかじめ知っているだけで心構えができたり、気持ちが少し楽になることもあると思います。体験を分かち合うことで安心につながるような作品をこれからも丁寧に描き続けていきたいと思っています。
本作では、コロナ禍に経験した親子での入院生活がリアルに描かれている。戸塚ネオさんはほかにも数多くの作品を描いているので、興味がある人はこの機会にぜひ一度読んでみて!
取材協力:戸塚ネオ(@totsukaneo)
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