【茨城】「とら食堂」出身の店主が打つ、魂がこもった手打ち麺に感動!
東京ウォーカー
2017年で創業40周年を迎えた「とら食堂」(福島県白河市)。その系譜を受け継ぐ店が、茨城県日立市にオープン。名店仕込みの手打ち麺が話題となっている。

手打ちだからこそ生まれる強いコシ
2017年7月にオープンした「白河手打中華そば 中村」(茨城県日立市)。その名の通り、白河ラーメンの店で、店主の中村佳史さんは名店「とら食堂」で腕を磨いた。

「もともと『とら食堂』のファンで、片道1時間半かけて、10年以上通い続けていました」と中村さん。そのため、同店の店主・竹井和之さんとも顔なじみになり、弟子入りを許された。
「以前、竹井さんは『もう弟子は取らない』とおっしゃっていたので、まさか!と思いました。うれしい反面、その責任の重さも感じています」と中村さんは当時を振り返った。
白河ラーメンの最大の特徴は手打ち麺。「多加水麺」と呼ばれる水を多めに配合した麺で、プルプルの食感が楽しめる。また、こねた生地に足踏みと棒打ちを何度も繰り返すことで強いコシが生まれる。

中村さんも師匠の教えを守り、毎日早朝から麺を打ち続けている。そして出来上がった麺は、スープとよくなじむよう、仕上げに手もみするのもポイント。そのため見た目はボコボコだが、そのなめらかな食感と強いコシは手打ちだからこそ出せるのだ。

シンプル・イズ・ベストの手打中華そば
チャーシュー麺(910円)やワンタン麺(840円)などもそろうが、まずは基本の手打中華そば(680円)を。麺とスープの美味しさをシンプルに実感できる。

スープももちろん「とら食堂」直伝。鶏ガラと少量のゲンコツを丁寧に煮込み、旨味を抽出している。化学調味料を一切使っていないのもこだわり。仕上げ油の鶏油(チーユ)でこってり感を出したスープは、プルプルの手打ち麺の旨さを引き立てる最高のパートナー。また、醤油の塩分濃度が程よく、最後の一滴まで飲み干せる。

具はチャーシュー、メンマ、ホウレン草、ナルト、海苔、ネギとオーソドックス。なかでも特筆すべきは、メニューによって4種を使い分けているチャーシュー。それぞれ異なる味や食感が楽しめるほか、「とら食堂」同様、炭火でつるし焼きにしているので香ばしい。基本の手打ち中華そばでも、内モモが3枚と太っ腹だ。
理想の一杯を求め、店主の挑戦は続く
まだオープン数か月だが、地元客を中心に評判を呼び、週3回のペースで通う常連客もいるそう。それでも中村さんは、自分の麺にまだ納得していない。

特に難しいのが、小麦と水とかん水を混ぜる「水回し」と呼ばれる工程。麺の生地はデリケートで、その日の気温や湿度によって微妙にその配合を変えなければならない。それは教わってできることではなく、長年の経験と勘がモノをいう。
「手打ち麺もスープもまだまだ師匠の味に遠く及びません。少しでも近づけるよう、日々精進していきます」。最高の白河ラーメンを追求する中村さんの挑戦は、まだ始まったばかりだ。【ラーメンウォーカー編集部】
河合哲治郎
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