「東京マラソン」ランナーのドラマをひも解く5つの疑問
東京ウォーカー
明日、2月28日(日)に行われる「東京マラソン2010」。マラソン定員を昨年の3万人から3万2000人に増員し、10km走者3000人を含む約3万5000人が一斉にスタートを切る。そこではランナーひとりひとりにドラマが巻き起こる。完走率は? リタイアした人はどうなる? など、ひたむきなランナーたちについて、5つの疑問を大会事務局に聞いてみた。
Q1【スタートの号砲後、最後尾のランナーがスタートラインを切るのにどれだけ時間がかかるの?】
スタートは最前列にいる約100人のエリートランナー(日本陸上競技連盟登録選手で一定の基準を満たす者)の後ろに、約3万5000人の市民ランナーが各自の過去のベストタイムまたは予想タイム順にA〜Kのブロックに分けられている。ズラ〜ッと先が見えないほどつながっているランナーたちだが、最後尾の人はスタートラインにたどり着くだけでも大変なのでは?
「スタートラインから最後尾まで、約900mあり、最後尾のランナーがスタートラインを超えるのには、約20分かかります。大変? ええ、そうです、長いんです」
Q2【時間切れってどう分かるの?】
一般的な大会の制限時間が5時間であるのに比べ、東京マラソンは7時間と長め。制限時間内に走れないと失格になるのだが、走っている場所はそれぞれ違うなか、ランナーはどのように時間切れを知るのだろう。
「コースには約5kmごとに関門があり、第1関門ならスタートから1時間20分後というように、各関門に閉鎖時刻を設定しています。関門閉鎖後は競技を続けることはできませんので、関門到着時に時間切れを知ることになります。その後、関門から収容チェックポイントに誘導され、途中リタイアの人も合わせて収容バスでフィニッシュ会場の東京ビッグサイトに向かいます。出走時にスタート地点で預けた荷物もそちらに届いているんです。ただし、7時間の制限時間ということからリタイアはそれほど多くなく、初心者でも参加しやすい。マラソンの完走率は毎年約97%と高い数字になっているのは、本大会の魅力だと思います」
Q3【外国からの参加者って多いの?】
日本人がホノルルマラソンに参加するように(昨年のホノルルマラソン日本人参加者は約1万4000人)、海外から東京マラソンへの参加者もいるのだろうか。
「海外からの参加者は、年々増えています。2007年の第1回大会は約1200人でしたが、昨年は約2700人になっています。昨年一番参加者が多かった国は、アメリカです。もともと、東京マラソンは海外から東京への観光客誘致が一つの目的になっているので、ロンドンやニューヨークなどでプロモーションをしたり、スポンサーの旅行会社で参加ツアーを組んだりしているのです。世界的なマラソン大会として認知してもらえるようにしていきたいと思っています」
Q4【不参加の人はどれくらいいるの?】
今年は定員計3万5000人のランナー募集に対し、マラソン27万2134人、10kmに3万9307人が応募して当選確率が8.9倍にもなった。でもケガや病気などの理由で参加できない人もいるはず。
「こちらは大会のノウハウなので人数は未公表となります。ただし抽選後、期日までに参加料(1万円)の振り込みが行われなかった分などについては、追加抽選を行っています」
Q5【市民ランナーは陸上連盟(陸連)登録選手に勝てない?】
東京マラソンにはエリートランナー約100人のほか、国内外の招待選手も一緒に走る。昨年からスポンサーからの賞金制度も始まり、その総額は、なんと1億1140万円! 実はとっても速い市民ランナーがいて、賞金をかっさらう! なんてことはないのだろうか。
「これまでの大会では、そのような結果はありません。ちなみに、昨年大会に3時間未満で完走した市民ランナーは参加者全体の2.2%、648人です。一番多いのは、4〜5時間の完走者で全体の33.4%になります。ちなみに、残念ながら完走はされませんでしたが、昨年の最高年齢のマラソン参加者は85歳。今年は男子83歳、女子74歳の方も参加されます」
東京都庁を出発し、皇居や銀座、浅草など東京名所を巡り、東京ビッグサイトでフィニッシュ(10km走者は日比谷公園)となる東京マラソン。明日も繰り広げられるであろう、めくるめくドラマに感動しながら、走者の完走を見守ろう。【東京ウォーカー】
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