まるでテーマパーク!? SA・PAが進化して“遊べる施設”に!
東京ウォーカー
NEXCO東日本のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)の新規オープン・リニューアルが盛んだ。同社は「Pasar(パサール)」の新ブランドでSA・PAの商業施設の開発や、地域の拠点となるエリアでは「ドラマチックエリア」というコンセプトでリニューアルを進め、2008年からすでに計7つのSA・PAをリニューアル。さらに今年の夏には、新たにフランスの小説「星の王子さま」をテーマにした「寄居 星の王子さま PA」(埼玉県深谷市)を誕生させる。今や休憩だけでなくそれ自体が“遊べる施設”に進化しているのだ。
「寄居 星の王子さま PA」は“ブランドとコラボ”した、まるでテーマパークのような施設。「星の王子さま」は1943年に初版が発行され、これまでに世界中で約9000万部が販売された、小さな星に住む王子さまの話。同施設は作者、サン=テグジュペリゆかりの地、南フランス・プロヴァンス地方の雰囲気を演出する。NEXCO東日本の中居さんによると「計画は2年ほど前から。Pasarともドラマチックエリアとも一線を画す、全く別の施設」だと言う。
「寄居 星の王子さま PA」のエントランスには、星の王子さまの像やバラ園が。カジュアルレストラン「Le Petit Prince」のメニューはフランス料理学校コルドンブルーで教鞭をとっていたシェフが監修。サービスもホテルオークラ出身者が担当するといい、これまでのSA・PAの常識をくつがえす内容になっている。PA内の建物にもレンガ色のプロヴァンス瓦を用いるほどのこだわりようだ。日本にもファンの多い「星の王子さま」なだけに、多くの利用客が見込まれる。
一方で「Pasar」は、“地域の特性”を生かしたレストランや土産が充実した施設で、街中の人気店舗が多数出店。2008年7月にグランドオープンした幕張PA(千葉県千葉市)では、上りを“千葉気分”と称して千葉の特産・醤油の蔵をイメージした雰囲気の中、千葉の名産が並ぶ。下りは“東京気分”と題し、デパ地下をイメージしたスイーツなどが並ぶ物販エリアや、地産地消がテーマのレストランが楽しめ、従来より女性客が増加した。これに続き昨年11月には羽生PA(埼玉県羽生市)、12月には三芳PA(埼玉県入間郡)がPasarとしてオープン。ユーザーにとっては、途中で高速道路を降りなくても地域の特産品などが楽しめるという利点は大きい。
また、「ドラマチックエリア」は“旅のドラマ”の演出がコンセプトの空間作りを実現。昨年3月にオープンした「横川SA」上り線は、信越本線横川駅を再現。旧国鉄車両の一部を配したメモリアルコーナーや、客室に見立てた“車内”で食事が楽しめ、電車好きの客も多いという。7月には赤城高原SAも“高原の香りとぬくもり”をコンセプトにリニューアルした。
これらSA・PAの大改革のきっかけは、2005年10月の日本道路公団民営化だ。これを機に、“サービス水準の効能と多機能化”を目指した自由な発想で個性あるSA・PAが続々誕生し、いずれも2〜3倍に収益がアップするほどの大反響となっている。「今後もPasarなど従来のイメージを刷新する取り組みと共に、特産品を扱う“地域のショーウィンドウ化”を進めていきたい」と中居さん。
ドライブの休憩やトイレ利用だけでなく、食事や土産、また建物など空間までもが楽しめる施設として発展しているSA・PA。新たな取り組みである「寄居 星の王子さま PA」のオープンを機に、ますます進化を遂げそうだ。【東京ウォーカー】
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