【実話】13年間も「抜毛症」に悩み続けた女性!?受験勉強のストレスが原因&当時の心境を語る【著者インタビュー】
東京ウォーカー(全国版)
春乃おはな(@Nekotaro1994)さんはX(旧Twitter)で『女だけど坊主にしました』という作品を投稿して、ネットで注目を集めている。この作品は、春乃おはなさん自身が10代に抜毛症を発症し、心の葛藤などがリアルに描かれたもの。本作を描いたきっかけや抜毛症が完治した方法などについて、著者・春乃おはなさんにインタビューした。
※本作にはセンシティブな表現があります。閲覧には十分ご注意ください。
――本作を描こうを思われた理由について、お聞かせください。
10代から抜毛症(ばつもうしょう)が始まり、28歳に頭のてっぺんの毛がすべてなくなるほど悪化しました。20代半ばから心療内科には通っていたのですが、抗不安薬を処方されるだけで治りませんでした。心療内科に行っても治らない、もちろん自分だけでは治らない。そこで抜毛症専門のカウンセリングに通うことに決めました。そのおかげで悪化から今にいたるまでに2年半以上経ちますが、髪の毛を抜いていません。
SNSやインターネットで「抜毛症」と検索すると、髪の毛を抜くことに悩む人ばかり。その多くは心療内科に通う人たちでした。具体的に寛解までいたったケースを目にしたことがなかったので、じゃあ自分が漫画に描こうと思いました。抜毛症に悩む方、その家族や友人、知人。そんな多くの方々の希望に少しでもなればと毎日願いながら描いています。
――本作を描くうえで、どんな点を工夫されましたか?
抜毛症はよく家族や親しい人に誤解されます。「わざと抜いているんだろう」「なんで抜くなと言ってるのに抜くんだ」「頑張ればやめられるはず」。そんな言葉や視線、プレッシャーを周りの方々からかけられます。でもそれも虚しく、また髪の毛を抜いてしまう。「なんでダメだとわかっているのに抜くのをやめられないんだろう」「自分の心が弱いから」と自己嫌悪に陥ってしまいます。抜くのがダメだとわかっていてもやめられない。本人の力ではやめられない。それが抜毛症という精神疾患。ということを多くの方に知ってほしいという気持ちで描いています。
――抜毛症は心の状態なども大きく影響しているようですが、その点について春乃おはなさんの意見をお聞かせください。
抜毛症専門カウンセラーの方いわく、抜毛症の原因は幼少期の家庭環境が影響する場合が多いそうです。私の場合は母の過干渉と父の無関心。幼少期から安全基地であるはずの家庭がそうではなかった。常に不安を感じながら成長していきました。そのため、ある日急に抜毛症が始まるというよりは、それまでのストレスの蓄積で抜毛症にいたるケースが多いようです。根っこが弱いまま育つと、葉も強くは育たない。そんな風に考えています。
――現在は完治されているようですが、具体的にどのように治療または対処されましたか?
前述した通り、私は抜毛症専門のカウンセリングで約1年間のプログラムを受けて寛解しました。抜毛症専門のカウンセリングは一般社団法人 日本抜毛症改善協会の公式サイトから全国の施設を検索・申し込みができます。
――最後に、抜毛症で悩んでいる読者の方にメッセージをお願いします。
私が抜毛症でつらいとき、SNSで同じ症状の人を探しました。「髪の毛を抜くのがやめられない」「親に抜くなと言われるがやめられない」「どうしたら抜くのをやめられるのだろう」。自分のように抜毛症に悩む人々を見ると「悩んでいるのは自分だけじゃ無いんだ」と安心しました。同時に、抜毛症が治ったという投稿は全然見つからず、絶望したのも覚えています。抜毛症で悩んでいる方がこれから私の漫画を見つけてくれたら、少しでも救われればと願いながら、漫画を描いています。もう自分をこれ以上責めないでほしいと、声をかけたいです。
本作では、著者が抜毛症を患った当時の経験がリアルに描かれている。春乃おはなさんはほかにも数多くの作品を描いているので、興味がある方はこの機会にぜひ読んでみて!
取材協力:春乃おはな(@Nekotaro1994)
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