「外見至上主義」へのアンサー?魔法の薬が切れた瞬間、老婆に戻った魔女!若く美しい彼女に告白した青年の恋物語【作者に聞く】

東京ウォーカー(全国版)

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彼女は「魔女」だった…

永遠の若さを得たいと「魔法」を使う話は、グリム童話などで多く描かれてきた。今回は、猪原秀陽さん(@inoharahideharu)の創作漫画『若返る魔女』を紹介する。本作は、老婆である魔女が若返りの薬を使って、実直な青年と恋に落ちるラブストーリーで、「いい話」「心揺さぶられた」などのコメントが届いている。猪原さんは、「外見至上主義」や「年齢差別」へのアンサー漫画となったと語る。さらに、作品の着想や制作秘話についても話を聞いた。


青年を驚かせようと若返りの薬を飲む魔女

「若返る魔女」(2)画像提供:猪原秀陽(@inoharahideharu)

「若返る魔女」(2)画像提供:猪原秀陽(@inoharahideharu)

「若返る魔女」(3)画像提供:猪原秀陽(@inoharahideharu)

青年は、スーパーの袋が破れて困っているおばあさんを助け、お礼に家に招待される。おばあさんが庭の薬草を渡したり、相談に乗ったりしている「シャーマンみたい」な人物だと知る青年。素直な彼を見て、少し驚かせてやろうと、おばあさんは若返りの薬を使って若い姿となる。彼女の正体は「魔女」だった。

その後も若い姿で青年と逢瀬を重ね、青年がついに告白し、2人は両思いとなる。しかし、魔法の薬が切れた瞬間、おばあさんの姿に戻ってしまい――?

「街で見かけたおばあちゃん」から着想を得たアンサー漫画


「助けたおばあさんは、実は魔女だった」という設定の発想はどこからきたのか尋ねた。

【猪原秀陽】ふと街で見かけたおばあちゃんが素敵で、若い頃すごい美人だったんだろうなあと思ったのがきっかけです。描き始めは漠然としか考えてなかったのですが、今思うと『外見至上主義』とか『年齢差別』などへの自分なりのアンサーみたいなものを漫画で描いてみたかったのだと思います。

また、「なぜか昔から魔女に惹かれていて、(以前、占い師に前世は魔女と関わりがあったと言われたことがあります笑)、魔女の漫画も描きたくて、いろいろ組み合わせてストーリーができました」と、着想の背景を明かした。

リアリティーの曖昧な世界観にこだわったバランス調整


おばあさんは出会ってすぐ若返りの薬を飲むという引き込まれる展開だが、本作を描く上でこだわったポイントについて聞いた。

【猪原秀陽】若返り薬をできるだけ納得できるような設定にしたり、登場人物のいる世界は、現代の日本とは違うような曖昧な世界観にしたりと、リアリティーがあったりなかったりのバランス調整にこだわりました。

また、猪原さんは本の編集にも携わっており、ネットで出会った漫画好きの古着屋さんと意気投合し、漫画雑誌『COMIC IN THE HOLE』を一緒に作り始めたという。今後の目標は、「雑誌の制作や展覧会なども継続してやっていきつつ、商業誌への掲載を目指していきたい」とのことだ。

「普段は人間のどうしようもない部分だったり、善悪の問題など簡単に割り切れないことをテーマとして描いています」という作者。いつか老婆であることを話さなくては、青年をがっかりさせてしまうと思いつつ、本当のことを言い出せずにいたおばあさん。若くて美しいおばあさんを好きになった青年は、魔法が解け、おばあさんの姿になった彼女にどのような答えを出すのだろうか。


取材協力:猪原秀陽(@inoharahideharu)
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