影山貴彦のテレビのホンネ。「ゴエちゃんの存在感、関西でとびきり貴重!」
関西ウォーカー
元毎日放送プロデューサーで、同志社女子大学情報メディア学科の影山貴彦教授が、“関西ローカル”のテレビ番組の核心に迫るコラム!

(関西ウォーカー12/15発売号の掲載分について)今回からコラムのスペースが大きくなった。嬉しいことだ。これからも大好きな関西ローカルのテレビ番組をしっかり見て、出演者や作り手をしっかり褒め讃えつつ、時にチクリと苦言も呈してゆきたい。
関西以外の人から、「関西」、特に「大阪」のイメージとしてすぐに挙げられるのが、「コテコテ感」あるいは、「グイグイ感」だろう。「お笑い」、「粉モン」、「タイガース」と括られることも多い。確かに自分自身を顧みても、「お笑い」は自らの専門のひとつであるほどかけがえのない存在だ。たこ焼きやお好み焼きなどの「粉モン」は、しばらく食べないとイライラするほどの好物だし、シーズン中は「タイガース」の勝敗が日々気になって仕方のない生活をしている。的を射ていると認めざるを得ない(苦笑)。
「関西ローカルのテレビ番組」も同様で、関西以外から来た人が見ると、その濃さに「何これっ!」、「スゴーイ!」と感じるようだ。ただしこれらは、必ずしもポジティブなものとは限らない。
しかし!である。関西の人も様々だ。関西のテレビも色々なパターンがあり、出演者だってバラエティに富んでいるのだ。たとえば、浅越ゴエ。彼は今、関西を中心に数多くのレギュラー番組を抱えている。おーい!久馬、ヤナギブソンと共に3人組のお笑いユニット、ザ・プラン9のメンバーとして活動しつつ、ピンでの活躍も多い。R-1ぐらんぷり優勝など数多くの賞にも輝いている。
「かんさい情報ネットten.」(読売テレビ)の人気コーナー、「アナタの味方!お役に立ちます!」での浅越もとてもいい。無理に盛り上げようとせず、番組に依頼してきた視聴者にしっかり寄り添い、問題を解決に導く。芸人、特に関西芸人は時に自分が前に出ようとし、番組のバランスを逸脱してしまうことがあるが、彼にはそれがない。欲なき一級の存在感だ。
【著者プロフィール】かげやまたかひこ/同志社女子大学 学芸学部 情報メディア学科教授。元毎日放送プロデューサー(「MBSヤングタウン」など)。早稲田大学政経学部卒、関西学院大学大学院文学修士。上方漫才大賞審査員、GAORA番組審議委員、日本笑い学会理事。著書に「影山教授の教え子が泣きにくる。~涙が笑顔にかわる京都の女子大研究室」など。
影山貴彦
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