【山形】動物系スープの旨味を生かす高いクオリティの中華そば
東京ウォーカー
羽州浜街道と呼ばれる国道7号沿いに、ぽつりと建っている山荘のようなおもむきのラーメン店「荘内麺場 九九七」。駐車場にはと白地に黒で店名が大書された看板があり、遠くからでもよく目立つ。


2017年7月の開業と、まだ新しい店だが、店主の山口優介さんは自ら作るラーメンに自信、というよりも信念を持つ。「ぶれずに自分の味を貫く」。大事なことだが続けることは難しい。そうした信念を、山口さんは神奈川の有名店「G麺7」での修業時代に覚えたこと。
3年の修業の後、地元に帰り、鶴岡市街のラーメン店で働いてからこの店をオープンさせた。カウンター、テーブル、そして奥には座敷もあり、新店のスペースとしては十分すぎる広さだ。

新進気鋭の個性とノスタルジックな旨味を兼ね備えた一杯
九九七のメニューは、鶏ガラを主軸にした「中華そば」(700円)、そしてアジの煮干しが香る「魚介中華そば」(700円)の2種類が基本。いずれも麺は中太であるが、動物系にはストレート、魚介系に縮れと、それぞれのスープに合わせて仕上げを変えている。

「中華そば」のコクのある醤油ダレは、口に含むとやや濃厚な味わい。ツルリとなめらかで弾力ある中太ストレート麺と組み合わさると、ちょうどよいバランスになる
■ラーメンデータ<麺>中太・丸・ストレート/製麺所:自家製麺・200g<スープ>タレ=醤油・仕上げ油=鶏油/濃度:こってり○●○○○あっさり/種類:鶏ガラ・豚骨
旨さのポイント

醤油ダレに使うのは6種類の醤油で、山形県内はもとより、千葉や新潟など、主人が「コレ!」と思った濃口醤油を仕入れて使っている。すべてをブレンドすることで、より深いコクと旨味が生まれる。

庄内エリアは自家製麺比率が高いということもあり、当初から自家製麺。中華そばはストレート麺、魚介中華そばでは縮れ麺と使い分ける。小麦の香りがする多加水麺は、モッチリとした食感が楽しめる。

スープと麺、そこを探求していくのは当然だが、山口さんはラーメン全体を考え、アクセントにもこだわる。中華そばには鶏皮、魚介中華そばにはザク切りの長ネギ、どちらもあまり見ない具材だけに、ラーメンの面構えも大きく変わる。そして味にも劇的な変化を起こし、それが九九七のラーメンの個性につながっている。
新進気鋭の店主は、今後、まったく別なラーメンの構想も描いていて、できれば夜、二毛作にしてその味を世に問いたいと、機会をうかがっている。【ラーメンウォーカー編集部】
編集部
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