「表面的な優しさが怖い」「荒れた家こそ実は良い家庭」…完璧な夫を持つ妻と、無職の夫と暮らす妻。壊れるのはどっちだ【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
エリート会社員の夫が整えた美しい家と、無職の夫が荒らす散らかった部屋。真逆の家庭に暮らす2人の妻が出会い、互いの境遇に揺れながら新しい道を模索する横山了一
(@yokoyama_bancho)
さんの「どちらかの家庭が崩壊する漫画」。SNSで大きな反響を呼び、年末企画として話題になったシリーズが大幅に加筆され、オールカラーで書籍化されることになった。ウォーカープラスでは書籍版を先行して掲載中だ。
エリートと無職、2家庭の設定は、シンプル&極端に
横山さんが本作の着想を得たのは、以前描いた「いつかポジションが入れ替わる二人」にさかのぼる。画面を上下に分け、対照的な人生を並行して見せる表現をさらに発展させ、「もっとドロッとした設定に振ってみよう」と思ったことが始まりだったという。極端さを軸に、「エリートとヤンキー」というシンプルな構図を置き、荒れた家こそ“実は良い家庭”という反転構造も序盤から決めていた。
ただ、細部は描きながら構築していったと語る。SNS発の漫画では「反応を見ながら走り続ける感覚が大きい」と横山さんは言う。「ウケなかったときのダメージがでかいから、きっちり計算して外すより、まず描いて出すほうがいい」と笑う。
SNSならではのスピード感を武器に、毎日更新で走り抜けた創作の日々
X(旧Twitter)で公開された前シリーズでは、横山さんは当日朝に描き始め、1時間半ほどで仕上げて正午に投稿するスタイルを続けたという。「ルーチン化するとストレスが消えるんですよ。生活のリズムの中に創作が入り込んで、むしろ楽になる」。ネーム作業が好きだという横山さんにとって、短いスパンで展開が進んでいく連載形式は相性がよかった。
エリート夫・シュウは表面的な優しさの奥に“見えない闇”を抱え、対して無職の夫と暮らす家は乱れながらも温かい。どちらの家庭が崩れていくのか。タイトルの示す緊張感の先を、読者は自然と読み進めてしまう。
本作が切り取るのは、家庭という閉ざされた世界の価値観の差であり、そこに潜む綻びだ。SNSでの大反響を経て書籍化される本作は、家庭のかたちを考えるきっかけにもなるだろう。
取材協力:横山了一(@yokoyama_bancho)
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