【スカッと漫画】なぜ不幸なニュースを“楽しそう”に報じるの?オールドメディアの違和感を指摘する「反逆コメンテーター」が痛快【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
2025年も残りわずか。「年末の人気漫画振り返り」と題し、特に反響の大きかった話題作をピックアップ!
テレビの情報番組に欠かせない存在となったコメンテーターだが、その発言が炎上したり、空気を読んだコメントばかりが並んだりと、視聴者のモヤモヤは年々蓄積されている。そんな中、「もしも言いづらいことを、真正面から代弁するコメンテーターがいたら?」という発想から生まれたのが、洋介犬(
@yohsuken
)さんによる漫画「反逆コメンテーターエンドウさん」である。ネガティブなニュースほど楽しそうに報じられる違和感や、結論ありきの議論に切り込むエンドウさんの言葉は、「スカッとする」「まさにこれが言いたかった」と大きな反響を呼んでいる。
忖度を壊すために生まれた“反逆”という役割
エンドウさんというキャラクターは、今ほど「忖度」という言葉が浸透していなかった約7年前に誕生した。「決まりきったやりとりを無視して、空気を読まないコメンテーターがいたらどうなるのか」というシミュレーションから描き始めたという洋介犬さん。以来、エンドウさんは世の中の理不尽や矛盾に対し、遠慮なく疑問を投げかけ続けてきた。その姿勢は当初から一貫しており、今もなお“忖度しない存在”として描かれている。
陰謀論に子育て方法…読者の「自分ごと」に重なるテーマほど強く刺さる
数あるエピソードの中でも特に反響が大きかったのは、「キラキラネーム」や「こどもハーネス」、「陰謀論」など、読者の生活と地続きのテーマだという。他人事では済まされない話題だからこそ、「考えさせられた」「救われた」という声が多く寄せられた。また、シニカルな切り口とは裏腹に、予想以上に優しさや余韻を残す回が支持されたことも、作者にとっては意外な発見だったそうだ。
議論のゴールは「勝ち」「負け」ではない
作中でエンドウさんが語る主張は、綿密に台本を組んだものではなく、テーマに沿ってキャラクターがどう答えるかを即興的に組み立て、あとから整理していく形で生まれているという。その根底にあるのは、「議論とは誰かを打ち負かすためのものではない」という考え方だ。重要なのは、結果として皆にとってより良い結論へ近づくこと。意見がぶつかり合い、考えが磨かれ、それぞれが日常へ持ち帰れる何かを得られるなら、それが最良の議論なのだろう。
取材協力:洋介犬(@yohsuken)
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