「不妊の原因は自分だった!」妻に不妊治療を押しつけていた夫に妻は…!?責めない、比べない、一緒に生きる…夫婦の選択【作者に聞く】

東京ウォーカー(全国版)

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夫は妻の発する言葉に決意、覚悟、思いやりを感じ、不妊治療をどこか他人事だと思っていた自分に気づく。画像提供:ぺ子さん

ぺ子( @peko_comic )さんは、SNSやブログで実体験をもとにした作品を発表している作家だ。なかでも話題を呼んだのが、フォロワーの体験談を原案に描かれた「原因は、俺…?」。不妊治療という重いテーマを扱いながらも、夫婦の会話や心の揺れを丁寧にすくい上げ、読後に静かな余韻を残す一作となっている。

「離婚しよう」と言った夫を引き止めた、思いがけないひと言

「原因は、俺…?」12-1画像提供:ぺ子さん

「原因は、俺…?」12-2画像提供:ぺ子さん

12-3画像提供:ぺ子さん

物語は、不妊の原因が自分にあると知った夫が、妻に離婚を切り出す場面から始まる。責任を感じ、これ以上負担をかけたくないという思いからの言葉だったが、返ってきたのは予想外の反応だった。妻は離婚を否定し、治療してみてそれでも授からなければ「もう、ぶっちゃけ子どもはいなくていいよ」とさらりと言う。その一言は、長い治療に疲れ切っていた夫の心をほどいた。強がりではなく、二人の未来を見据えた上での覚悟が伝わる場面だ。

気づかなかった“どこか他人事だった気持ち”に夫が向き合う時間

夫はこれまで、妻側に課題があると聞かされた際に「薬とか漢方でなんとかなるっしょ」と軽く励ましていた自分を思い出す。寄り添っているつもりで、どこか距離を置いていた自分。その事実に気づいた瞬間から、夫の視点は変わっていく。

病院で受けるTESE(精巣内精子採取術)当日、想定外の出来事に直面しながらも、夫は初めて“自分の体で向き合う”治療を経験する。軽やかな会話の裏に、現実と向き合う重さがにじむ展開だ。

「強さの形」は人それぞれ。涙を見せる日があっても、それでも前を向く理由

ぺ子さんは、落ち込む夫を支える妻の姿を「性別ではなく、人による強さ」と語る。結果が出ずに涙する日があってもいいし、無理に前を向かなくてもいい。それでも話し合い、価値観をすり合わせながら未来を選ぶことが、夫婦であるということなのだと、本作は静かに教えてくれる。重いテーマを扱いながらも、随所に交わされる言葉の温度が、読み手の肩の力をそっと抜いてくれる一編である。

取材協力:ぺ子(@peko_comic)

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