「発達障害が理解されにくいワケを自分で考えてみた」注意されただけで号泣…職場で“厄介者”扱いされた当事者の叫び【作者に聞く】

東京ウォーカー(全国版)

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画像提供:(C)春野あめ/竹書房

「はかりの上に物を置かないでね」という、日常的な注意。相手にとっては単なる精密機器への配慮でも、言われた側は「攻撃された」「全人格を否定された」と感じて、涙が止まらなくなってしまう。漫画家の春野あめさん(@AmeHaruno)が描く『発達障害が理解されにくいワケを自分で考えてみた』は、そんな当事者特有の切実な葛藤を可視化し、大きな反響を呼んでいる。

相手の意図が読めない「アバウトな指示」と「過敏な反応」

【漫画】本編を読む画像提供:(C)春野あめ/竹書房

発達障害が理解されにくいワケを自分で考えてみた はじめに(2)画像提供:(C)春野あめ/竹書房

発達障害が理解されにくいワケを自分で考えてみた はじめに(3)画像提供:(C)春野あめ/竹書房


本書では、発達障害(ASD、ADHD傾向)を持つ人が直面しがちなトラブルが具体的に描かれている。たとえば、仕事中に「適当に他のことをやってて」と言われ、何をすべきかわからずYouTubeを見てしまい呆れられるケース。あるいは、精密機器の扱いを注意されただけで、これまでの失敗体験がフラッシュバックし「自分は責められている」とパニックになってしまうケース。これらは本人の怠慢やわがままではなく、脳の特性による「情報の受け取り方」の違いが原因なのだ。

特性と向き合うまで8年。専門家監修で紐解く「改善の糸口」


春野さん自身、自分の特性を正しく理解し、二次障害(心の不調など)と向き合えるようになるまで8年という長い時間を要した。 「なぜトラブルが起きるのか」「どうすれば自分をコントロールできるのか」を解明するため、膨大な専門書や論文を読み込み、自らの思考回路を徹底的に分析。臨床心理士の中島美鈴先生による監修を経て、13のケーススタディをまとめた一冊が完成した。専門的な解説に加え、当事者だからこそ描ける「支援の窓口」や「具体的な工夫」が盛り込まれている。

「診断の有無より自分を知ること」が生きづらさを解消する


「もしかして自分も……」と悩む人に対し、春野さんは「すぐに心療内科へ行ってほしい。でも、診断はあってもなくてもいい」と語る。大切なのは、自分にはどんな特性があり、どのような環境で傷ついてきたのかを「一歩ずつ知ること」。 自己理解を深めることは、過去のトラウマを紐解き、自分を許す作業でもある。周りと調和しやすくするための実践的なアプローチが詰まった本作は、当事者だけでなく、彼らを支える周囲の人にとっても、理解と癒やしの一助となるはずだ。


取材協力:春野あめ(@AmeHaruno)
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