「本当につらいんだ…!」子どもが欲しい妻、もう続けられない夫。不妊治療が夫婦に突きつけた残酷な選択【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
ぺ子さん
(@peko_comic)
は、SNSやブログを中心に実話をもとにしたエピソードを描き続けている漫画家だ。今回紹介する「原因は、俺…?」は、フォロワーの体験談をベースにした作品で、不妊治療という繊細なテーマを真正面から描き、多くの反響を集めた。
※本作にはセンシティブな表現が含まれています。閲覧には十分ご注意ください。
「全部やり尽くしたい」妻と、「もう無理だ」と口にした夫
顕微授精の結果は、妊娠に至らず。その現実に夫婦は深く落ち込む。そんな中、医師から福岡にあるS病院を紹介され、妻は前向きな気持ちを見せる。「私は、今できることがあるなら全部やり尽くしておきたい」「後悔しないためにも…」その言葉に対し、夫はしばらく沈黙した末、「俺は…もう…やりたくない」と本音をこぼす。
副作用という名の“静かな地獄”
夫はクラインフェルター症候群を抱え、男性ホルモン量が低い体質だ。前回行ったTESE(精巣内精子採取術)以降、体毛が抜け落ち、感情の起伏が激しくなるなど、副作用は想像以上に重かったという。治療は体だけでなく、心も確実に削っていった。
「別れた方がいい」その一言が突き刺したもの
追い詰められた夫は、ついに口にする。「だから、やっぱり…俺たち…別れた方がいいと思う」その言葉は、妻の胸に深く突き刺さった。「つらくても子どもが欲しいから頑張れる」と訴える妻。
しかし、夫は違った。「姿も見えない子どものために…自分の体を差し出せない俺はダメなのか…?」「夫婦の時間も、お金も、気持ちも消耗してまで、子どもを望まなきゃいけないのか…?」自問自答を繰り返した末、「もう本当につらいんだ…!」と、夫はついに涙を流す。
治療に必要なのは“足並み”と想像力
ぺ子さんは、不妊治療について「夫婦の足並みがそろわなければ続けられない」と語る。どちらかが「これ以上は無理だ」と感じた瞬間、それは“子どもを諦める”という選択にも直結するからだ。
また、男性不妊治療の副作用については、「正直、ここまで重いものがあるとは知らなかった」と驚いたという。女性側も治療中は投薬や注射による副作用を抱えることが多い。どちらが大変かを比べるのではなく、それぞれの痛みを想像し、思いやれるかどうか――そこが治療を続ける上で最も重要なのだと感じたそうだ。
ぺ子さんのSNSやブログでは、ほかにも実体験や取材をもとにした作品が多数公開されている。心の奥に刺さるテーマに向き合った作品を、この機会にぜひチェックしてほしい。
取材協力:ぺ子(@peko_comic)
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