エドガー・ライト監督の最新作『ランニング・マン』を鑑賞。職を失った主人公が過激なデスゲームショーで一攫千金を狙う姿にドキドキハラハラの1本!
東京ウォーカー(全国版)
2026年1月30日より全国公開された『ランニング・マン』は、ベストセラー作家スティーヴン・キングの原作を元に、主人公が命賭けで賞金獲得に挑む姿を描いた逃走型デスゲームアクション超大作。公開前に試写で観た本作の感想を紹介(以下、ネタバレを含みます)。
【ストーリー】
物語の舞台は現在から遠くない未来。世界は、一握りの富裕層と、それ以外の圧倒的多数の貧困層に分けられ、人々は日々苦しい生活を送っていた。
人々の最大の娯楽は、社会を牛耳るネットワーク企業が主催するさまざまな“デスゲーム”リアリティショー。参加者が命を賭けて巨額の賞金に挑むという過激な内容を、全世界が熱狂しながら視聴しているのだ。
職を失いどん底の生活を送る男ベン・リチャーズ(グレン・パウエル)は、重病の娘の医療費の工面に困り、ネットワークが主催する最も過激なデスゲーム「ランニング・マン」に応募する。
「ランニング・マン」のルールはいたって簡単。逃走範囲は無制限で、“30日間の鬼ごっこ”を逃げ延びれば人生が変わる莫大な賞金1000憶円を獲得できるのだ。
しかしその“鬼ごっこ”の実態は、高度な殺人スキルの訓練を積んだ殺人ハンターが執拗にランナー(挑戦者)を追跡し、さらに懸賞金を狙った全視聴者がベンら3人のランナーをハンターに差し出そうと世界中で躍起となる恐ろしいゲームだった。
「捕獲=即死亡」「挑戦者VS全世界」過去生存者0の超過激なデスゲームに飛び込んでしまったベン。“職無し・金無し・特殊能力無し”の普通の男ベンは、30日間のイカれた“鬼ごっこ”を逃げ切ることができるのか…。
人気急上昇中の俳優グレン・パウエルが、最も危険な“鬼ごっこ”に身を投じる男を好演!
スティーヴン・キングの原作を元にした本作のメガホンをとったのは、『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年)や『ベイビー・ドライバー』(2017年)、『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021年)などを手掛けたヒットメイカーのエドガー・ライト監督。同じ原作がアーノルド・シュワルツェネッガー主演の『バトルランナー』というタイトルで1987年に映画化されているが、今回はエドガー・ライト監督が独自のセンスで新しいデスゲームアクション超大作として完成させた。ちなみに1982年に出版された原作は2025年を舞台にしているそう。
ライト監督とタッグを組んだのは、トム・クルーズと共演した『トップガン マーヴェリック』(2022年)の“ハングマン”役でブレイクし、『ツイスターズ』(2024年)で人気を不動のものにしたグレン・パウエル。筆者は『ツイスターズ』で彼が演じた役柄にドハマりし、そこから過去作をチェックするほど沼落ちした。映画仲間たちはみな彼のことを“グレパ”と呼び、「いつかグレパ会を開催しよう」と盛り上がっている。おそらく多くの映画ファンは“グレパ”のことが嫌いではないはずだ。
そんなグレパは、A24のリベンジサスペンス『How to Make a Killing(原題)』やJ・J・エイブラムス監督作『The Great Beyond(原題)』が今後公開予定となっており、まだまだ快進撃は続きそうだ。
彼が本作で演じた主人公のベンは、冒頭では妻と病気の娘を養っている家族思いのパパだが、解雇されてからは生活するのがやっとで娘の治療に必要な薬も買えない極貧生活へ…。そこで一縷の望みをかけてゲームショーに参加することとなる。もちろん、ベンは命を懸けるつもりはなく、別のゲームへの参加を希望していたが、ゲームショー側から指名され、仕方なく危険な“鬼ごっこ”に身を投じることになってしまう。
格闘や戦闘のプロでもない普通の男であるベンが、自身の正義を大事にしながらも機転を利かせて危機を乗り越えていく姿にハラハラドキドキが止まらない。もしも自分がこのゲームショーの視聴者だったら、危険な状況に追い込まれたベンをサポートしようと動くかもしれない。そう思わせてしまうほど、ベンという役を魅力的に演じたグレパは、筆者の中で信頼できる俳優の1人である。
ネットワーク社のトップであるダン・キリアンを演じたのは、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年)と『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)でスーパーヴィランのサノスを演じ、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作『DUNE/ デューン 砂の惑星』(2021年)とその続編『デューン 砂の惑星PART2』(2024年)では主人公の頼れる仲間ガーニイ・ハレックを演じたジョシュ・ブローリン。
ジョシュは個人的に大好きな映画『とらわれて夏』(2013年)のような大人の恋愛ものからマーベルまで幅広い作品でさまざまな役を演じているが、本作のダン・キリアンも非常にユニークなキャラクター。ダンは主人公のベンをゲームへと誘う冷酷なテレビプロデューサーで、チャーミングな顔の裏には、恐ろしい狂気を秘めている。ダンが憎たらしい言動をすればするほど物語が盛り上がるので最高である。
高度な殺人スキルの訓練を受け、ランナーを追い詰める5人のハンターの冷酷なリーダー、マコーンを演じたのは、主演を務めた『落下の王国』(2006年)やピーター・ジャクソン監督の『ホビット』3部作(2012、2013、2014年)のエルフの王役、マーベル映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014年)と『キャプテン・マーベル』(2019年)のヴィランであるロナン役で知られるリー・ペイス。
物語の後半までマコーンはずっとマスク姿なため、中の人がリー・ペイスだとまったくわからなかったが、マスクを取った瞬間に大興奮!ただ、正直“こんなイケオジがマスクを被ってるなんてもったいないな…”とも思ってしまった。残虐で恐ろしいマコーンの暴れっぷりにも注目してほしい。
ほかキャストには、ベンと共にランナーとしてゲームに参加するジェニー・ラフリンを『ツイスターズ』や『愛はステロイド』(2024年)のケイティ・オブライアン、同じくランナーの1人ティム・ジャンスキーを演じたのは、『プリーズ・ドント・デストロイ 霧の山のお宝を探せ!』(日本は配信のみ)のマーティン・ハーリヒー、ベンの古くからの仲間で、闇商人のモリーを『ファーゴ』(1996年)のウィリアム・H・メイシーが演じている。
また、安全なようでそうでもない逃げ場所をベンに提供してくれるエルトンには『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』のマイケル・セラ、ネットワーク社の真実を拡散するためにYouTubeのようなサイトから匿名の“使徒”として動画でメッセージを配信し、そのメッセージをベンに託そうとするブラッドリー・スロックモートンには舞台『十二夜』などに出演するダニエル・エズラが扮している。個性派な俳優たちが物語を動かすユニークなキャラクターを演じているのも本作の大きな見どころと言える。
“職無し・金無し・特殊能力無し”の主人公が傲慢なプロデューサーに立ち向かう姿に胸が熱くなる!
『バトル・ロワイヤル』や『カイジ』シリーズ、『イカゲーム』、『ハンガーゲーム』などデスゲームをテーマにした作品はたくさんあるが、本作がほかと違うのは、デスゲームがテレビのリアリティショーとして放送されているという設定と、ゲームの挑戦者が3人に限定されているところだ。
“挑戦者=ランナー”に選ばれた普通の男ベンは、ゲーム参加後に過激で危険で傲慢なプロデューサーのダンの策略によって、ショーの人気者に仕立て上げられてしまう。ベンはゲーム自体が不正に操作されていることに気づき始め、それと同時にダン率いるネットワーク社は、ベンに対する一般市民のヘイトを掻き立てるようなコンテンツを作って放送。そこからベンの人気は急降下し、どんどん追い詰められていくのだ。
そんなベンは数人のサポートを受けながら、ゲームの生き残りをかけてハンターたちや一般市民、そしてラスボス的存在のダンに立ち向かっていく。どんなに過酷な状況に陥ってもめげないベンの姿に胸が熱くなり、全力で彼を応援したくなるのは、グレパ自身の真っ直ぐさとチャーミングさが役に反映されていることが大きいように思う。
ベンは30日間の“死の鬼ごっこ”を無事に生き残ることができるのか。ぜひ劇場の大きなスクリーンで確認してもらいたい。
文=奥村百恵
(C)2025 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
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