【女子向けコト体験レポ】山歩き・精進料理・宿坊泊…「 山伏修行」をプチ体験して新しい自分に出会う!

2018年1月19日 9:40更新

東京ウォーカー(全国版) 取材・文=東野りか、水島彩恵

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東北の出羽三山(羽黒山、湯殿山、月山)は、全国有数の修験の山。なかでも山伏修行は、御神域に籠り、神の山を駆け巡り、神前に額付き、禊(みそぎ)と鎮魂の修行を行う。特に山形県在住の男性は一般の男性でも山伏修行をする方が多く、山伏名を持っていたりして、なんだか格好いい!最近は、女子の山伏修行者が増加中。そんな“山伏ガール”になるを体験してみた!

死装束を着て生まれ変わりの旅へ

この日参加してくれたのは山形在住、中国とハンガリー出身の美女二人組。外国人女子も山伏に興味深々!本格修行ではないので、写真を撮ってSNSにアップもできちゃう

この日参加してくれたのは山形在住、中国とハンガリー出身の美女二人組。外国人女子も山伏に興味深々!本格修行ではないので、写真を撮ってSNSにアップもできちゃう

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出羽三山巡りは“うまれかわりの旅”とされているので、なんとなく人生に行き詰まっている、心身共にリフレッシュしたい、という女子に特におすすめだ。ただ山伏の本格修行はなかなかハードなのと、冬季は修行のオフシーズンなので、まずはビギナー向けのプチ修行を経て、本格修行にトライするのがいい。プチ修行のひとつとして、修行装束をまとって羽黒山の杉並木を巡り歩くイベントが2017年から始まった。その際、死装束である白衣、袴、脚絆(きゃはん)、足袋を履き、頭に宝冠(ほうかん)を巻く。これは一度死んで母親の胎内に戻り、再び生まれ替わり、新しい自分になるためのマストスタイル。着付けをしてもらうと、背筋が伸び心がすっと清浄になる気がする。

一面の銀世界の中、この世とあの世の境「随神門」から出発

羽黒山の入口「随神門」は出羽三山の広い神域の表玄関。ここから杖をついて進む。前出のとおり、雪が積もる冬季は修行のオフシーズンだが、装束を着て神域を歩くのはOK。撮影当日はかなりのドカ雪で若干のためらいがあったが、「こういう機会はめったにないハズ」と思いきって敢行!

山伏を先頭に、石段を下りていく

山伏を先頭に、石段を下りていく

この日特別に道歩きを先導してくださったのは、山伏の天羽隆太さん。彼が吹く法螺貝の骨太な音が合図となりスタート。

山伏で神職の天羽さんが吹く法螺貝。これを吹く理由は「魔除け」「福を呼ぶ」「山伏同士の合図」など諸説あり。山伏によって全く音色が違うのがおもしろい

山伏で神職の天羽さんが吹く法螺貝。これを吹く理由は「魔除け」「福を呼ぶ」「山伏同士の合図」など諸説あり。山伏によって全く音色が違うのがおもしろい

きゅっ、きゅっと、歩くたびに、雪を踏みしめる音が鳴る。雪の上を歩く音、樹々からこぼれ落ちる雪の音以外はシーンとした静寂が広がる世界。長い長い「継子坂」という石段を降りていくのだが、歩くたびに母の胎内に戻る、時間をさかのぼっていくのだ。辺り一面の銀世界と相まって、どんどん生まれたときの無垢な気持ちに還っていくような気がする…。辺りも頭の中も真っさらな無地になっていく感じ。こんな気持ちの体験は初めてだった。

「継子坂」は長い石段の坂だが、雪で何も見えず…

「継子坂」は長い石段の坂だが、雪で何も見えず…

邪念をそぎ落としたあとは、動物性食品はいっさいなしの完全精進料理「月うさぎ」をいただく

山歩き後、精進料理をいただきにタクシーに乗って羽黒山の頂上にある「羽黒山斎館」へ。江戸時代の山伏たちが残した稀少な遺構であり、伝統ある建物だ。山伏が祈祷する部屋やその昔京都から来山した高貴な人々をもてなした間など、歴史あるたたずまい。その一室で完全精進料理をいただいた。

全10品。写真中央奥の「月山筍の昆布締め」はうさぎの耳を思わせる。いたどりと赤カブの甘酢 、胡桃豆腐のくるみたれ、あさつきの酢味噌など、2160円。3日前までに要予約

全10品。写真中央奥の「月山筍の昆布締め」はうさぎの耳を思わせる。いたどりと赤カブの甘酢 、胡桃豆腐のくるみたれ、あさつきの酢味噌など、2160円。3日前までに要予約

ダシも煮干しではなく昆布や椎茸などを使うので、ビーガンベジタリアンの人もOK。真っ白な器は全部つなげると円になるというハッピーなフォルムで、下に敷かれた和紙のうさぎのモチーフが愛らしい。食材はもちろん地元産。山の神社仏閣で提供されるものといえばゴマ豆腐のイメージが強いが、こちらでは胡桃豆腐がメインだ。栄養価が高く、とても濃厚でまろやかな味わい。死ぬまで病気にならないといわれる“いたどり”はとても体にいい。でもアクが強いので、調理にとても手間がかかる一品。きのこの味噌汁は、素材から出たダシがとても優しく滋味深い。雪道歩きあとの疲れた体に、庄内の美味が詰まった精進料理で優しいエネルギー補給を。

ダシがたっぷりきいた、きのこの味噌汁

ダシがたっぷりきいた、きのこの味噌汁

ありのままの自分でいい!人気の宿坊で山伏修行の極意を聞く

神様に祈りを捧げる星野文紘さん

神様に祈りを捧げる星野文紘さん

夜は宿坊(参拝者が宿泊できる施設)に宿泊。400年近くの伝統があり、13代目当主の星野文紘氏の説法が女子や外国人に大人気という「大聖坊」へ。取材当日も3人の欧米の外国人ジャーナリストが宿泊し、彼らと共に朝の勤行を一緒に受けた。しかし、なぜ、星野さんの説法がウケているのか?

朝の勤行でお祓いを受けたあと、お神酒をいただく

朝の勤行でお祓いを受けたあと、お神酒をいただく

「現代の女性、特に働く女性は“考える知性”ばかりが先走り、男性化している。だから心身共に疲れることが多いのだと思います。女性特有の“感じる知性”=野生の感覚を大切にすれば、どんどん元気になれるんです。自分の直感に、素直に従えばいいのです」と星野さん。空気を読み、気を回し…と、いろんなことを考えすぎてココロが混乱する毎日を送る現代人。時には、こんな自分でいいのだろうかと自己否定に陥ることも…。そうか、ありのままの自分でいいのだと言われると、ずいぶんと気がラクになる。LET IT BE&LET IT GOでいいんじゃん!「うちで修行を受けた女性は、必ず生き生きとした顔で、きれいになって帰っていく。魂が元気になるんですよ」。夏の修行シーズンにまた来よう、生き生きときれいになった新しい自分に会いに!

ちなみに、2/9(金)に東京・新宿にて「出羽三山の信仰とは?」「山伏とは何?」がよくわかるセミナー「日本遺産出羽三山シンポジウム」が開催予定。気になる人は参加してみるのもおすすめだ。【ウォーカープラス編集部】

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