影山貴彦のテレビのホンネ。「最近のダイアンがいい。 飛躍の年になるか!?」
関西ウォーカー
元毎日放送プロデューサーで、同志社女子大学情報メディア学科の影山貴彦教授が、“関西ローカル”のテレビ番組の核心に迫るコラム!

「お笑いの中心は関西!」。地元に住む人間のひとりとして強くそう思う。堅苦しい番組よりもバラエティ系の番組を好む人が関西には多い。視聴率にもそれは表れていて、全国ネットのお笑い番組の視聴率を東西比較しても、大抵関西の数字が高い。例外は「笑点」(日本テレビ系)くらいだろうか(笑)。失礼ながらボク自身、「笑点」を見て心底笑えない。嗜好性の違いだろう。
お笑いの中心だから、関西ローカルのテレビで日常的に漫才や落語を見られる機会が多くあるべきだ。しかしながら時折主張する通り、芸人たちが本芸を披露できる関西の番組が減っている。もちろん年末年始は触れることができたが。関西各局には、今年あたり、関西ローカルでのネタ披露番組をしっかり生み出して欲しいと望んでいる。
1月も下旬となり、季節柄そろそろ関西のお笑い賞レースが熱く語られる時を迎えた。賞を伴う時だけ、お笑いがもてはやされるような気もするが、芸人達にとって大いに励みになることに間違いはない。お笑いの賞を審査する身として今年も真剣に臨みたい。
ここしばらくのダイアンの2人(西澤・津田)に注目している。既に素晴らしい力を備えているが、いい形で熟している感がある。冠番組の「本日はダイアンなり!」(ABCテレビ)は5年目だ。ミニ番組ながらいい味を出している。ガツガツしないのがいい。2人のトークがまったり聴ける「よなよな…」(ABCラジオ)ファンのリスナーも多いはずだ。
何より本芸の漫才の面白さが増している。順風満帆のはずだが、先月23日に放送された「やすとも×中川家の旅はノープラン」(読売テレビ)でゲスト出演した津田が、自らが抱えている悩みを中川家とやすよともこに真面目に語っていた。その様子がとても良かった。悩むコンビは大きくなる。ダイアン飛躍の年になるか?
【著者プロフィール】かげやまたかひこ/同志社女子大学 学芸学部 情報メディア学科教授。元毎日放送プロデューサー(「MBSヤングタウン」など)。早稲田大学政経学部卒、関西学院大学大学院文学修士。上方漫才大賞審査員、GAORA番組審議委員、日本笑い学会理事。著書に「影山教授の教え子が泣きにくる。~涙が笑顔にかわる京都の女子大研究室」など。
影山貴彦
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