いちごブッフェブームの火付け役に予約が殺到! 「ホテルニューオータニ大阪」の何がすごいのか
関西ウォーカー
13年にいち早くいちごブッフェをスタートさせた「ホテルニューオータニ大阪」。そもそも企画が立案されたのは「当時の担当者が、車窓から房総半島に広がるいちご畑を眺めている時にひらめいた」のがきっかけ。ホテル内にリアルいちご畑を!という意見が出たほどの意気込みでスタートしたという。
その人気の秘密をチーフパティシエの鹿児島裕之さんに聞いた。

開催6年目の先駆けによる、着実な進化と充実度がすごい
いちごとサンドウィッチの2本立てというテーマは継続しつつ、年々スイーツの種類や内容がパワーアップ。新たにブッフェ台を設けるなどの改装を経て現在にいたる。
16年からは、インスタグラムのブームを受けて会場のエントランス横に、写真映えする撮影ブースを設けた。今回は、ピンク色を背景に、ジュエリーボックスに入ったいちごやコスメをディスプレーしているので、会場で思い出に残る撮影タイムも楽しみたい。

近年のいちごブッフェブームと共に、集客数は急上昇。15年には集客が20000人を超え、16年には電話が鳴りやまない状態に。それまではロビー階で応対していた電話回線をバックヤードに移し、17年からインターネットでも予約ができるように態勢を整えた。結果、昨年は期間中にトータル約68万個(13トン以上!)ものいちごがゲストの目とおなかを満たしたというから、想像をはるかに超えている。
スタート当初は2週間程度だった開催日数は年々長くなり、さらに今季は夕方からの開催時間を加えたことで、2部制から3部制に。1月上旬の時点で、すでに5000人以上の予約が入っているそう。昨シーズンの記録、35000人を超えるのは確実だろう。「この季節になったらいちごブッフェに行こう!と思っていただけるのはうれしいですね」とシェフの意気込みも高まるばかり。
技術も素材もいっさい妥協ナシ! ホテルを代表する、王道スイーツも強み

今期のテーマは「本物のジュエリーの写真も参考にしながら、直径約3cmのサイズに作りました」と言う、ジュエリースイーツ。その名のとおり、宝石のように繊細で通常のブッフェに並ぶスイーツよりもさらに小さい。それにもかかわらず、ティラミス、シブースト、マカロンなど、さまざまなスイーツの要素を詰め込み、華やかで愛らしい飾りが施されていて感激!
新メニューを開発する際は、意外性を狙うのではなくスタンダードなおいしさを追求。「食べてなにが入っているか、わかりにくいのがイヤで(笑)」と、選び抜いた素材の魅力がストレートに伝わるスイーツ作りを心がけている。
いちごの糖度や水分量に合わせて、生クリームの配合バランスを変える
初登場のスイーツはもちろん気になるが、ホテルを代表し、固定ファンの多いナポレオンやショートケーキなどが必ず登場するのも、リピーターが多い理由。「その時期のいちごの糖度や水分量に合わせて、同じケーキでも3種をブレンドして生クリームの脂肪分のバランスを調整しています」と、表には見えない仕事で最上のスイーツを作り出している。
加えて気になるのが、世界的に人気のピエール・エルメ・パリのスイーツも登場予定ということ! 開催直前まで調整を重ねているため、取材時には内容は未定。当日をお楽しみに。
全6種すべてがいちご仕立てのサンドウィッチを筆頭に、いちご入りのカレーや、いちごグラタンなどフードでも大いにいちごを満喫したい。
いちごそのものの食べ放題で、1日6000粒が消費される

真っ赤ないちごが3種類、それぞれ山のように盛られたいちご食べ放題のコーナーも目をひく。「ケーキに使う以外の、そのままお召し上がりいただくいちごだけで1日6000粒が出ます」というから驚く。パックに換算すると200パック。スイーツと一緒に、質のいいフレッシュのいちごをゲストがいかに楽しみにしているかがよくわかる数字だ。

セルフではなく、スタッフのサーブにこだわる理由とは?
サービス面でも、ホテルニューオータニならではの譲れないこだわりがある。それは、スイーツをすべてスタッフがお皿にサーブしてくれるというもの。その分人件費がかかるため、一度はすべてセルフで取ってもらう案も浮上したが、「使い慣れないサーバーでケーキを取り分けるのは意外と難しいですよね。写真を撮られる方も多いので、せっかくなら美しい状態で楽しんでいただきたくて」と継続を決定した。
先駆者ならではのプライドと妥協ナシの姿勢が、年々高まるクオリティを生み出し多くのファンに愛されている。


【関西ウォーカー編集部】
折笠隆
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