1lボトルが消える!? 核家族化で醤油750mlボトルが主流に
東京ウォーカー(全国版)
最近、スーパーなどの醤油の陳列棚に変化が起きている。家庭用の醤油がこれまでの1lサイズに代わり、750mlや500mlといった小さめサイズが主流になりつつあるのだ。核家族化が進み、家庭での醤油の消費量が20年前に比べて半減。そこで各社が、従来よりサイズを小さくし、“鮮度を保つ”ことをアピールした商品の拡充で、醤油消費の巻き返しを図っているのだ。
先陣をきったのは、昨年2月に「特選丸大豆しょうゆ750ml」を発売したキッコーマンだ。明石家さんまさんと広末涼子さんが出演する同社のCMでも、「この醤油なんで750mlなんやろ?」「おいしいうちに使い切れるようにだよ」と新容量をアピールしているとおり、醤油は開封後、時間と共に酸化が進み、風味や色が変わってしまう。そこで「4人家族が1か月程度で使いきれる容量を800mlと推計し、750mlというサイズを主流として提案しました」と同社広報の伊東さん。
総務省の家計調査報告によると、1世帯あたりの醤油の月平均購入容量(2人世帯以上が対象)は、1990年の985mlから2007年には662mlに減少。つゆや専用調味料で味付けすることも多くなり、2005年には1世帯あたりの支出金額も「つゆ・たれ」が平均約3500円に対し、醤油は約2160円と下回っている。
キッコーマンでは2〜3人世帯にちょうどいい容量の500mlボトルも合わせてリニューアルし、どちらも冷蔵庫に納まりやすい太さと高さを狙ったボトルの形状にした。昨年2月に関東・甲信越エリア限定で発売したところ、「量がちょうどいい」「冷蔵庫に収納しやすい」と好評で、6月から全国発売。「特選丸大豆しょうゆ750ml」は399円という価格で、スーパーの特売なら298円になるなど、値ごろ感も人気を後押しし、「今年に入って1lボトルよりも750mlボトルの需要が伸びている」と言う。昨年までに750mlボトルを6商品、500mlボトルを8商品投入した。
この人気を追うように、今年2月にはヒガシマル醤油が「特選丸大豆うすくちしょうゆ」を、3月には正田醤油が「特選丸大豆しょうゆ」などを発売。価格も399円と、キッコーマンと競合している。
一方、独自のパッケージ展開で鮮度をアピールするのが、ヤマサの「鮮度の一滴 特選しょうゆ」(273円)だ。こちらはペットボトルではなく、500mlパウチとして登場。開封後も空気が入らない逆支弁効果のあるパッケージを採用して醤油の酸化を防止し、常温で70日間鮮度を保てることが特徴だ。昨年8月に首都圏限定で発売したところ、半年で約100万本を売り上げる好評ぶりで、今年3月から、「減塩しょうゆ」と「味やわらか丸大豆しょうゆ」を加え、全国発売となった。
日本の食文化が多様化し、前出の伊東さんは「醤油市場は微減の傾向にあり、新ボトルで需要が急に拡大することはないが、新鮮な味を楽しんでいただけ、商品の回転は良くなるだろう」と語る。各社から新サイズや容器が出そろったことで、このサイズの市場はますます拡大しそうだ。【東京ウォーカー】
この記事の画像一覧(全5枚)
キーワード
テーマWalker
テーマ別特集をチェック
季節特集
季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介
全国約900件の花火大会を掲載。2025年の開催日、中止・延期情報や人気ランキングなどをお届け!
ゴールデンウィーク期間中に開催する全国のイベントを大紹介!エリアや日付、カテゴリ別で探せる!
おでかけ特集
今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け
キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介