非日常空間が快感!? 暗闇レストランに予約殺到

東京ウォーカー

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最近都内では、暗闇という非日常空間で、味覚を研ぎ澄まして食事を楽しむ…。そんな“暗闇レストラン”が増えつつある。欧米発で話題を呼ぶこの試みに、日本でも定期的にイベントとして開催するスポットが増えているのだ。

暗闇レストランは、“視覚障害者と同じ暗闇の生活を経験しよう”というワークショップ「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」が発端となった。これまでに東京を含む世界70都市以上で開催され、のべ200万人以上が参加。それをレストランへと発展させたのが、暗闇レストランなのだ!

1999年にスイスでオープンした「ブラインド・クー」が世界で最初の暗闇レストランである。暗闇で味わう料理の感動体験がすぐに話題となり、予約が殺到。そのブームはあっという間に広がり、アメリカやオーストラリアなど世界中で出店が相次いだ。

日本では定期的なイベントとして開催。西浅草にある緑泉寺では寺の一室を利用し、08年1月から彼岸月(3、9月)を除いて“暗闇ごはん”を毎月開催している。「食べることの楽しさを発見するきっかけになれば」と語る日本料理人を師に持つ料理僧・青江さんの“仏”料理は、味覚と嗅覚を研ぎ澄ます工夫が散りばめられている。

07年10月から季節ごとに開催されている“クラヤミ食堂”(イベントごとに開催場所異なる)も見逃せない。目隠しをして、乾杯や本格ディナーを楽しむ参加者が声をかけ合い、具材を想像しながら味わう過程には、五感を刺激する多くの仕掛けが隠されている。主催の「こどもごころ製作所所長」の軽部拓さんは、「ささいなことにも好奇心を抱き、想像力を働かせる子ども時代。視覚を閉じて、そんな心を思い出してほしい」と熱弁する。12月はクリスマスバージョンになるなど、季節ごとに飽きさせない工夫を凝らす。

ロウソクがやさしく灯る中、楽器の生演奏が楽しめる“暗闇カフェ”は、国分寺のカフェスロー。毎週金曜日に開催されるイベントでは「心身ともにリラックスできた」という感想が多数寄せられ、癒し効果は抜群だ。

実は“暗闇”の効果は鋭敏な味覚だけだはない。参加者からは「見えないことで先入観がなくなり、嫌いなはずのキノコも食べられた」「人見知りが激しいのに、昔から友人だったかのように盛り上がった」など、味以外の感想が続出。そう、実は暗闇レストラン最大の魅力は“料理のおいしさ”ではないのだ。視覚を使わずに料理や人と接することで、自分の趣向や内面をより深く理解できる。その快感が人気の秘密なのである。暗闇の中の“悟り体験”を楽しみたい人は、ぜひ参加をおすすめします。【東京ウォーカー/中道圭吾】

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