旭山動物園・雪景色に映えるタンチョウの意外と知らないヒミツ
北海道ウォーカー
北海道では釧路湿原などで多く見られるタンチョウ。翼の白と黒のコントラストが雪景色にとっても映えます。

旭山動物園では、高さが9メートルある広々とした放飼場でオスの「丹星(たんせい)」とメスの「ノモコ」を飼育していますが、昨年2017年11月からタンチョウ舎が改修工事に入り、2羽はしばらくの間バックヤードで生活。先月無事工事が終わり、展示が再開されています!
体長約140cmと、日本に生息する鳥類ではもっとも大きいタンチョウ。顔から首、そして羽の一部と足が黒いほかは全体的に白く、頭のてっぺんが赤いのが特徴です。というのも、タンチョウは漢字で書くと「丹頂」。「頂(頭)」が「丹(赤い)」というのが由来なんですね。

でも、この赤い部分、実は「羽毛」じゃないんです。よーく見ると分かるんですが、あそこ、皮ふなんです。ぼつぼつとした小さないぼ状の皮ふが現れ、赤く見えるんですね。私もずいぶん長いこと「羽毛」だと思い込んでいたので、目の当たりにしたときはかなりの衝撃を受けましたよ。

そんなタンチョウですが、実はそろそろ“求愛”の季節。2月下旬から3月ごろにかけて“ツルダンス”とも呼ばれる優美な求愛行動をとり始めるんです。これは、「オスとメスが向かい合って飛び跳ね、鳴き交わしをする」というもの。ダンスのように飛び跳ねる姿はまだこれからですが、すでに“鳴き交わし”だけは行っているようです。


お互い首を伸ばして上を向き、オスが1回鳴くとメスが2回鳴く、“鳴き交わし”。このとき、先ほど紹介した赤いてっぺん部分は興奮して赤く盛り上がり、平常時より大きく見えるそう。鳴き声が聞こえたら、頭頂部分も注目して見てみてくださいね。ちなみに、この“鳴き交わし”には、周囲に対する「なわばり宣言」と「つがいの絆を深めるため」の2つの意味があるそうです。
“ツルダンス”を終えたあとですが、4月上旬くらいから放飼場奥で巣作りをはじめ、中旬から下旬に産卵、その後約32日間かけてオス・メスが交代で卵をあたため、うまくいけば6月前後にはヒナが誕生、というわけです。
ヒナの話はちょっと気が早いですが、すてきな求愛のツルダンスが見られるのは3月まで! ぜひ雪のなかで舞うタンチョウの姿を冬の間に観察してみてくださいね。
※写真提供:旭川市旭山動物園
旭川市旭山動物園 ■開園期間:冬期開園11月11日(土)~2018年4月8日(日)※12月30日(土)~2018年1月1日(祝)は休園 ■時間:冬期開園10:30~15:30※入園は~15:00 ■住所:旭川市東旭川町倉沼 ■電話:0166・36・1104 ■料金:大人820円、中学生以下無料
北海道ウォーカー編集部
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