登別は温泉天国! 泉質の多さは1泊で7泊分くらいの価値がある!
北海道ウォーカー
北海道の代表的な温泉地の一つ、登別温泉はとにかく泉質が多い! 湯めぐりをすれば、たった1泊でも違う温泉地を7泊くらいしたかのような気分。一つの地域でこんなにたくさんの泉質を楽しめる場所、国内でもそうそうありませんよ!
泉質も地区もさまざま
鉱泉分析法という温泉・鉱泉と泉質を定める法律によると、日本には10種類の泉質に分けられています。
登別市内には10種類のうち、一般的に登別温泉郷として知られている硫黄泉のほか、硫酸塩泉や含鉄泉、酸性泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉、単純温泉の7種類前後あると言われています。
ただ、詳細の泉質を見ると実はもっと多彩なんです。たとえば、登別市内の硫黄泉には「酸性・含硫黄ーナトリウム・アルミニウムー硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型)」や「単純硫黄温泉(硫化水素型)」などがあり、それぞれ湯ざわりも違うんです。
これだけ多彩な泉質が一つの地域にかたまっている温泉地はホントに珍しいです! 登別市内で湯めぐりをすれば、一週間かけて7つの温泉郷を旅して回るのと同じくらい、さまざまな泉質を楽しめます。

登別市内で温泉があるのは大きく4地区。ホテルの数や観光客数が一番多い登別温泉地区。ここから車で10分ほど山あいを進むと上登別温泉地区があり、さらに10分ほどオロフレ峠方面へ進むとカルルス温泉地区があります。いっぽう、JR登別駅に近い場所にも湯が沸いていて、登別地区とか海岸地区と呼ばれています。
登別温泉の泉源はここ!
登別温泉地区の泉源は大きく2つ。観光スポットとしても有名な地獄谷と大湯沼・奥の湯です。ともに硫黄泉が湧くので硫化水素臭がプンプン! 特に地獄谷は、硫黄泉とともに硫化水素泉や含鉄泉などいくつもの泉質が湧き出す、地獄という名の温泉天国です。

もう一つの泉源、大湯沼・奥の湯の湯は登別温泉地区の一部の施設と、上登別温泉地区で使用されています。上登別温泉地区まで山あいにパイプを通して湯をひいているのですが、不思議なことに移動の途中で泉質が微妙に変わるんですって! 大きく捉えて硫黄泉には変わりないものの、成分分析表を比べると登別温泉地区と上登別温泉では全然違うんです。同じ源泉なのに不思議ですね。

カルルス温泉地区と登別(海岸)地区は、それぞれその地で湧く泉源があります。カルルス温泉は鉱泉分析法に則ると単純温泉という泉質名になるのですが、美肌成分と言われているメタケイ酸がたっぷり入った、秘かにスゴい単純温泉なんです。いっぽう登別(海岸)地区は炭酸水素塩泉で、古い角質を洗い流すと言われている美肌になる泉質。泉質は異なりますが、ともに湯上りしっとり系で、肌に嬉しい温泉を楽しめます。
登別温泉は泉質がよすぎる!
登別温泉で一番歴史が古い温泉旅館は、地獄谷の隣にある1858(安政5)年創業の「第一滝本館」。
創始者の滝本金蔵が、山中に湧く温泉が皮膚の病に効くという噂を聞き、重い皮膚病に悩む妻に湯治させるための湯小屋を作りました。湯治をはじめると妻の病がみるみる快癒。そこで、病に効く湯をもっと広めようと温泉宿を作ったのが始まりです。

いい湯に人々が黙っているわけがありません。湯治客が続々と増えて宿は大きくなり、周囲にも温泉宿が多数でき、登別温泉はどんどん発展していきました。

湯小屋から温泉宿へと変わり、温泉街として大きくなったのも、泉質がよすぎるから。さらに、泉質は一つではなくさまざまな種類が地域内に点在しています。
登別市内の温泉はホントにもう、温泉好きにはたまらないです! 入浴1回なんて勿体ない! 何回でも何カ所でも、ずっと滞在して全泉質を制覇したくなるほど、上質で多彩な泉質を楽しめます。
泉質が豊富な別府温泉がある大分県は“温泉県”を名乗っていますが、登別温泉がある北海道も“温泉道”とでも名乗って張り合えるくらい、登別は泉質豊かな温泉天国!
みなさんも、じっくり湯めぐりしてみてはいかがですか?
ゆけむりのぶりん
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