超難関!? 「幸楽苑」の“ギョーザマイスター制度”とは
東京ウォーカー(全国版)
さまざまな格安チェーン店が台頭し“ギョーザ戦国時代”とも言われる中、ラーメンチェーン「幸楽苑」は一風変わったシステムでオリジナルの味を追求している。その名も“ギョーザマイスター制度”。5回受験してやっと合格した人もいるほどの“難関”で、マイスターの資格を与えられた人のみがギョーザを作れるという独自の社内制度だ。
“ギョーザマイスター制度”は、2008年9月スタート。現在は、社員・パート・アルバイト問わず425店舗で約5500人が資格を持っており、1店舗につき10人前後のマイスターが活躍中。試験内容は、筆記と実技で、まず筆記を受け合格したら実技に進むという流れなのだが「社内テストでしょ」と侮ることなかれ! これが結構難しいのだ。
筆記試験は、ギョーザ焼機のスタンバイ(10工程)から1人前を作る調理手順(11工程)、そして機器の清掃(27工程)という一連のマニュアル資料を“完璧”に覚えているかをチェック。例えば、ギョーザを並べるという工程一つとっても「両手でギョーザ6個を油の上に奥から5mm間隔で並べる」など細かい設定があり、これらの知識が細部まで問われる内容だ。
無事筆記に合格したら次は実技。ここではマニュアルに沿って規定時間内でギョーザを作れるかどうかに加え「ギョーザの品質基準」、つまり、おいしさも判定される。焼き面の色やパリパリ感、あんのジューシーさなど、実際に店長以上の認定員が食べて、文字通りうまさの品質をチェックする。もちろん実技の方が厳しく、5回受験してやっと受かった人や、合格と聞いた瞬間泣き出す人がいたほど“ギョーザマイスター”への道は険しいのだとか。
「『幸楽苑』の各店舗では、ギョーザ焼器はもちろんのこと、他の調理機械も高性能のものを導入しているんです。極端な話をすれば、今日入社した人でも、おいしいギョーザを作れるほどハイレベルな機械なんです」とは、同社ディストリクト・マネージャーの山田治さん。「とはいえ、料理にはやっぱり“ひと手間”が大事だと思っています。手間をかけたおいしさをお客さまに味わっていただければと、機械だけでなく人の技にもこだわって、このような制度を設けました」とのこと。
なんでも、おいしさを追求するため、マニュアルはその都度バージョンアップ。一度受かったマイスターでも、その都度受験し直すのだとか。う〜ん、財布に優しいギョーザの裏には、こんな企業努力があったのですね…。
今ではギョーザだけでなく、“チャーハンマイスター”や“麺マイスター”も制定。いずれも厳しい社内試験なのだが、資格の有無が昇給やキャリアアップにもつながるため、社員たちのモチベーションにもいい影響を及ぼしているのだとか。
キャベツの甘味やジューシーなあんがおいしい「幸楽苑」のギョーザは1皿(6個)で189円。今度は、格安の極うまギョーザを生み出す“プロ意識”に思いを馳せつつ、こだわりの味を堪能してみては? 【東京ウォーカー】
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