日本最北の動物園・旭山動物園で冬を過ごす、アフリカの動物たち
北海道ウォーカー
北海道旭川市にある旭山動物園は、日本で最北の動物園。キングペンギンやホッキョクグマ、北海道に生息する動物など、もともと寒さに強い動物を多く飼育していますが、雪とは無縁の暖かい国が生息地という動物もいます。

たとえば、アミメキリン。雪をバックにキリンが過ごす姿は、ちょっと不思議な気持ちになりますよね。寒くないのかなー、と思いますが、もちろん一日中屋外にいるわけではなく、基本的には11~14時の間だけ外に出ます。それ以外は、きちんと暖房設備の整った暖かい寝室で過ごしているそう。

そもそも、どうして暖かい国の動物たちが冬も屋外にいるのかというと、日光浴と適度な運動のため。開園まもない1969(昭和44)年、ラクダやキリン、カバやゾウといった動物たちは冬期間ずっと屋内施設で過ごしていたのですが、インドゾウが日光不足でクル病にかかってしまったことから、雪の中で日光浴をするようになったんです。

ヒトは厚着をしてカイロを持っても「寒い、寒い」と凍えますが、キリンもカバも屋外で雪を食べたり、のんびり日光浴をしたりと、寒さに対する適応能力はヒトよりずっとスゴイのかもしれません。ちなみに、キリンはもちろん靴なんて履きませんが、尾が凍傷になったり、かかとがしもやけになったりすることはないそうです。「寒くないの?」なんてのは、無駄な心配なんでしょうか……。

キリンは決まった時間に屋外へ出ますが、カバは屋外と屋内、オスとメスを交代で展示しています。冬は見るほうも寒いので、つい屋内放飼場に足が向いてしまいますが、その前に屋外放飼場の前でも足を止めてみましょう!

さて、「かば館」にいるイボイノシシもアフリカ大陸を生息地とする動物。冬は基本的に屋内放飼場で過ごしていますが、「もぐもぐタイム」(飼育担当がエサをあげながら動物解説をするガイド)のときだけ、少しですが外に出ます。その際、鼻先のキバを使って雪を掘り、エサを探し出す様子が見られるそう。ただ、ガイドの間も屋内と屋外の放飼場を繋ぐ通路は開いているので、イボイノシシが寒さに耐えられなくなったら中へ戻れるようになっているんです。

ちなみに、キリンもカバも、屋外に出るかどうかは動物たちの意思次第。出たがらなかったら、外での展示は無しになります(カバの屋内展示はあります)。北海道でも特に冷える旭川ですから、そりゃあ出たくないときもありますよ。北海道の雪解けはまだ先ですが、首を長くして春を待ちましょう。
※写真提供:旭川市旭山動物園
旭川市旭山動物園 ■開園期間:冬期開園11月11日(土)~2018年4月8日(日)※12月30日(土)~2018年1月1日(祝)は休園 ■時間:冬期開園10:30~15:30※入園は~15:00 ■住所:旭川市東旭川町倉沼 ■電話:0166・36・1104 ■料金:大人820円、中学生以下無料
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