愛車で夢のサーキット!富士スピードウェイで「体験走行」
東京ウォーカー(全国版)
モータースポーツファンなら一度はサーキットを走ってみたいもの。それが愛車なら最高だ。しかし走行するには、コースの走行ライセンスを取得するだけでなく、車体に安全装備を取り付けたり、ヘルメットなどを購入する必要があり、意外と敷居は高い。 しかし、そこまでしなくても走行する方法がある。富士スピードウェイで行われている「体験走行」だ。

体験走行はレースやイベント開催日を除く開業日の12時に実施されているもので、料金は2100円。愛車で1周4.5キロの富士スピードウェイ国際コースを3周回する。レースではないため追い越しは禁止。また速度制限は明記されてはいないものの、ペースカーの速度に合わせる必要があるため、おのずと制限されている。
参加するには、メインスタンドの反対側、つまりピットレーンの最終コーナー側にあるコントロールセンターで体験走行チケット2100円を購入するだけ。

ヘルメット等の安全装備を用意する必要はない。チケット購入後は、チケットと共に渡された注意事項を読む。走行時の注意事項としては、蛇行運転や急ブレーキはもちろんのこと、前走者との距離をわざと空けてホームストレートでスピードを出す行為も禁止されている。
あとは、11時30分頃コントロールセンター前に停車するペースカーの後ろにクルマを止めて待機するだけだ。

参加する車両はスポーツカーはもちろんのこと、ミニバンやSUVなど様々。オープンカーの場合、屋根を空けての走行も可能だ。

取材した3月3日は、スーパー耐久のテストデーということもあり、30台近くが参加した。

隊列が動き出しピットレーンに入ると、まさにテレビやゲームで見た世界が眼前に広がり感激する。目だけでなく、音、空気、ハンドルやシートから伝わってくる感触に、40km以下のピットレーンを走行だけでも興奮するのだ。 コースインすると僅かに下りながら1コーナーがやってくる。右側の縁石を舐めるように曲がると、コカ・コーラコーナーに向かって一気に下っていく。
隊列の速度は約60km/h~80km/h前後。景色を見る余裕がある。アマチュアカメラマンのレンズがこちらを向いていたりすると、ちょっと恥ずかしい気持ちにも。

バンクのついた100R、ヘアピンのアドバンコーナー、そこから300R、ダンロップコーナーの入り口まで下り坂が続く。しかし、ダンロップコーナーを抜けると、一気に上り坂へと変化。それが意外と急坂で、眼前に現れる大きな富士山と相まって、山登りの気分が味わえる。

さらにコーナーが連続するインフィールド区間ということもあり、ハンドルは右へ左へリズミカルに動かす必要も。 最終のパナソニックコーナーを抜ければ、お待ちかねの1.5kmのストレートだ。隊列の速度も少し上がり100km/h程度。単なる長い直線かと思ったら大間違いで、ハンドルに伝わる振動から路面が荒れていたことを知る。結構なデコボコ路面を250km/hを超えるスピードで走ってしまうプロドライバーの勇気に感服する。

開業して半世紀を超える富士スピードウェイは、数々の名勝負が繰り広げられてきた場所である。数多くのドライバー達が繰り広げてきたドラマを走りながら思い出さずにはいられない。約15分ほどの体験走行ではあったが、愛車と共に走るひと時は、夢のような時間であった。ドライバーと同じ目線で、そして同じ感覚を得たことで、観戦のポイントも変わってくる。もっともっと富士スピードウェイを、そしてモータースポーツを知りたいという欲求が出てきた。

3周2100円は高いなぁと思うかもしれない。しかし五感でコースを感じ、名場面を想起させるこの経験は、他では絶対に味わえないもの。レースやイベント開催日では行われていないので、もし御殿場や山中湖周辺を訪れた時には、富士スピードウェイに立ち寄って愛車でコースを走ってみてはいかがだろうか。

クリタタカシ
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