「惚れました」6000件超の反響を集めたギャグ漫画!?「卒業」を描いた作品に読者と全母が涙した!!

東京ウォーカー(全国版)

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卒業式を終えた息子が花束を手に帰宅した。貰ったものかと思いきや…!?画像提供:津夏なつな(@tunatu727)

一つのお題からさまざまな物語が生まれるのが、競作のおもしろさだ。「卒業」をテーマにしたTwitter上の競作で、恋愛とは異なる家族の絆を描いた4コマ漫画が反響を呼んだ。「4コマでここまで綺麗な話を描けるなんて凄い」「惚れました」などの声が寄せられ、6000件以上の「いいね」を集めている。作者は、「4コマ漫画1000本ノック」としてTwitterで4コマ漫画を発表している津夏なつな( @tunatu727 )さん。今回は、Twitterユーザーによる自主企画「キュンバト」で初代優勝作となった「卒業」を紹介しながら、お題からアイデアを生み出す過程や、普段とは異なる作品への挑戦について話を聞いた。

卒業式の日、母に贈られた花束

「卒業」1画像提供:津夏なつな(@tunatu727)

「卒業」2画像提供:津夏なつな(@tunatu727)

「桃太郎の機転」1画像提供:津夏なつな(@tunatu727)

話題となったのは、津夏さんが3月にTwitterへ投稿した4コマ漫画「卒業」だ。オリジナル4コマ漫画を描く作者たちが参加する自主企画「キュンバト」( @kyunbato )への参加作として制作された。

物語は、卒業式を終えて帰宅した不良少年と母親のやりとりから始まる。花束を手にした息子を見た母は、「あんたみたいな不良にもお花を贈ってくれる後輩がいるんだ」と驚く。しかし少年は「ちげーって」と花束を母に渡し、「母ちゃんも今日で卒業ってこと!」と告げる。

「苦労ばかりさせてごめんな」と、これまでの感謝と謝罪をぶっきらぼうに伝える少年。さらに「これから俺がこの家守るから」と続ける息子の言葉に、母は涙を流す。2人が話す部屋には、父親の遺影が飾られていた。

「他の人が描かなそうなアイデア」を意識

「卒業」と聞くと、恋愛をテーマにした場面を思い浮かべる人も多い。そんな中で家族の物語を描いたことで、「四コマ漫画で泣きそうになったこと初めて」「なんかぶわってきた」など、読者から感動の声が相次いだ。

津夏さんはAmazon Kindleインディーズで無料電子書籍『よりぬき4コマ1000本ノック』も公開しており、シュールな展開やブラックなオチなど、幅広い作風で作品を発表している。そのため「卒業」には、「いつもの作風と全く違うから動揺してしまいます」という反応も寄せられた。

今回の作品について、津夏さんは「同じお題に沿って多人数で4コマを描く企画の場合、他の参加者が描かなそうなアイデアを考えるよう常に心掛けています」と説明。「卒業」と聞いて男女の恋愛が浮かんだからこそ、「それなら男女の恋愛ではないアイデアで作れないか」と考えたという。

卒業式は子供が主役のイベントだが、親にとっても大きな節目になる。立派に育った子供を見た親の“キュン”には、うれしさだけでなく寂しさもある。津夏さんは、そんな複雑な感情を表現したいと考え、作品に落とし込んだ。

お題があるからこそ広がるアイデア

作品を作る際、お題がある場合と自由に考える場合で違いはあるのだろうか。津夏さんは「何気ない時にパッとアイデアを思いつく時は自由なテーマで描けるのですが、当然そんな日ばかりではない」と話す。そのため、普段から自分でお題を設定してアイデアを考えることも多いそうだ。

「どうしても思いつかない時は、他の方が描いている作品を参考にして、テーマだけ拝借したりすることもあります」とも。どちらの方法でもおもしろいアイデアが生まれるため、「そんなに差はないかもしれません」と振り返る。一方、同じお題で多くの人が描く競作については、「他の方の作品を読むのが面白いですし、とても勉強になります」と語った。

また、「卒業」は普段とは違う作風への挑戦でもあった。「いつもは描かないような思いっきりあざとい作品を描こうと思いました(笑)」と津夏さん。感動を狙って描く作品には気恥ずかしさもあり、少し勇気が必要だったというが、「今までチャンレジしたことのないジャンルでしたので真面目に挑戦しようと思いました」と明かす。

完成した作品には、普段のギャグ漫画とは大きなギャップが生まれた。それでも読者に受け入れてもらえたことには安心したそうで、「やっぱりいつものギャグが読みたいという声も同じくらい嬉しかったです」と笑顔を見せた。

4コマ1000本ノッカーの今後

「4コマ1000本ノック」として日々作品を描き続ける津夏さん。今後については、「とにかく多くの人に読んでもらえるような作品を今後も目指して描きたいと思っています」と意気込みを語る。そして「また、今回のように今まで挑戦したことのないジャンルにも挑戦していきたいです」と、さらなる作品づくりへの意欲を見せた。

■取材協力:津夏なつな(@tunatu727)

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