「虚言癖の痛い奴」と噂の女子高生…。実は30年前の怨霊に笑顔で寄り添う無敵の主人公
東京ウォーカー(全国版)
笠谷瑠璃は普通の女子高生ではない。「関わったらいけないタイプ」「虚言癖の痛いヤツ」と裏でうわさされているが、本人は「“見えない人”はそう思っちゃうもんだよね」と開き直っている。瑠璃が周りの人間を“見えない人”と呼ぶのは、彼女自身が霊の姿をはっきりと認識できる人間だからだ。彼女は幽霊を怖いと思うどころかむしろ好きで、日常的に会話を楽しんでいる。そのため「誰もいない空間に話しかけている」「いつもめちゃくちゃ楽しそう」といううわさが広まっていた。
ホラー×ギャグの斬新な設定とキャラクターの魅力
ある日、瑠璃が話しかけていたのは、30年前にいじめに遭い、学校の屋上から命を絶った女教師の霊だった。長い年月をかけて当時の生徒を呪い続けてきた怨霊だが、超ポジティブな瑠璃の目を通して描かれることで、本作は単なるホラーとは一線を画す物語になっている。
本作『幽霊大好き女子の話』を手掛けたのは、『夜顔 私が知らない、夫の秘密。』などのコミカライズを担当してきた漫画家の空白さんだ。「『ホラー漫画が描きたい!』という思いと『ずっと笑ってる無敵そうな女の子が描きたい!』という思いがあり、だったらまとめてしまえと思い至った」と制作のきっかけを語る。さらに「主人公や登場人物が霊にひたすら恐怖する話が多いと思うのですが、逆に主人公が霊をめちゃくちゃ好きだったらどうなるだろうと考えました」と明かした。
瑠璃というキャラクターについては、「好きなものにまっしぐらで明るく、学校の人気者になりそうなキャラなのに、そのすべてが幽霊に向けられているというギャップをおもしろく思ってもらえたらいいなと思いながら描いていました」と空白さん。彼女が関わると幽霊トラブルがすぐ解決してしまうという、頼もしさも兼ね備えている。
ツッコミ役・折野の存在と怪異の謎
物語のアクセントとなっているのが、瑠璃に絡むメガネ男子の折野である。空白さんいわく、彼は単なるツッコミ役ではなく「自ら首を突っ込んで関わりに行くおせっかいなタイプ」だという。「瑠璃はある意味『無敵の存在』なので、そんな子と行動を共にできるのは同じくらい幽霊に興味があり、意思が強くブレないタイプだろう」と語気を強める。
屋上で瑠璃が「先生が学校イチの怨霊になったときの話する?」と持ちかけると、「何だそれ…ちょっと気になるじゃねぇかよ…」と答える折野。各エピソードで幽霊譚を解決しつつも、物語全体をまたぐ怪異の謎が残されており、今後の展開からも目が離せない。
取材協力:空白(@ashirocks_989)
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