乃木坂46岩本蓮加が舞台『春よ来い、マジで来い』に出演「自分が成長できているか試してみたい」
東京ウォーカー(全国版)
東京駅前に新たに誕生した新劇場、「東京建物 ぴあ シアター」のオープニングシリーズの一つとして、2026年10月23日(金)から11月7日(土)まで同劇場で上演される『春よ来い、マジで来い』。空気階段・水川かたまりが初主演を務める本作は、NHK連続テレビ小説『ブギウギ』の作者、足立紳の実話を交えた青春小説を原作に、うだつの上がらない脚本家志望の主人公・大山孝志(水川)と、彼を囲む個性的なキャラクターたちの姿を描く青春群像劇だ。
今回は、本作でガッツがありながらも主人公・孝志を鋭く翻弄する活発な女子・美樹を演じる岩本蓮加さん(乃木坂46)にインタビュー。演じる役どころや作品についての思いなど話を聞いた。
7年ぶりの舞台出演!「成長した姿を見せたい」
――まずは、本作に出演が決まったときの気持ちをお聞かせください。
これまで、ドラマや映画と単独でお仕事のお話をいただく機会が何度かあったんですけど、舞台だけはきっと来ないだろうと思っていたんですね。10年間の活動のなかで、一度もなかったから、もうないなと思っていたところにお話をいただいたので、想定外だったというか。まさかすぎて「できるかな」という不安のほうが大きかったです。でも、お声がけいただいたからには、挑戦したいなと思いました。
――今回、岩本蓮加さんは7年ぶりの舞台出演ですよね。
そうなんです。前回はメンバーと一緒でしたけど、今回は一人での出演。正直「大丈夫かな」という思いもありました。でも、やっぱり自分が成長できているか、ちゃんと試してみたかったという気持ちが大きかったです。長く活動を続けていると、新しいことが減ってくるというか、少なくなってくるので、ここに来て新しいことに挑戦するというのは、すごく大事なことだし、そういう気持ちは忘れたくないなとも思いました。ちゃんと向き合い、成し遂げることで得られる達成感。それは、ずっと忘れたくないことだし、今回の舞台出演は自分にとって、それをあらためて感じられるすごくいい機会だと思っています。
――怖さよりも楽しみのほうが大きいといった感じですね。
いや、でも今回はメンバーと一緒ではない完全に一人での舞台出演なので、プレッシャーはありますね。けっこう、ビビってしまうタイプなので(笑)。でも、後輩や同期が舞台で頑張っている姿を見ると、自分も頑張らなくちゃと思いますし、今の自分ならきっとやり遂げられるという期待も持っています。
――気持ち的には、初めての舞台といったところもありそうですね。
そうですね。7年のブランクがありますし、自分のなかでは初挑戦のような気持ちです。舞台に出演しているメンバーって、ライブ中の発声が全然違うんです。やはり同期の(伊藤)理々杏(乃木坂46)は、ライブでも盛り上げるのがうまいんです。会場を煽っている大きな声を聞くと、舞台で培ってきたものなんだなと。この舞台を通して、アイドルとしての自分も成長できたらいいなと感じています。
「演じる美樹はパワフルな元気っ子」
――NHK連続テレビ小説『ブギウギ』の作者でもある足立紳さんの原作小説の舞台化。脚本と演出は、マギーさんが担当ですね。
最初は、マギーさんってどんな方なんだろうと思ったんです。でも、楽しいことが好きで「楽しくやろうよ」という方だと聞いて、難しい物語だとしても現場の雰囲気はきっと楽しいものになりそうだなと安心しました。
――台本を読んでみて、どんな作品だと思われましたか。
すごくリアルなお話だなと思いました。リアルな日常の演技を舞台上でどう表現したらいいんだろうと、日常のことだからこそ、逆に難しそうだなと。でも、私が演じる美樹ちゃんはパワフルな元気っ子。思い切ったキャラクターだからこそ、舞台らしいオーバーなお芝居に振り切ってもいいのかなと演じるのが楽しみでした。
――演じる美樹は、川床明日香さん演じる女子大生・佐知の親友でもある活発な女の子という役どころですよね。演じるうえで、意識していることはありますか。
思ったよりも大きな声を出すこと。あとは、人間味があるキャラクターなので、観てくださる方に、親しみやすさや近しい存在だなと感じていただきたいなと思いながら演じるようにしています。
やっぱり舞台を舞台として観るのも楽しいと思うんですけど、自分と照らし合わせたり、日常の延長線上にこの物語があると思ってもらえるような舞台になったらいいなという気持ちもあって。「リアルにいるよね」と感じてもらえたらうれしいです。
――ご自身との共通点はありますか?
不器用だし、人に興味なさそうなのに、大事にしたい人たちになると自分よりも優先してしまう感じはちょっと似ているかなと思いましたね。でも不器用だからあまりうまくいかないというところは、けっこう似ていますね。
――自分と似ている部分が多いと演じやすいと言われる方も少なくないですよね。
共感できる部分が多いので、演じやすいと言えばそうなんですけど、今回は舞台なのでそれをどう表現するか、というのは自分のなかで乗り越えないといけない部分かなと思っています。オーバーにやりすぎてもよくないですし。でも、声を荒げたりするのは演じがいがあります。普段、そこまで大きい声を出すことがないので。
楽しいときは、私もめっちゃ声が大きいんですけど、「こうしたほうがいいよ」と意見を言うときって、ちょっと自信なさげになっちゃうんですよね。100%自信があるわけじゃないから、どうしても強く言い出せない。でも、美樹ちゃんは、そういうときこそ大きな声でズバッと言う。そこに今、難しさを感じています。
普段は思っていることがあっても一度胸に留めておくタイプなんです。それは今言うべきことなのかなといろいろ考えてしまって。思ったことを直接口に出してしまう美樹ちゃんは、すごいなと思うし、これが若さゆえの強さかと解釈しています。観ている方には「なんで、今そう言っちゃうのよ」とか思われそうですけど、愛くるしいキャラクターだとは思います。
――普段の岩本蓮加さんにも影響がありそうですね。
役に引っ張られないようにしようという意識がけっこうあるので、今回は役が抜けきらないということはないのかなと感じています。でも、ちょっと暗いお話の作品に携わったときは、なかなか気分が晴れなかったりしたこともあったんですね。それこそ、去年、すごく明るいお話のドラマに出演させていただいたときは、プライベートもめっちゃ明るい性格になったので、意外と引っ張られているのかな(笑)。
そう思うと、この舞台期間では、大学生らしいキャラクターになってしまうかもしれません(笑)。普段の自分より若々しくいられるのかな?と思ったりしています(笑)。
「人間関係を深読みできるのも見どころ」
――岩本蓮加さんが思う本作の注目ポイントは?
人間関係をいろいろと深読みできる部分があるので、そこに注目していただきたいです。それこそ佐知と美樹ちゃんは親友だけど、二人のやり取りがすごくあるわけでもないんです。観ている方々の想像力が働く作品なのかなとも思います。淡々と進んでいくストーリーだけど、もしかしたら裏でこういうやり取りがあったのかなとか。考えれば考えるほど、深い気がするんですよね。全部をセリフとして口にするわけではないので、そういったところもどう演じていくか、頑張りたい部分でもあります。
――深読みさせるお芝居って難しそうですね。
そうですね。でも、勝手に難しく考えているだけなので(笑)。マギーさんに、これを話したら「そんなに考えないでいいよ」と言われそうなので、お話していないんですけど。でも、そういう細かいところも自分のなかで工夫したいと思っています。
――本作では、個性的なキャラクターたちの掛け合いも見どころですが、岩本さんはどういうふうにセリフを覚えるんですか。
あらためて聞かれると、どうやって覚えているんだろう(笑)。以前、後輩とドラマに出たときにも聞かれたんですけど、うまくアドバイスできなくて。でも、変わったことはしていないですね。読み込みタイプなので。いったん物語の流れを叩きこんで、覚えるようにしています。自分がどうやって演じようかなと思いながら読むのではなく、本を読んでいる感覚で何回もそのシーンを読んだりしていく感じです。
どちらかというと、自分の出番があるシーンは全部覚えているかもしれないですね。ほかの方のセリフもある程度覚えちゃうというか。そのほうがいいよ、とお芝居のお仕事を始めた当初に教えていただいたので、ずっとその形で覚えています。
――では、最後にファンの方へメッセージをお願いします。
今、絶賛稽古中ですが日々「終わったらおいしいご飯を食べるぞ!」と思いながら(笑)、美樹という役に向き合っています。私のファンの方は、アイドルとしての私はもちろん、モデルやお芝居をしている蓮加がすごく好きだと伝えてくださる方が多いんですけど、そんなファンの方も舞台には出ないだろうと感じていたと思うんです。「舞台の蓮加はどんな感じなんだ?」と観に来てくださると思うので、期待に応えられるように頑張りたいと思います。今後、また舞台に出演するかどうかはまだ分からないですけど、まずはこの作品が成功するように。皆さんを幻滅させないように、この作品に集中したいと思います。
撮影・取材・文=野木原晃一
ヘアメイク=新山知佳、スタイリスト=鬼束香奈子
衣装協力=FURFUR / FURFUR ルミネ新宿2店、AND COUTURE / AND COUTURE ルミネ新宿店 ルミネ2、MARGARET HOWELL idea / モーダ・クレア
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