スターバックスが子どもたちの夢や学びをサポート ― 「ハミングバード プログラム」

東京ウォーカー(全国版)

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スターバックスが毎年行う、子どもたちの夢や学びを支援する「ハミングバード プログラム」。寄付を通じて子ども・若者を支援する取り組みで、東日本大震災の震災遺児となった子どもたちの進学支援という形からスタートし、今年で15年目を迎えた。プログラムでは寄付のほかに、店舗独自の取り組み「ハミングバード 体験コミコネ」を実施。その様子とパートナー(従業員)たちの思いをお届けする。

スターバックスが子どもたちの夢や学びをサポート


子どもたちの夢や学びをサポートする寄付プログラム「ハミングバード プログラム」とは

2012年度からスタートした「ハミングバード プログラム」。現在は、社会課題である「子どもの体験格差」に着目し、子どもたちがやりたいこと好きなことを見つけ、未来の選択肢を広げるきっかけを得られるよう、スポーツや芸術、音楽、キャンプなど、学校外におけるさまざまな心に残る豊かな体験を届けることで、子どもたちの夢や学びを支援している。

夏休みは、子どもたちが家庭で過ごす時間が増え、家庭の経済的事情や保護者の時間的余裕、身近な体験機会の有無などにより、子どもたちの体験の機会に差が開きやすい時期だ。そのため、今年のハミングバード プログラムは、夏休み期間に当たる7月22日~9月1日の期間で展開され、1683万8438円の寄付が集まった。集まった寄付金は、公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンが運営する子どもたちへの体験奨学金事業などに役立てられる。


こうしたハミングバード プログラムの一環として、全国のスターバックスの一部店舗で実施しているのが、地域の子どもたちへ体験を届けるイベント「ハミングバード 体験コミコネ」だ。
※店舗での体験提供は、スターバックス独自の活動であり、ハミングバード プログラムの寄付金を活用した活動ではありません。

子どもは学校だけでなく、学校外での体験からも刺激を受け、成長をし、人とのつながりを育む。夢が見つかる、大切な人に出会う――学校外での心に残る豊かな体験は、将来の選択肢が広がるきっかけにもつながる。

パートナーが自分の得意なことやこれまでのつながりを活かして企画し開催した「ハミングバード 体験コミコネ」。そのうちのひとつ、スターバックス コーヒー 鎌倉御成町店での取り組みを紹介しよう。

手話で広がる世界を子どもたちに届けたい。鎌倉御成町店の「手話カフェ」

鎌倉駅近くのスターバックス コーヒー 鎌倉御成町店では、8月下旬に「手話カフェ」を開催。午前は幼児~小学校低学年の親子、午後は小学校高学年~中学生が参加し、楽しく手話に触れるワークショップを行った。企画したのは、大学生アルバイトの髙濱さんだ。

同店では、手話を第一言語とするパートナーが髙濱さんを含む2名在籍していることから、月に1回、ろう者・聴者を問わず、パートナーが手話であいさつなどを行う「サイニングデイ」を実施している。今回の手話カフェは、その取り組みをさらに広げ、子ども向けに特化した初めてのプログラムとして企画された。

大きなコミュニティテーブルに座る子どもたちへ、髙濱さんは「本日は手話カフェに来てくださり、ありがとうございます」と、手話で語りかける。横ではアシスタントのパートナーが内容をボードで示し、子どもたちの理解を助ける。

配られた「指文字」のシートを使い、まずは自分の名前を表現するところからスタート。文章へと少しずつステップアップし、スターバックスでのドリンクの注文方法を手話で学ぶなど、実践的で楽しい内容が続いた。

50音を指や手の形で表現する指文字

指文字で名前を伝える小学生

少し照れながらも一生懸命に表現する子どもたち


初めて企画を担当した髙濱さんは、子どもたちが飽きずに楽しめるよう、視覚的に楽しく伝える工夫を随所に盛り込んだという。

たとえば…

・ブドウ:房の形を手で表現する。
・フラペチーノ:指文字の「フ」をつくり、クリームの形に見立てて回す。

また、「聞こえないとはどういうことか」を子どもにも理解できるよう、丁寧に説明する時間も設けた。

【写真】メニューの注文、できるかな?


店頭の案内を見て参加した親子が、参加した理由を教えてくれた。

「息子が幼稚園で手話の歌を学んで興味を持っていたので参加しました。楽しそうに取り組んでいましたし、こうして手話に触れられる機会があってよかったです」

テーブルの下でこっそり練習する子、真剣な眼差しで髙濱さんの手元を見つめる子。会場には、初めて触れる言語への好奇心が満ちていた。

当日の子どもたちの様子に、髙濱さんは「一生懸命さが伝わって来てうれしかった」と語る。

「こうした体験を子どもたちが家や学校で話してくれたら、手話でお話することが当たり前にある社会につながると思います」と、手話が広がるきっかけになることも期待している。

子どものころの体験が未来をつくる。髙濱さん自身の経験

髙濱さんは、昨年の東京2025デフリンピックに出場し、女子バレーボールチームの金メダルに貢献した選手でもある。その背景には、幼いころからのスポーツ体験があった。

「スイミングやサッカー、野球など、小さなころからスポーツを体験する機会がたくさんあったので、体の動かし方の基礎が身についていました。バレーボールを始めたのは、ろう学校の中等部から。子どものころからスポーツを体験し、また聴者と一緒にスポーツをしていたからこそ、聴者とのコミュニケーションの取り方も自然と学べたと思います」

こうした子どものころの体験が、デフリンピックでの金メダルという未来にもつながったと、髙濱さんは実感している。

髙濱さん


その“体験が未来をつくる”という実感は、スターバックスでの経験にも重なる。大学1年生からアルバイトを始め、今年で4年目。

「ろう学校に通っていたころは、聴者と関わる場が少なかったのですが、大学に入り、スターバックスで働き、聴者と接する機会が多くなりました。パートナー同士のコミュニケーションの中で、聴者の考え方を知ることもでき、将来の自分の仕事にも活かされると思います」

髙濱さんは、大学卒業までの時間の中で、店舗の垣根を超え、ろう者・聴者が交流できる場を広げたいと考えている。

「デフリンピックのときのように、誰もが自然に交流することができる場をつくれたら」

互いの使う言語が異なると、コミュニケーションには壁が生まれやすくなってしまう。子どものころから、手話も含めてさまざまな言語に触れる機会が増えれば、その壁は少しずつ低くなり、世界が広がる。今回の企画の根底には、そんな思いがある。

「まずは『ありがとう』など、ひとことでも手話で伝えてもらえると、とてもうれしいです」

ハミングバード 体験コミコネは、こうしたパートナーたちの思いと地域の力を結び、子どもたちの未来の選択肢を広げる体験を育んでいる。

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