ミッフィー、すみっコぐらし、さらにはゴッホのかわいいコラボグッズも…珠玉の84作品が並ぶ「シンシナティ美術館展」が上野の森美術館にて開催中
東京ウォーカー(全国版)
全米屈指の歴史を誇るシンシナティ美術館(アメリカ・オハイオ州)が収集してきた膨大なコレクションから、コロー、セザンヌ、モネ、ルノワール、フィンセント・ファン・ゴッホ、ピカソといった名だたる巨匠たちの選りすぐりの傑作84点が来日(そのうち81点が日本初公開)。それらを一挙に楽しめる展覧会「シンシナティ美術館展 ~アメリカに渡ったヨーロッパの至宝~」が、2026年10月10日~2027年1月10日(日)にかけて、上野の森美術館(東京都台東区)にて開催中。
伝統、革命、モダニズム…84作品を系統立てて展示
1881年に創立されたシンシナティ美術館は、アメリカにおいて最も長い歴史を持つ美術館の一つ。一部の富豪からの寄付だけでなく、街を愛する市民たちが「自分たちの街に本物の文化を根付かせたい」と少しずつ資金を持ち寄り、自らの手で作り上げてきた美術館で、開館以来、世界各地から集まった7万3000点を超える膨大なコレクションは、まさに市民一人ひとりの思いが積み重なった“街の宝物”といえる。
今回開催される「シンシナティ美術館展」では、その中から選び抜かれた84点の傑作を展示。ジェローム、ブグローをはじめとする「アカデミスム」からコローなどの「バルビゾン派」、マネ、セザンヌ、クールベによる「伝統への反逆者たち」、モネ、ルノワールの「印象派」、フィンセント・ファン・ゴッホ、ゴーギャンの「ポスト印象派」、「ナビ派」、ピカソなどの「キュビスム」、そして「表現主義」まで、ヨーロッパ近代美術の移り変わりを系統立てて紹介。
さらに、ドガの踊り子やジャコメッティ、シナールの胸像など、5点の貴重な彫刻も展示しており、まさに近代美術の「教科書」といえるような贅沢な展覧会になっている。
オフィシャルナビゲーター・瀬戸康史も大興奮!
開催前日に行われた取材会には、オフィシャルナビゲーターおよび音声ガイドを務める俳優の瀬戸康史さんも出席。展覧会の魅力をPRするトークが行われた。
ひと足先に会場内を見て回った感想を聞かれた瀬戸さんは「まず、見やすいなというのがありますし、写真で見たときとは伝わってくるものがまったく違いましたね。僕の想像ではあるんですけど、作家の思いとかも感じ取れて、すごかったです。フロアごとに展示のテーマも違っていて、そうした違いを見比べられるのもおもしろいです」とコメント。
一つひとつの展示物を間近でじっくり鑑賞することで、新たな気づきもあったという。「彫刻だったら指紋が見えたり、絵だったら“どれくらいの筆の強さで描いたのか?”とか、“絵の具の量はどれくらいだったのか?”とかが、キャンバスの凹凸から見て取ることができて。本当に人が描いた作品なんだな…ということをあらためて感じることができたといいますか、“この絵はこんな気持ちで描かれたのかな”とか、想像しながら見て回るのが楽しかったですね」
続けてMCより「数ある展示物の中でも、特に気になる作品はありますか?」と聞かれた瀬戸さんは、アルベール・グレーズの『ビルの建設』をピックアップ。
「タイトルを伏せて絵だけを見たときに“なんなんだろうこれ?”ってなるものが好きなんです。抽象表現といいますか、見る側の想像力を掻き立てるような作品におもしろみを感じるんですね。僕も絵を描くんですけど、こういうテイストの作品が多いので、惹かれるものがありますね」とのことで、『ビルの建設』は凹凸の表現から、作者の感情を読み取れるところがおもしろいと話す。
「この絵は“人の暮らし”を描いた作品なのかな…と思っていて。明るくてハッピーな日常もあれば、誰にも見られたくない、プライベートな気持ちとか、姿もあったりして。ほかは滑らかなのに、絵の真ん中の部分だけ凹凸が出るように描かれていて、それが怒りの感情のようにも見えるし、心臓の動きにも感じられるというか。ドキドキしている波のようにも見えるので、そういうところが好きですね」
このように見応えのある作品が多数展示され、瀬戸さんも大満足の様子だが、「実際に見て回って意外だったことはありますか?」と聞かれると、「作品を鑑賞する距離を変えることで新たな発見があった」とのことで、受け取り方が大きく変わることに驚かされたという。
「描き直した跡など、本物を見てみないとわからないことってたくさんあって。少し離れて見ないとわからなかったり、思いきり近寄って見ないとわからないことがある…というのも、今回、見学させていただいて気づけた大きな学びでした。なんといっても自分の好きな距離で、自分がフォーカスしたい部分をじっくり見られるのがいいですね。ご来場いただいた人の数だけ、いろんな見方があって、いろんな発見があるんだろうな…と思うとワクワクしますね」
そうして最後に「音声ガイドのナレーションを収録する際に気をつけたこと」について質問されると、「あえて感情を込めずに、スッと耳に入るトーンで話すことを心がけました」とのことで、細かく修正しながら収録を行った旨を聞かせてくれた。
「各作品とご覧になられる方の“距離感”を意識したつもりです。感情を込めて話したくなる瞬間もありましたが、ナレーションだと淡々と話したほうがスッと耳に入ったり、記憶に残ったりするので。そして何より、作品を鑑賞されている皆さんの“その瞬間に感じていること”を邪魔したくない…という思いがあって。各作品をご覧になられるうえで、その制作背景などを邪魔にならないようにお話しして、より興味を持っていただくきっかけになるくらいの距離感でやらせていただいたつもりです。あと声のトーンも、普段はどちらかというと低めなんですけど、今回は聞き取りやすいように少しだけピッチを上げたりして。そういったところもスタッフさんと相談しながら、細かく調整しつつ収録させていただきました」
作品の世界観から着想を得たコラボグッズも販売!
「シンシナティ美術館展」では多彩な作品の展示に加え、本展ならではのコラボレーショングッズも多数販売されている。
フィンセント・ファン・ゴッホの最晩年の傑作『ポプラ林の中の二人』の世界観から着想を得た「ミッフィーあみぐるみ」および、バッグなどにつけて一緒におでかけができる「ミッフィーあみぐるみキーハンガー」をはじめ、「サンエックス」の仲間たちが“名画の世界観をイメージした特別な衣装”を身にまとった姿のアイテムも登場。
リラックマは『ポプラ林の中の二人』に描かれた人物のクラシカルな装いや、可憐な花々をイメージした服装で、たれぱんだはセザンヌの『レモンのある青みがかった静物』に描かれたレモンや絵付けの器と一緒に、すみっコぐらしの仲間たちはマネの『競馬場の女性たち』のシックなドレスや、フェルディナント・ホドラーの『聖なる時間』の神秘的なブルーのドレスをまとった姿で商品化されている。
さらにフィンセント・ファン・ゴッホの、手のひらサイズのかわいいあみぐるみキーハンガーなども販売しているので、作品を鑑賞したあとはグッズショップにも立ち寄り、来館の思い出にこれらのグッズを購入してはいかがだろう。
■シンシナティ美術館展 ~アメリカに渡ったヨーロッパの至宝~
会期:2026年10月10日~2027年1月10日(日)
開館時間:10時~17時※入館は閉館の30分前まで ※開館日、開館時間などは変更になる場合があります
会場:上野の森美術館
住所:東京都台東区上野公園1-2
休館:会期中無休(12月31日(木)、1月1日(祝)も開館)
料金:一般2400円、高校・専門・大学生1500円、小・中学生800円※各種割引・特別チケットあり。※10月31日(土)までの平日に限り大学生以下無料(要証明)。詳細は展覧会公式サイト参照
アクセス:JR上野駅公園口より徒歩約3分
取材・文=ソムタム田井
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