最大の酒のつまみは、どこか懐かしい趣…名古屋のノスタルジー居酒屋3選
東海ウォーカー
いま話題の店もいいけれど、出張や観光で足を運ぶなら、その土地に愛された昔ながらの空間に飛び込んでみたくなるもの。地元の味に舌鼓を打ち、地酒を味わい微酔して、同じ盃を酌み交わす新たな友と出会う。「来てよかったな」だけでなく「また帰ってきたいな」と思わせる、郷愁あふれる名古屋の老舗居酒屋3店を紹介しよう。
70年以上の歴史が息づく 「焼鳥 初鳥」
1948年に屋台として創業。当時は狩猟が盛んだったため、スズメやウズラなどの野鳥専門の店としてにぎわっていた。栄地区の南部である矢場町に店が建てられたのは、1964年のこと。焼鳥店には珍しく、創業から一貫して高級な紀州備長炭だけを使用している。表面をカリッと仕上げ、素材の味と香りを引き立てられるからだ。モットーは一串入魂。店主が納得する焼き方を追求し続けている。


手羽先(250円)や、合鴨の肉を使ったつくね(220円)なども人気メニュー。タレは創業当時からの継ぎ足しで、2種類の醤油にみりん、白ザラメを調合している。女性客も多く、開店と同時に席がうまってしまうことも少なくない。
■住所:愛知県名古屋市中区大須3-7-23 ■電話:052-241-2442 ■営業時間:17:00〜22:00 ■定休日:日曜・祝日 ■席数:16席(喫煙可) ■駐車場:なし ■アクセス:地下鉄名城線矢場町駅より徒歩7分
明治時代から連綿と続く「大甚 本店」
1907年から、名古屋の大動脈が交差する広小路伏見交差点の南東角で営業を続ける老舗の大衆居酒屋。店主は毎朝5時過ぎから店に入り、柳橋中央市場で仕入れを行う。そして休む間もなく、毎日40品以上の小皿料理を丁寧に調理している。名物の酒は、1941年来続けている広島の銘酒、賀茂鶴(大徳利740円)だ。四斗樽で仕入れているので、香りのいい蔵出しを味わえる。


19:00を回るころには、半分くらいの小皿料理が売り切れる。最後は、皿や徳利の数を見て、戦前から使っているという5つ玉のそろばんで会計。戸口まで客を見送るのも店主の仕事だ。酒に合う素朴な家庭料理とおいしい酒、心温まる接客が、色褪せない最大の魅力といえる。
■住所:愛知県名古屋市中区栄1-5-6 ■電話:052-231-1909 ■営業時間:16:00〜21:00、土曜〜20:00 ■定休日:日曜・祝日 ■席数:120席(分煙) ■駐車場:なし ■アクセス:地下鉄東山線・鶴舞線伏見駅より徒歩1分
終戦後から脈々と続く「大須亭」
1946年創業。名古屋を代表する商店街の一つ、大須商店街の中でも、ひときわ歴史が長く、多くの常連客から愛され続けている居酒屋。おいしい酒と食事に満足できるのに、リーズナブルなのがうれしい。「1度使えばまた行きたくなる」と評判のよい店である。タレは70年以上継ぎ足して使い続けていて、1年間の熟成を経てようやく焼き場に置かれるというこだわりようだ。


看板メニューである焼鳥は、名古屋コーチンと美濃鶏をかけ合わせた品種を使っている。生でも食べられるほど新鮮なうちに仕入れ、1本1本丁寧に串打ちし、備長炭で焼き上げるのが、この店のスタイルだ。
■住所:愛知県名古屋市中区大須3-44-22 ■電話:052-242-0138 ■営業時間:17:00〜23:30 ■定休日:日曜・祝日 ■席数:46席(喫煙可) ■駐車場:なし ■アクセス:地下鉄名城線・鶴舞線上前津駅より徒歩2分
山田瑠美
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