世界最速男は日本人!エアレース“侍パイロット”室屋義秀に迫る
東京ウォーカー
5月26日(土)、27日(日)に千葉県立幕張海浜公園にて開催される三次元モータースポーツ「Red Bull Air Race World Championship(レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ)」2018年シーズンの第3戦。千葉大会は今回で4度目を迎え、これまでの3年間で約30万人が来場し、年々注目度が増している一大イベントだ。前年の17年大会では、唯一の日本人パイロットである室屋義秀選手が初の年間チャンピオンに輝いたこともあり、母国開催となる今大会はこれまで以上の盛り上がりをみせるに違いない。
アムロに憧れて…。3連覇を狙うグランドチャンピオン室屋義秀選手

室屋選手は、1973年1月27日生まれのエアクロバティックス・パイロット。幼少期、人気アニメ「機動戦士ガンダム」のアムロ・レイに憧れ、大学のグライダー部で本格的な飛行訓練を開始し空の世界へ。20歳で渡米したのちパイロット・ライセンスを取得した。その後09年から「レッドブル・エアレース」に参戦し、16年の2回目の母国開催となった千葉大会で初優勝を果たした。

翌年17年の千葉大会でも優勝を果たし2連覇を成し遂げ、年間チャンピオンとなった。そして今回優勝すれば千葉大会は3連覇となるためファンの期待も高まっている!
カンヌの美しい海と空の中で行われた第2戦

4月にフランス・カンヌで開催された直近の大会の戦績を見てみよう。難易度はそこまで高くない緩やかなコースで、スピードが出しにくい機体性能差が出にくいコース…そんな中、南仏のカラッとした気候と、降り注ぐ日光で輝く穏やかな海の上空を駆け抜けたエメラルドグリーンのレース機は、美しくもff力強いフライトで観客を魅了。

決勝の「Round of 14」では、全体で3位となる58秒015を記録。「Round of 8」では57秒374と全体で1位となる好記録を残した。レース後、室屋選手も「予選では目標タイムをコントロールして出せていたので調子はいいです。『Round of 8』のタイムは『このタイムなら通過できるでしょ』と思えるベストタイムだった」と語り、満足のいくフライトだったよう。


最終となる「Final 4」で、突如吹き込んだ風によりペナルティを余儀なくされ4位に終わったものの、初戦であるアビダブ大会の2位に続き、最終レースまでは進出しており悪い結果ではない。この結果に対して「突然の気候の変化に関しては、『こんなこともあるかな』ぐらいの気持ちです。こういったイレギュラーは、しっかりと経験として受け止めつつ1年の中でトレーニングを重ねて、徐々に対応していきたい」と、次のレースに向けて前向きなコメントを残した。
18年より機体をバージョンアップ!千葉大会はどう戦う?
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レース直後のインタビューで「今年から機体を改良し、性能は上がっていますが僕自身が新しい機体を掴みきれていないという現状なので、そのすり合わせを千葉大会までにできれば。カンヌでの戦いを終えて総合3位ですが、初めから1位よりも3位くらいから抜いたほうが盛り上がるしね(笑)」と話す表情を見ていると、まだまだ余裕があるように感じられた。

実際に機体改造後に挑んだカンヌ大会のタイムには「去年であれば、同じコースだとしてもこんな良いタイムは出なかった」という手ごたえも感じているとのこと。王者として1年間を臨むことになった現在の心境について尋ねると、「逆にどうですか?チャンピオンになって変わったように見えます?(笑)」とユーモアたっぷりの回答。
とはいえ、母国開催となる千葉大会に向けて、他の大会以上に気合が入っていることを明言する。

「ホームで3連覇…これに焦点を合わせています。やっぱりホームで勝てると今後のレースのモチベーションが変わりますから。千葉大会は入念にテストフライトが行えるので、チームも万全の状態で挑めると思いますよ。ぜひ、会場に足を運んで『エアレース』を肌で感じて欲しいですね」。

チャンピオン室屋義秀選手の凱旋レースとなる千葉大会にぜひ足を運んで、王者のフライトをその目で、肌で感じて欲しい。
小玉太一
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