東出昌大“北九州でしか撮れなかった、ハリウッド級の迫力の映画” !『オーバードライブ』福岡舞台挨拶
九州ウォーカー
大ヒット公開中の映画『オーバードライブ』。5月25日(金)に監督の羽住英一郎、主演の東出昌大、新田真剣佑が来福し舞台挨拶が行われた。福岡・北九州で長期の撮影が行われた今作。海猿やMOZUなど数々のヒット作品を手がけた羽住英一郎監督、主人公・檜山篤洋役の東出昌大、そしてその弟で天才ドライバーの檜山直純を演じた新田真剣佑を迎え、「帰ってきたよ福岡〜」という東出の言葉に、会場はファンの歓声と熱気に包まれた。

ーー公道を全開走行で駆け抜ける最も過酷な自動車競技『ラリー』の世界を舞台にしていますが、(東出さんは)メカニックとして撮影前になにか準備をされましたか?

東出「監督がクランクインの一ヶ月半前に、実際に車を“バラして組み立てる”という作業をメカニック全員でやろうということで、それをやりました。」
羽住「本物のラリーカーで、南アフリカのチャンピオンマシーンを実際にバラして、組み立ててっていうことをやりまして、映画には映らない作業までできるようにしました。」
ーー東出さんは整備は得意だったんですか?
東出「僕は車、全然わからなかったです。でもやってみたら楽しくてハマりましたね」
ーーアドバイザーをなさったプロのメカニックの方から、このままラリーに出られるチームだと褒められたと伺いました。
羽住「言ってましたね!」
ーーそこにはドライバーとしては新田さんは近付けない感じだったんですか?

新田「いつもすごい速さで解体していくんですよ。それを見守っていました(笑)」
東出「真剣佑が演じていた直純が、思いっきりアクセルを踏めるように、ボルト1本締め忘れたら、直純が危ないのでそういう誠意を持ってやっていた感じです。愛しの弟なので(笑)」

見つめ合う2人に、兄弟愛を分けてもらった会場のファンから歓声が…
ーー撮影中も今ぐらいの熱い兄弟愛あふれる2人だったのでしょうか?
新田「兄貴としての兄貴は、ぱっと見人見知りで・・・そんなことないか(笑)。最初は人見知りなのかなと思ったんですけど、仲良くなるにつれ、一緒にふざけてくれたりしてくれた兄貴です。」
東出「メカニックとドライバーっていうのは陰と陽だと思うんですけど、(新田は)その陽の部分を担当してくれた太陽のような存在です。」

ーー特に2人で兄弟の絆を強くするためにやっていたことはあるんですか?
東出「四六時中一緒にいた感じですね。ずっと、“おはよう”から“おやすみ”まで一緒にいるって感じでした。なにこれBL系みたいじゃないですか」
東出・新田「そういう映像はないですよ(笑)」
東出「なんならバチバチやりあってるので安心してください(笑)」
羽住「ずっと一緒でしたよ、本当に。北九州でホテルの自転車を借りて2人で一緒のジムに行ってたりとか。」
東出「ホテルで自転車を借りるんですけど、フロントに借りに行ったら『兄貴の分の鍵ここあるよ〜〜』って、もう借りてくれていたりとか」
ーーロケ地の北九州にはどのぐらい滞在していたんですか?何か印象に残っていることはありますか?

新田「一ヶ月以上いましたね。(印象的だったことは)うーん、チャチャタウンに行った!みんなで観覧車に乗りました」
東出「狭い狭い(笑)」
新田「この人が大きいから観覧車がすごく小さく見えるんですよ~」
東出「僕は、お世辞ではなく“北九州で撮った映画”じゃなくて、“北九州じゃなきゃ撮れなかった映画”だと思います。今日のお客さんもすごく楽しみにしてくださって、盛り上がってくださってるんですけど、映画のエキストラの方たちも炎天下の中ずっとお付き合いくださって。やっぱりレースっていうのは熱狂するところがあるので、そこも一緒に盛り上がっていただいて…本当に素晴らしい福岡の方たちと一緒に撮影できたなと思います」
ーー監督、ついに北九州を北九州として撮影した映画になったと思います。監督といえば北九州といった印象ですが、今作の撮影で新たに感じた北九州の魅力はありますか?

羽住「全国で転戦している最終ラウンドを北九州ラウンドに設定したんですが、篤弘(東出)達っていうのは、ドライバーが走り出しちゃうと見守るしかない、でもそこにみんなの想いがつながって走ってるんだよということで、モノづくりっていうのをモチーフにして撮ったので、工場がある北九州ってやっぱり絵になるなぁと思いました。あとは人ですね。(エキストラなど)たくさんの人が楽しんでこの映画に参加してくれた、さっき東出くんが言っていましたけど、そういう感じが大好きなので、尊敬の念を込めて『バカ』という言葉を使いますが、今回ラリーバカ、メカニックバカがいっぱいいましたけど、僕らも北九州で映画バカ、役者バカになって、そして北九州の人たちも一緒になってバカになって映画づくりに参加してくれたなと思いました」
ーー東出さんと新田さんがお互いに“役者バカだよな〜”と思った瞬間ってどんなところがあったのでしょうか?

東出「全部」
新田「うん、全部」
東出「真剣佑はずっと直純だったので、ゾーンに入って撮影してたなと思うし、そういう弟を見てすごく嬉しかったですね。車なので本当に命かけてやっているんだなと思いました。」
新田「1ヶ月以上北九州で生活を共にしている中で(東出は)いつ直純で行っても篤洋で受け止めてくれるので、僕は安心してお芝居ができました。」
ーー実際に完成した映画を見てときめいた映像はありますか?
新田「たぶん僕ら世代、二十歳前後の子達は、こんな映画観たことないと思います。監督がおっしゃった『海猿』超えじゃないですけど、本当にハリウッド映画を観ている感じがして、僕は鳥肌が止まりませんでした。」
東出「正直ここまでくると言葉はいらないなと思います。この後観ていただいて、すがすがしい気持ちで帰っていただけると思います。」
ーー監督、改めてこの映画は絶対北九州で撮ろうと思っていた映画だったんですか?
羽住「そうですね、やっぱりバカになりたかったので。尊敬の念を込めてのバカですよ?バカがたくさんいる北九州で、みんなと一緒に撮りたかったっていうのがありましたね」
ーーこの後、観客の皆さんにはその映像世界に入っていただきますが、皆さんに観終わってこんな気分になってもらったら、とかこういう気持ちで観てもらったらなというのはありますか?

新田「間違いなく、観終わった後に兄弟が欲しくなります。自信を持って言えます。」
東出「かわいい弟でしょ(笑)そうですね、題材が“ラリー”っていう聞き馴染みのない言葉だと思うんですけど、先入観は全くいらないというか、構えないで大丈夫です。ラリーっていうものを全く知らない人にも必ず届く映画なので、新しい扉が開かれると思います。僕はそれがすごく嬉しいです。」
ーーラリーの部分でこの映画のおすすめしたいポイントがあればお願いします。
羽住「僕自身モータースポーツが好きなので、同じくモータースポーツが好きな人はその世界の本物が描かれているということで楽しめると思います。逆に知らない人はそれが新鮮で、いろんな人がたった0.1秒でも相手より速くゴールする為に、それこそいい意味でバカみたいにがんばっている。やっぱり一生懸命やっている姿っていうのはすごくかっこいいと思うし、そういうかっこいい男達を描きたかったので、そこは本当に観ればわかってもらえると思います。
ーー確かに。私も(本編を)観て男性陣がかっこいい映画だと思ったんですが、特にお気に入りの男性キャストはいらっしゃいますか?

新田「たくみちゃん!(笑)。(北村)匠海の目のお芝居が素晴らしいんです。決して言葉でセリフを言っているわけじゃないシーンとかも、本当にいい目をするんです。ドライバーって目だけしか映っていないシーンが多いんですが、北村匠海は素晴らしい魅力の持ち主です」
東出「男性陣…というか、冒頭にラリーカーが砂利道を疾走するシーンがあるんですが、要潤さんに『撮影いかがでした?』って聞いてみた時に『いやー超痛かった。砂埃がすごくて石が巻き上げられてる。』って言われて、いやいや〜〜って信じてなかったんですけど、完成した映画をみて『うわ、こりゃひどい(笑)』と思いました。そのシーンはすごく迫力がありました」
ーー今まで福岡にいらっしゃったことはありますか?
新田「映画のキャンペーンでしか来てないので、一泊できるのは今日が初めてなんです。だから今日は兄貴と監督とゆっくりご飯食べたいです」
ーーやっぱりかわいい弟ですね。
東出「でしょ?(笑)そうなんですよ、申し分ないというかね。」
ーー共演する前と後ではお互いの印象は変わったんですか?

東出「共演する前の印象はお互い持ち合わせてなかったと思いますね。ただ、真剣佑が言っていたのは、台本を読んだ時に早く兄貴に会いたいと思ったと。台本を読んだ時から兄貴像を作っていてくれて、僕も弟像があってその延長でここまできているから、また今後共演した時に、この作品に対する思い入れが邪魔にならないといいなと思いますけどね。」

新田「ずっと兄弟でいました。初めから知っていた感じがするんだよね〜?」
東出「僕は今回長男役だったんですけど、実生活は二人兄弟の末っ子なので、兄貴っていうのはこんなに大変なんだっていうのを感じましたね」
新田「逆に僕は実生活では長男なので、弟ってこんなにやりたい放題できるんだって(笑)」
羽住「でも、2人共オフでは弟みたいなキャラでしたね。かわいかったです。楽しかったですし。とにかくみんなで映画のことだけ考えて、バカできたので」
ーー最後に代表して東出さんからこれから映画を見る皆さんに一言

東出「先ほども申し上げたんですが、もう言い残すことは正直ありません。面白かったら周りの友達に薦めてください。皆さんの心の中でこの作品が走り出すのが今とても嬉しいです。今日はありがとうございます」
会場には北九州ロケのエキストラに参加した人達もいて、東出から観客に質問タイムを設けるなど、予定時間いっぱいまで観客と一緒に舞台挨拶を楽しんだ。
山内亜紀子
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