新世代のマルチアーティスト・Licaxxxが蔵前を(ひねくれ)散策
東京ウォーカー

吾輩はモグラである。お酒を飲みながら音楽を聞くのが好きで、PCの前に座っているのが1番落ち着く。友人と飲めば二日酔い。不徳の致すところはない。でもいつも、美術館やギャラリーも夜遅くまで開けてくれたらいいのにな。
そんな私が休日に昼間から出かけるのは、決まって本を読む時間を探しにいくとき。この歳になって昼間のデートに誘うのはなんかハードル高いし、たまには1人静かに過ごせる刻(とき)を探しに行こう。渋谷からスタートして、もうビールを飲むか迷うような春の陽が強めに照りつける午後2時、浅草の手前の、川沿いが心地いいと噂の蔵前に到着。
蔵前は近年、倉庫をオシャレにリノベーションしたお店が増えているらしい。そうは言っても、昔ながらの民家に紛れてお店が点在しているにすぎない(いい意味で)ので、ボーっと散歩するにはうってつけ。革製品が有名らしい。やたらカバン屋多いな。ちなみに、私のベスト・オブ・カバン屋はギチギチに編まれたカゴ製品が並ぶ店「水木屋馬場商店」。創業は明治33年、貫禄の店構えとかごバックの量に圧倒されつつ、シャッフルで流れてきたカマシ・ワシントンのがなるサックスが妙に合うなと思った。

洒落た雑貨屋が多い中で、「カキモリ」という文具屋に向かう人は多いらしい。ノートや万年筆、レターセットなど、使い心地にこだわってセレクトした文具を販売する店だ。ボーダーが似合うような年上の女性たちがチラホラ歩いているが、皆そちらの方に向かっているようだ。なんとなく彼女たちについていった途中、独特の地元オーラを漂わせる暖簾に敏感に反応した私はすぐに蕎麦屋「きそば 栄久(えいきゅう)」に吸い込まれた。

地元の空気の味に満足し、今度は川の方に向かう。途中テイクアウトが調子良さそうなハンバーガーやサンドイッチのあるコーヒー屋がいくつかあった。ルーフトップバーやカフェも休憩にはもってこいだろうが、私はビールをテイクアウトし、川沿いでビールを飲みながら一息ついて本を開く。平日の川沿いは静かでいいな。内容があんまり入ってこないからもう飲みに行こうかな。
下町で飲むならドジョウがいいな。最後にやっぱり誰かと飲みたくなって友達を呼び出した。17時から飲みませんか? そう言って辿りついたのは、蔵前と浅草の中間にある「駒形どじょう本店」。瓶ビールで乾杯、あ〜、やっぱ落ち着くなあ!

そうして結局、私は気づけば焼酎を飲んでおり、いつもどおりの夜を迎えた。休日はしっぽりお酒を飲みたい、そんなタイプの人でも蔵前で散歩を楽しむことが出来ます。まあ、結局あんまり本読んでないけど。
東京ウォーカー編集部
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