高校野球連載 第14回/「熱闘甲子園」キャスター・ヒロド歩美が語る！今夏の甲子園の注目ポイントはココ

　“高校野球大好き”な著名人が甲子園の魅力を語るスペシャル連載「”ワタシ”が語る甲子園～100年の熱狂ストーリー～」。情報誌「関西ウォーカー」と連動してスタートしたWEB版連載では、誌面に掲載しきれなかった未公開トークを含むスペシャル版を前後編で掲載。

連載第14回目は、ABCテレビ「熱闘甲子園」のキャスターを務めるヒロド歩美さんのインタビュー(後編)をお届け！

56校が出場する100回大会では今まで以上に地方大会が熱い!?

―今年の夏の大会で注目している点はありますか？

ヒロド「今夏は史上最多の56校が甲子園に出場する記念大会です。なかでも代表枠が2校に増えた、大阪、兵庫、埼玉、千葉、神奈川、愛知、福岡が気になりますね。地区大会のエリアが2つに分かれることで戦力図も変わってきますし、どんな戦いが繰り広げられるか楽しみです。大阪はライバルの大阪桐蔭と履正社が同じ北大阪で代表枠を争うことになるので、白熱した戦いが見られそうで楽しみですね」

―ズバリ、今夏の注目選手を挙げると？

ヒロド「大阪桐蔭の藤原恭大選手や報徳学園の小園海斗選手…今年もいい選手が本当に多い。そのなかであえて名前を挙げるなら春のセンバツでも注目されていた、智辯和歌山の平田龍輝投手です。昨夏の県大会から取材させてもらっていますが、その時は背番号が2ケタで、試合で出番が回ってくると『え、オレが投げるの？』みたいな表情だったんですけれど、このセンバツはエース番号になっていて、『オレ、投げるよ』と、堂々とした表情になっていました。このセンバツは準優勝！ 夏にかけてどう成長してくれるのか楽しみです」

―夏にむけて、どんな取材をしていきたいですか？

ヒロド「近畿圏に限らず、いろんな地域の選手の声を聞きたいと思っています。球場でユニホーム姿だと、どうしても選手が緊張してしまうと思うんです。自分の学校のグラウンドだったら、普段通りの表情で話しをしてくれると思うので、そういったホッとした姿もより多く見ていきたいですね」

初心者でも楽しめる高校野球の観戦術

―高校野球の知識がなくても、今夏の高校野球を楽しめるポイントを教えてください。

ヒロド「選手に注目するのはもちろんなのですが、ぜひ甲子園球場に行ってアルプススタンドの応援も見てほしいんです。このセンバツで私は智辯和歌山を取材したんですけれど、智辯和歌山といえばブラスバンドが演奏する『ジョックロック』が有名です。私は普段、仕事でモチベーションを上げるために『ジョックロック』を聴くんですよ（笑）。音楽の力はもちろんなのですが、智辯和歌山の応援の力もすごい。全員が一致団結して大声援を送ると、あの音楽に乗せられて体中からパワーを発しているような気がして。決勝戦で対戦した大阪桐蔭は『ジョックロック』対策をしていたそうですよ」

―その大阪桐蔭もブラスバンドのすごさは負けていないですよね。

ヒロド「センバツで初めて、映画『グレイテスト・ショーマン』のテーマソングを演奏していましたが、ああいったトレンドの曲をすぐに取り入れられる対応力もすごいです。甲子園球場にいれば選手のプレーはもちろん、応援の空気感も一緒に楽しめます。心が震えるような雰囲気を多くの人に楽しんでもらいたいです」

―ABCテレビの中継でも試合を楽しく観戦できる工夫があるとか。

ヒロド「中継では試合だけでなく、選手についてのエピソードもお伝えしています。選手のバックグラウンドを知っていると、さらに試合を楽しく見ていただけると思います」

―今夏の甲子園への楽しみがますます膨らみますね。

ヒロド「私自身『熱闘甲子園』のキャスターが3年目で、しかも夏の甲子園100回大会に携わらせてもらえることに、すごく幸せを感じています。今年の夏の奇跡の瞬間に立ち会えることが、今から楽しみでしょうがないですね」

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〈今回の語り部〉

ヒロド歩美（ABCテレビアナウンサー）/1991年10月25日生まれ。14、15年は「速報！ 甲子園への道」、16年からは「熱闘甲子園」のキャスターを務める。ほかスポーツ中継やバラエティ番組で活躍中。ヒロド歩美さんがキャスターを務める「速報！甲子園への道」は7月24日(火)スタート(全代表校決定まで放送)、「熱闘甲子園」は8月5日(日)スタート(決勝戦まで連日夜放送)

沢井 史