バクスタめぐりでエクササイズ! 第2弾!!

東京ウォーカー

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今回は有名人のバクスタがそろったモデルコース♪


全国的に梅雨到来。なかなか運動できない今日この頃。たまの晴れには時間を有効に使って体を動かしたい。そんな人にはバクスタめぐりがオススメです。幕末の偉人の像つまり幕末のスタチュー略してバクスタを、ウォーキングしながらめぐれば、エクササイズと知的好奇心の両方を満たせます!

前回のバクスタめぐりでは、写真の大村益次郎や西郷隆盛など、11体のバクスタに会った。はたして今回はどんなバクスタとめぐり会う!?


今回はそのバクスタめぐりの第2弾。前回に続いて、↓のルールに即してモデルコースを作って、実際にウォーキングしてきました。

前回のバクスタめぐり記事はこちら↓

https://www.walkerplus.com/article/149967/

【バクスタめぐりのルール】

●アフター5の夜活や朝活に現実的な「2時間」縛り

●エリア内のバクスタはウォーキングでめぐる

●次のエリアには電車かバスで移動

さらに今回は、厚生労働省が提案する健康的な1日の歩数「10000歩」を目指して、万歩計を使ってウォーキング。記事の最後で結果を発表します!

スタートは『西郷どん』で注目のあの人から! <残り時間:120分>


前回のスタートはNHK大河の主人公・西郷隆盛だったので、今回も『西郷どん』の登場人物からスタート! JR南千住駅で万歩計アプリを起動して、ウォーキング開始。約10分で荒川ふるさと文化館に着く。ここの敷地内に橋本左内のバクスタがあるのだ!

橋本左内のバクスタ。復元された堂内に坐すこの像は、小ぶりながらも越前の頭脳だった左内の聡明さと頼もしさを感じさせる。


橋本左内といえば、越前藩主・松平春嶽の右腕として活躍した人。『西郷どん』でも、風間俊介演じる左内が「次期将軍には英邁な一橋慶喜を!」と西郷とともに奔走する熱いドラマが描かれていた。

このバクスタは左内の故郷、福井市から荒川区に贈られた陶器製の坐像で、今これを覆っているお堂は、以前記事に書いた回向院の左内の墓のそれを復元したものだそうだ。現地に来ると、ネットや本ではわからない発見があるね♪

さて、幕末維新の始まりに活躍した左内と好対照に、お次は幕末の最終盤を飾った人物のバクスタを訪ねよう。旧幕府の艦隊を率いて箱館まで戦い抜く、“オランダ帰りの男”榎本武揚だ。

明治に入ってからの海軍中将姿の榎本武揚。軍服でサーベルを杖にする様がカッチョイイ。晩年の住居も、この像から隅田川沿いに約2㎞南下した場所にあった。


橋本左内のバクスタから、近くの汐入公園を抜けて水神大橋で隅田川を渡る。ひたすらウォーキングすること22分、距離にして2㎞。暑さでフラフラの筆者を墨田区立梅若公園で迎えてくれたのが、↑このバクスタだ。

榎本武揚は徳川幕府海軍のエリートで、オランダに留学して西洋の最新の航海術や砲術、国際法を学び、慶応3年(1867)3月に帰国。しかしその頃、国内ではすでに倒幕の火が燃え盛っていて、やがて薩長を軸とする東征軍に江戸を占領されてしまった。榎本は、「薩長のやり方を認められるか!」とばかりに艦隊を率いて江戸を脱走。土方歳三や大鳥圭介と合流して箱館に渡り、最終決戦を挑むのだ。

箱館戦争終結後は、豊富な西洋の知識を買われて明治新政府に出仕し、駐ロシア特命全権公使や外務大臣、農商務大臣などを歴任。その一方、旧幕臣の追悼や遺族のケアに尽力した。この像は、晩年の榎本が愛した向島や隅田川の近くに建てられている。

ここにもあそこにも勝海舟! <残り時間:93分>


左内像からここまで距離があった上に、榎本像に見とれていたせいでけっこう時間を食ってしまった! ここからはバクスタめぐり記事初のバス移動だ。榎本像近くの墨田二丁目停留所から、浅草寿町行きのバスで本所吾妻橋停留所まで15分ほど。そこから10分ウォーキングして、能勢妙見山別院内にある勝海舟翁之像に会いに行く。

本人の写真そっくりの顔立ちをしている勝海舟のバクスタ。洋装の勝像は全国的にもレアなので、ウォーキングしてでも見る価値があるぞ。


長崎海軍伝習所で航海術を学び、遣米使節団としてアメリカに渡り、坂本龍馬の目を世界に開かせ、西郷隆盛と談判して江戸を戦火から救った男。幕末維新を語る上で欠かせないキーパーソン、それが勝海舟だ!

そんな勝の崇敬が深かった同寺に、勝の偉徳を後世に伝えたいと有志が建立したのがこの像だ。説明文に、9歳の勝が大ケガをした時、父の小吉がこの別院に祈って九死に一生を得たと書かれている。これは、勝少年が犬に股間を噛まれ、片方のボールを失ったといわれる大ケガのことだ。

本当はこちらに遺されている勝の掛け軸やゆかりの品を見学したかったし、直筆の「勝」の字が入ったオリジナルのお守り『勝守』も買いたかったのだが、残念ながら時間がない。来た道を引き返して、先ほどの本所吾妻橋停留所を過ぎ、墨田区役所やアサヒビール本社のほうへ歩くこと13分。隅田川沿いのうるおい広場に、次のバクスタがある。勝海舟だ!

勝安芳像。おじいさんになった勝の像を先に見ていただけに、こちらの像の若さに面食らってしまう。自身が生まれた本所の風景を今も見守っているようだ。


そう、妙見山別院で会ったものとは別に、こんな近くにもう1つ、勝のバクスタがあるのだ。こちらは「勝安芳」の像で、生誕180年の2003年に建てられたもの。ちなみに「安芳」は勝が明治に入ってから名乗った名前だ。同じエリアに2つの像を建てちゃうくらい、今も地元で愛されているんだなあ。

2016年にできたばかりの坂本龍馬のバクスタ! <残り時間:55分>


なんて感慨にふけるのもそこそこに、次のエリアへ移動。ウォーキングの距離ではないので、浅草駅から地下鉄銀座線に乗って溜池山王駅で降りる。所要時間24分。取材の日は梅雨には珍しい快晴で、暑かった体をクールダウンするのにちょうどよかった。さあ、ここで待っているのは、坂本龍馬と……勝海舟だ!

勝海舟・坂本龍馬の師弟像。どっしり構えて座る師匠の脇で、弟子の龍馬は立って遠くを眺めている。その目が見据えているのは日本の未来かな。


本日3度目の勝海舟である。それだけ江戸っ子っていうか東京人が勝海舟を好きな証なのだろう。座った勝と立ち姿の坂本龍馬の師弟像は、勝の邸宅があった赤坂氷川の地に2016年に建てられたばかり。

龍馬と勝との出会いは、ここ赤坂を定説として、ほかに大坂だった説もあるが、ともあれこの二人が出会ったことで日本の歴史が劇的に変化したのは間違いない。その歴史的な場所に、こんなカッコいいバクスタが建てられたことは、龍馬ファンならずともうれしい限り。

像の刀が紐で結ばれているのは、建立者たちの平和への願いと『人の輪』の大切さを表わしているのだそうだ。多くの仲間と一緒に、硬軟両面の策を構えつつ、極力日本人同士の内戦を避けようとした龍馬と、江戸城を平和的に開城した勝。この二人だからこそ、現代人もこんなメッセージを託したくなるんだな。

↓↓↓ちなみ以前、我が通信社のマペヲ隊員もこの師弟像を取材してます。

https://www.youtube.com/watch?v=Qj7jXYXPTso

ラストはこの人&オマケ <残り時間:26分>


バクスタめぐり第2弾のラストを飾るのは、広尾で待つあのお方。師弟像から六本木駅までウォーキングして、地下鉄日比谷線で広尾駅へ。天現寺橋方面の出口を出て、すぐ見えてくる有栖川宮記念公園に入っていく。

馬上凛々しい有栖川熾仁親王のバクスタ。公園内のちょっとした丘の上にいるので、バテた体にはちょっとしんどかった……。


公園の名になっている通り、ここに有栖川宮熾仁親王のバクスタがある。この宮様は、孝明天皇の妹・和宮が、14代将軍・徳川家茂に嫁ぐ前の婚約者だった人だ。この事実や、和宮の墓を調査した際に写真が1枚出てきたこと、その後写真が行方不明になったことが話題を集め、写真に写っていたのは有栖川宮だったとか、二人の間にロマンスがあった、といった物語が生まれた。

また、有栖川宮は倒幕方の江戸総攻撃の大総督となり、参謀に西郷隆盛を従えて東海道を下ってくる途中、和宮から徳川存続の嘆願を聞いたともいわれている。

というところで、ちょうど2時間。残念ながらタイムアップ! 体はバテバテだけど、その中にも心地よさというか、なんだかスッキリしてます。気になる総歩数は……ジャジャーン、15026歩! 厚労省の指数の1.5倍も歩いてました!各像の説明板を読み歩いて、地理的な発見や新しく知った幕末の知識もあって、頭脳も満たされた気分。みなさんにもバクスタめぐり、ぜひオススメです! でもこれからの季節、体調や水分補給に十分注意してくださいね。

松陰神社の吉田松陰像。時間内にここまでたどり着けていれば、コースの最初と最後を「安政の大獄つながり」にできたのに。


今回のバクスタめぐりはここでタイムアップだったんですが、実は事前のコース想定では、本当はもう一人、会いにいくはずだったのです。そこでこの日はそのまま続行して、世田谷の松陰神社へ吉田松陰センセイに会いに行っていました。でも今考えると、広尾から松陰神社はコース設定にムリがありましたね!

今週の『西郷どんナナメ斬りッ!』


Caption意外にも(?)NHK大河ドラマ初登場だった土佐の吉村虎太郎の話から、「倒幕」をめぐるトークが一気にヒートアップ!


幕末維新が大好きな当通信社の俳優、声優、歴ドルたちが、NHK大河ドラマ『西郷どん』をもっと楽しむため、幕末の魅力をもっと発信するため、多彩なアングルで語りまくるトーク動画です。今回はドラマの第22回で描かれた「文久2年(1862)時点で早くも倒幕」について、いつも以上に熱気あふれるトークが展開されました! この回の放送後、ツイッターでも「え、もう倒幕? 明治維新なの?」と世間をザワつかせたテーマについて、幕末ラブの強い彼らの白熱トークをお楽しみください♪

ボクらの維新通信社2018/ロバート・ウォーターマン(KUROFUNE-United)