“元が取れていない”と店主が明かす小岩「BASSE」のカレーパン

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商店街が充実し、のどかな雰囲気が漂う小岩。当然にして食料品や飲食関係のお店が点在し、長年愛され続ける実力派も多い。そのなかで、この4月にオープン5周年を迎えた気鋭のパン店がある。「Boulangerie BASSE」(バース)だ。商品によっては手書きのコメントが添えられているが、その一つに驚く。「売切御免 元が取れてません。」と書かれたカレーパンがあるではないか!

日によって多少変わるものの、店内には40~50種のパンがズラリ


大量の素材を使い5時間かけて作るカレーパン


理由は大きく二つ。まずは原材料の多さだ。とにかくタマネギを大量に使い、ニンジン、鶏肉もたっぷり。水は使わず、素材の水分とトマトだけで濃醇なソースに仕上げていく。そこに甘さと辛さを好バランスで掛け合わせた味付けを施し、クミン、お酢、ウスターソースなどで隠し味をプラス。

【写真を見る】「カレーパン」(194円)。多い日には50個以上売れる人気メニューの1つだ


もう一つの理由は、時間がかかること。たくさんの材料は機械を使わず人力でカットし、野菜は水分を飛ばすために1時間以上炒めていく。焦げないように気を配りながらの、繊細な仕事だ。そして肉はスパイスやワインなどでマリネして、野菜などと合わせて約1時間半コトコトと。これらを経て、完成するには計5時間程度かかるという。

生地にチーズをあしらい、表面には切れ目が入っていて中身がひょっこり。芳醇な香りと見た目の華やかさが演出されている


妥協はできないというか、妥協点が見当らない


同店の生地は、自家製の酵母を風味付けに生かすのがモットー。カレーパンには噛み応えともっちりした食感が絶妙な、フォカッチャを使用する。そして揚げではなく焼きカレーパンにしているのも特徴。食べてみると、ほんのりスパイシーな中身と生地とのメリハリが感じられ、ヤミツキになるおいしさだ。

店主の松永健太さん。26歳で「Boulangerie BASSE」をオープンさせた、才能あふれるパン職人だ。ただそれ以外にもプロフェッショナルなセンスを持っている


1個194円。松永さんに聞くと、「手間でいえばカレーパンが一番かかります。でもレシピの変更はできません。妥協はできないというか、妥協点が見当らないんです。価格もこれ以上は上げたくないですね」と言う。その心意気は、まさに職人だ。ただ、実は松永さんにはミュージシャンというもうひとつの顔も。それはまた別の機会に詳しく紹介しよう。

東京ウォーカー編集部

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