富良野の田園地帯でペンション「Element」を開いた夫妻の想い
北海道ウォーカー
7月はラベンダーを求めて多くの観光客が訪れる北海道の町・富良野。その市街地に近いながら、蛙の大合唱が鳴り響く田園地帯の中にたたずむペンションが「Element(エレメント)」。2017年7月にオープンしたこの宿、そのきっかけはたまたま縁がありやってきた富良野の風土の虜になったことでした。

「土や風、水や木。富良野では、その全てに自然界の要素=エレメントが感じられます」。名前の由来をそう語る、ペンションを経営する植田夫妻。どのような想いでこのペンションを始めたのでしょうか?
街が近くにありながら、素朴で長閑な風景が魅力

二人は山形県で出会い、その後1年ほどオーストラリアで暮らしたのち、2009年日本に戻ってきました。当初ニセコで仕事を探していましたが、リーマンショックの影響で難航。どうするかと思い悩んでいたところへ、富良野で観光業に従事する話が舞い込んできたそうです。
これもきっと何かの縁と、富良野での暮らしが始まりました。数年かけて、主人はガイド業やホテル業などを経てウィンタースポーツのガイド会社を立ち上げ、夫人はホテルにて接客から清掃まで一通りのホテルワークを習得していきました。
富良野での生活に慣れてきたある時、知人が古民家をリノベーションして居住するのを見て、数年間アパート暮らしだった夫妻も触発されました。空き家探しを始め、出会ったのが富良野市の隣、中富良野町にある離農者の家。各所から廃材や断熱材をかき集め、約2年かけて自宅へと改築。アパートから引っ越してきました。

街が近くにありながら、素朴で長閑な風景が広がる環境。二人はここでの生活に魅せられたそうです。
「せっかく北海道へ来るなら、北海道らしい風景の中で過ごして富良野を満喫してほしい」。そんな想いから、自宅の隣に宿を作ることを決意した二人。納屋をイメージした建物は自分たちでデザイン。集めた古材を活用し、畳や木桶の浴槽など和を取り入れた斬新なペンションを作り、 2017年7月にオープンしました。


時を忘れて過ごしたくなる 田園風景に佇む大人の宿

田園風景に溶け込むこのペンション。夕食は車で5~10 分の富良野市街で。朝食は自家栽培の野菜で作ったスープや、卵料理などが用意されます。テレビがなく、時が止まったような静けさと落ち着きがある宿。ラベンダー畑が有名なファーム富田も車で約10分と、富良野観光の拠点にも便利です。
大地に吹く風、田んぼを潤す水、家具に宿る古材。名前の通り、二人が魅せられ、この地に根を下ろした自然の要素(=エレメント)を感じられるこのペンションでひと晩、身を委ねてみませんか?

Element ■住所:中富良野町字中富良野鹿討農場 ■電話:0167・44・3051 ■時間:チェックイン16:00、チェックアウト10:00 ■料金:1泊朝食1部屋2名19000円~38000円
川島信広
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