シンプルだけど奥が深い!日本酒の原料「米と水と麹」

2018年11月23日 8:00更新

東京ウォーカー(全国版) 栗原祥光

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純米酒のラベルを見ると原料「米」「米麹」と書かれています。日本酒造りに必要なのは、これに「水」を加えた3つの原料。原料について、日本酒研究家の森田真衣さんに聞きました。(KADOKAWA刊『会いに行ける酒蔵ツーリズム 仙台・宮城』より)

「米」酒造り専用の米を使うのが一般的

日本酒で使われる米は、酒造り専用米が用いられる

日本酒で使われる米は、酒造り専用米が用いられる

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一般的に「酒造好適米」という、日本酒造りのために開発された米を使うことが多い。有名なのは兵庫生まれの『山田錦』、新潟生まれ『五百万石』など。地元の米で酒をつくりたいと、宮城生まれの『蔵の華』や『ひとめぼれ』を使用する酒蔵も増えている。

「精米歩合」も大切。酒造りには40~60パーセント精米した米を使い、削るほど香り高い酒になる。米粒が40パーセント残っている酒米を「精米歩合40パーセント」という。

「水」ミネラルが少なく真水のような水がうまい酒の源になる

日本酒には鉄分やミネラルが少ない水が適している

日本酒には鉄分やミネラルが少ない水が適している

「本当にいい酒は、まるで水のようだ」と言われる。日本酒を極めると、水のように雑味がない酒になるという意味だ。酒造りには鉄分やミネラル分が少ない水が最適。古い地層から湧き出る水がよい。

江戸時代や明治、大正時代の酒蔵はよい水が出るところに蔵を建てたという。今はよい水源にタンクで汲みに行ったり、水道水をさらにろ過したりとさまざまな手段がある。

「麹」麹菌に米を食べさせデンプンをブドウ糖に変える

蒸し米に麹をかけ、培養したもの

蒸し米に麹をかけ、培養したもの

日本酒の味わいは、麹によって決まると言っても過言ではない。日本酒に使われる麹は、おもに「米」に「黄麹(きこうじ)菌」をふりかけて繁殖させた「米麹」だ。

酒蔵は麹菌を基本的に「もやしや」と呼ばれる、全国的にも数が 少ない「種麹屋さん」から購入している。「突きハゼ」や「総ハゼ」などの種類があり、日本酒のうまみや味わいを左右する。「ハゼる」とは麹菌が菌糸を伸ばすこと。種麹は粒状や粉状になっていて、蒸し米にふりかけて使う。

麹の役割は、蒸した米のデンプンを食べてブドウ糖に変えること。ブドウ糖にすることで、アルコール発酵が可能になる。麹菌の胞子を撒いた蒸し米は、摂氏30度ほどに保たれた麹室で寝かせ、その後酒母(酛・もと)にし、さらに発酵させる。

酒造りの佳境・もろみの管理

【写真を見る】もろみ造りの様子

【写真を見る】もろみ造りの様子

「日本酒をつくる様子」としてよく登場する「大きな仕込み桶に入ったカユ状のドロドロしたものをかき混ぜる様子」。これが「もろみ造り」だ。

もろみ造りでは、酒母に麹、蒸し米、仕込み水を通常3回に分けて加え、徐々に発酵を進めていく。もろみは発酵が進むと写真右のように表面が泡立つようになり、徐々に落ち着く。最終的には杜氏が発酵の様子を見極め、搾りの工程に移していく。

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