リニューアルを控えた今だからこそ足を運ぼう!「名古屋テレビ塔」の魅力を再発見!
東海ウォーカー
名古屋城と並び、名古屋の押しも押されぬシンボルといえば、やはり名古屋テレビ塔だろう。1954年に完成した日本初の集約電波鉄塔は高さ180mを誇り、登録有形文化財に指定されている。開業から60年を超えた現在、市街地の空を貫く名古屋の象徴は、耐震工事のため2019年1月からリニューアル工事に入ることが決定。2020年の再オープンまでしばし充電期間に入ることに。新たな未来を築くことになった今だからこそ、意外と知られていない事実を含め、名古屋テレビ塔が刻んできた歴史を振り返ってみよう。

人の力のみで建設!戦後復興を願う名古屋市民の思いの結晶

高度経済成長期の少し前、テレビが普及し始めた1954年に誕生。1953年10月から工事が着工したが、工事用機材がなかった時代ということもあり、すべての工程が人海戦術で推し進められた。基礎を掘るのに使うのはスコップとツルハシ、鉄骨を積み上げ組み立てるのもすべて人の力。今聞くと気が遠くなるような話だが、昼夜関係なく進行し、わずか7ヶ月で完成にこぎ着けた。

開業当初の入場料は50円、開業初日は、展望室への16名乗りのエレベーターが2台フル回転。順番待ちの時間は3時間を超えたとのこと。戦後復興のシンボルとして、名古屋の人々のさまざまな期待を一手に担ったスポットだったと言える。
北は乗鞍岳、南は伊勢湾を一望できる絶景スポット

地上100mからの展望台から眺める絶景にも注目しよう。北の方角には乗鞍岳や御岳山など、長野県や岐阜県にまたがる山々を、南の方角には広大な伊勢湾や名古屋港を眺めることができる。毎年元旦には、初日の出を見るために500〜600人が集まる。60年以上にわたり名古屋に住む人々の家族でのお出かけ、デートスポットとしても人気だ。

進化を続けるライトアップ
名古屋の夜を美しく演出するライトアップも有名だ。そのスタートは1989年。名古屋市制100周年記念事業「世界デザイン博」の一環で、日没から午後10時まで名古屋の夜を照らした。現在も継続中で、照明もLEDライトを使った幻想的なものにバージョンアップした。世代を超え、今もなお名古屋を代表する夜景として存在感を放ち続けている。


思わずうっとりしてしまう夜景に注目
現在の展望室は黒を基調としたモダンなデザイン。街の灯りがくっきりと目立つような構造だ。展望室のさらに上にあるスカイデッキは屋外にあり、夜風を浴びながらカップルたちが愛を語り合ったり、ファミリーや友人間で思い出を作る空間としても人気。

現在はさまざまなイベントが楽しめるスポットに変身
地上波テレビ放送のデジタル放送化に伴い、2011年には集約電波塔としての役割を終えた名古屋テレビ塔。現在はその眺望や夜景を楽しむ場所としてだけでなく、さまざまなイベントで多くの人が集まる場所に姿を変えつつある。夏はビアガーデンが楽しめるほか、クリエイティブカンパニー「NAKED.Inc」によるアートイベントや、リアル謎解きゲームの舞台となるなど、男女問わず子どもから大人までみんなが楽しめるスポットとして人気を博す。
東京オリンピックに国中が熱狂するであろう2020年は、名古屋の人々にとってなくてはならない景観がパワーアップして帰ってくる年になるはず。充電期間に入るまで時間は限られているが、昭和と平成の時代を生き抜いた名古屋テレビ塔に、ぜひもう一度足を運んでみてはいかがだろうか。
山田晃裕
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