倉科カナ「時間には限りがあるからこそ、自分の中にある愛をもう一度見つめ直す機会になればいいなと思います」
東京ウォーカー(全国版)

10月15日、今月26日に公開される映画「あいあい傘」の特別試写会が東京・よみうりホールで開催され、女優の倉科カナさんが、立川談春さん、監督を務めた宅間孝行さんと共に舞台挨拶を行った。

「あいあい傘」は宅間さんが主宰していた「東京セレソンデラックス」の舞台を11年の歳月を経て映画化した作品。倉科さんが演じる“さつき”が25年前に姿を消した父親・六郎(立川)を探しに小さな田舎町を訪れる。父親と再会することはできたが、六郎にはすでに新しい家族がいた。

親子の再会シーンについて倉科さんは、「25年ぶりの再会なので、談春さんとの距離感を大切にしていて、現場ではほとんどお話をしませんでした」と撮影時のエピソードを語ると、立川は「その思いを知らないから、しばらくの間、俺は嫌われているんじゃないか』と思ったよ」とその時の心情を語った。

途中、本作が“涙なしでは見られない”作品ということで、「涙」ともう一つ漢字を組み合わせて新しい言葉を作るというコーナーも展開。倉科さんが「涙」と組み合わせた感じは「涙」。「『涙涙』でもらい泣きです。涙なしには語れませんから」とその理由を説明。次に宅間さんが回答したが、なんと同じく「涙涙」。「(倉科さんと)かぶりましたね(笑)。涙が二つで“人生”だと思いました」と宅間さん。立川さんは「涙笑」。「縁(えにし)です。泣くこともあるけれど、明日元気になれるんです」と説明し、このコーナーを締めくくった。


倉科さんにとって本作は5年ぶりの主演映画。「さつきちゃんと近い境遇のところがあって、自分の中の痛みを力に変えて演じられる役だと思いました。見終わって、私自身も救われました」と話し、最後に「たくさん愛が詰まった、そしてとても人間味のある映画だなと思います。人ってすごく大切にしたい人や物が、いたはずなのに、あったはずなのに、いつか忙しい日々の中で忘れてしまって…。それでも時間は進んでいきます。だから、もしよければ、この映画を見ていただいた後に、ちょっと立ち止まってもらって、自分の胸に問いかけていただいて、誰の声を聞きたいとか、誰に会いたいとか、時間には限りがあるからこそ、自分の中にある愛をもう一度見つめ直す機会になればいいなと思います」と思いを伝えた。

取材・文=田中隆信
ウォーカープラス/週刊東京ウォーカー+編集長 野木原晃一
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