超高価な「解体新書」も登場!「神田古本まつり」を楽しむ鉄則教えます
東京ウォーカー(全国版)
10月26日(金)から11月4日(日)までの期間、神田神保町古書店街にて「第59回 東京名物 神田古本まつり」が開催される。そこで今回は、神田古書店連盟・神田古本まつり広報を務める小林書房の小林光寿さんに、同イベントの見どころや“鉄則”を教えてもらった。

――「神田古本まつり」は、もともとどのような経緯で始まったのでしょうか?
テレビなどの普及で「活字離れ」というキーワードが出てきたなか、読者拡大のため千代田区の助言もあって、昭和35年に第1回神田古本まつり青空古書展が開催されました。現在まで毎年、神田神保町の名物として秋の読書週間に催されております。
――古本初心者でも楽しめますか?どのように楽しめばよいでしょうか?
今ではインターネットで何でも容易に買える時代でありますが、本を手に取って改めて感じる魅力、リアル店舗でしか味わえない雰囲気は、実際にお越しいただかないと伝わりません。また、古本まつりといっても江戸時代の和本類から最近の新刊本、さらには浮世絵や絵画、玩具類など、本当にさまざまなものを取り扱っています。きっと心躍る一品との出会いがあると思います。
――特に今回の見どころとなるトピックはどのようなものですか?
毎年恒例にはなりますが、一番のメインイベントは青空古本市といって、書店とワゴンの書棚に囲まれた約500mにもおよぶ「本の回廊」です。ただし、雨が少しでも降っただけで、一気に各ワゴンにシートをかけてしまいますのでご注意ください。
――とても高価な本などもあるのでしょうか?
10月26日(金)から28日(火)まで行われる「特選古書即売店」には、稀少書が比較的多く出品されております。カタログも発行されておりますので、ご参照いただければと思います。今年は、江戸時代に発行された「解体新書」(388万円)など高価な書籍も掲載されていましたよ。
――期間中の街の賑わいはどのような感じですか?
まさに神田神保町が本と人で溢れかえる10日間です。正直、1冊の本を探すには向いていない期間かもしれません。我々古本屋も、期間中は何度も本を入れ替えます。「ちょっとでも迷ったら即買う」これが鉄則といえるでしょう。「えっ、さっきまであったのに」とよく皆さん口にされます。
――もともとの古本ファンは、例えばどのような楽しみ方をされていますか?
本屋さんが一年間、この古本まつりのために用意しておいた古本が書棚に並びますので、古本ファンの方たちも、いつもとは違ったラインナップが楽しめるかもしれません。また、普段より安い値付けの古本もあると思いますので、目利きがものをいう期間ともいえます。
――最後にメッセージがあれば!
よく古本屋は頑固おやじが店番していて入りづらい、などと聞きますが、このおまつり期間中は相当なお客さまが店を出入りしますので、どうかこの機会に勇気をもってお店にお越しください。必ず新しい、予想外の出会いがあると思います。また、神保町はカレーやラーメン、喫茶店など、人気店がひしめいている街でもあります。グルメも含めて楽しんでいただければと思います。
「神田古本まつり」では、上述の青空古本市の他、「競り」とよばれる、声を出して入札をする方式の「チャリティー・オークション」(10月27日)や、印刻体験ができる「第24回 蔵書印まつり」(10月27日・28日)、稀代の読書狂(ビブリオマニア)の2人が対決する「トークライブ 倉田英之×三上延(神保町放談PART5)」などの併催イベントも開催。小林さんの“鉄則”を念頭に置きつつ、本の世界に思い切り飛び込んでみては?
Raira
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