サウンドプロデューサー松隈ケンタと、ソロデビューを果たしたアユニ・D(BiSH)を直撃取材!福岡への想い、音楽への想いとは
九州ウォーカー
10月23日、福岡県春日市に、BiSH、BiS、GANG PARADE、EMPiREなどのプロデュースを手がける松隈ケンタの新たな拠点となるスタジオ「スクランブルスタジオ福岡」がオープンした。




グランドオープン前日となる10月22日には、「PEDRO」としてソロデビューを果たしたアユニ・D(BiSH)と松隈によるミニライブを開催。参加したのは、抽選で選ばれた20名限定というプレミアムなステージとなった。



人材を発掘し、育て、福岡の音楽シーンをもっともっと盛り上げたい
ライブを終えた2人に、スタジオのこと、音楽のこと、今の想い、福岡への想いを語ってもらった。
――お疲れ様でした!まずはライブの感想をお聞かせください。
松隈:楽しかったです!僕にとっては自分の店がオープンするような感じなので、いつもと違った達成感がありますね。
アユニ・D:「PEDRO」としては2回目のライブだったので不安もあったし、緊張しました。でも、ファンの方たちとこれだけ距離が近いライブもなかなかないので、貴重な日になりました。
松隈:この距離だとファンの方の緊張感も伝わってきて普段と違うライブになりますね。
――松隈さんは、今後このスタジオを活動拠点にされるそうですね。
松隈:サウンドプロデューサーとしては東京での活動も多いでしょうけど、曲作りはこちらでやるつもりです。
――あえて福岡に戻ってきた理由はなんでしょう?
松隈:上京して15年になるんですけど、いつか帰ってきたいと思っていました。もちろん、それは夢破れてではなく、結果を残した上で、ですけどね。
――凱旋する形での帰郷。
松隈:そう。それにサウンドプロデューサーや作曲家が、地方から音楽を発信するってあまり前例がないと思うんです。だから、これは自分にとってもチャレンジですね。
――ここはリハーサルスタジオやレコーディングスタジオのほか、新人育成を目的とした「スクランブルズミュージックカレッジ」も併設しているそうですね。
松隈:専門学校で流行っているけど、気軽に通えるスクールとして、DTM(PCを使った作曲など音楽制作)を教えてくれる所は、福岡ではまだ少ないと思います。それに、生徒の演奏や作った曲がよければ、「君のギターいいね」「その曲いいじゃん!」って感じで、実際の収録に参加させたり、曲を採用したりしますよ。そうやっていろんな才能がプロの目に留まる人が出てくればうれしいです。人材を発掘して、育てて、福岡の音楽シーンをどんどん盛り上げていきたいですね。
――福岡出身である松隈さんの郷土愛が伝わってきて。私たちもうれしくなります。お2人がもつ福岡の印象をお聞かせください。
松隈:東京と福岡を頻繁に行き来するようになって、やっぱり福岡はメシが旨いなと。よく言われていることですが、改めて痛感していますね。東京でメシが食えなくなるっていうくらい、こっちは旨い。特にうどん。「ウエスト」のうどんサイコーです!
――意外に庶民的ですね!アユニ・Dさんは福岡でお気に入りの場所や店はありますか?
アユニ・D:ツアーで福岡には何度も訪れていますが、なかなかゆっくりする時間がなくて…。おすすめがあればぜひ教えてほしいです。
松隈:「ウエスト」のうどんサイコー(笑)
「彼女は将来性の塊ですよ」 「私は今、音楽が楽しくて仕方ない」

――「PEDRO」としてソロ活動を開始し、初アルバム「zoozoosea」をリリースしたアユニ・Dさんですが、松隈さんから見た彼女の魅力とはなんでしょうか。
松隈:本人の前であまり言いたくないんだよなあ(笑)。一言で言うなら、彼女が描く成長曲線の上昇がやばかった。物事に対する柔軟性、適応力が抜群だから、いろいろなものをすぐさま吸収する。ベースも徐々に彼女の色が出てきました。まだまだ完成形が見えないですね。
アユニ・D:自分では一生懸命やっているだけなのでよくわからないですね。
松隈:将来性の塊みたいなやつです。末恐ろしい。
アユニ・D:言い過ぎです(笑)

――アユニ・Dさんにとって、松隈さんはどういった存在でしょうか
アユニ・D:もともと偶像というか(笑)、雲の上の存在でしたから、こうやって隣にいることがまだ不思議です。才能も人間性もすべてにおいて尊敬できる方です。松隈さんがあってはじめて私があるといってもいいくらい。私の体の一部ですね。
松隈:体の一部?偶像さえも取り込んでしまうってすごいね(笑)
アユニ・D:え?えーと、私の体は松隈さんでできています!

――ソロ活動を経て何か変わったこと、得られたことなどありましたか?
アユニ・D:まだまだすべてが勉強中なんですが…今は音楽が楽しくて仕方ないですね。こういった機会がなければ、ベースギターと真剣に向き合うこともなかったと思いますし。今までよりも、音楽に対して受動的だったのがより能動的になれたというか。そうしたら、今までよりもっと音楽が好きになりました。

――全7曲のミニアルバムとなった「zoozoosea」ですが、出来栄えはどうでしょう。
松隈:10数曲を渡して、その中からアユニが7曲を選びました。このプロジェクトは、アユニ自身もプロデュース的な役割を担い、彼女のセンスを最大限取り入れた作品になっていると思います。レコーディングからマスタリングまで同席していましたし、本人も自分の作品だという責任感があったんじゃないですかね。
――アユニ・Dさんは、このアルバムで全7曲の作詞も担当されましたね。インパクトのある曲名はもちろん、独特の言い回しが印象的です。
アユニ・D:日頃から気になったフレーズとか、好きな映画の好きなセリフなんかをメモにとったりしているので、歌詞はそれが基になっているものもあります。メロディと一緒に松隈さんから仮歌をもらうんですけど、その仮歌の中でめちゃくちゃ印象に残ったものはそのまま使わせてもらいました。曲はどれもすばらしくて、ストーリーは自然に出てくる感じですね。
――最後に、福岡のファンに向けたメッセージをお願いします。
松隈:福岡の音楽シーンをもっともっと盛り上げたいと思っています。かつての「めんたいロック」みたいに、全国から「福岡すげえな!」そう思われるようなムーブメントを起こしたい。みんなで福岡をアツくしましょう!
アユニ・D:これからもたくさんの人に応援してもらえるよう頑張ります。次に福岡を訪れるときは、今よりもっと成長した姿を見せたいと思います。応援よろしくお願いします!
日本の音楽シーンに旋風を巻き起こす松隈ケンタと、彼がその才能に惚れ込んだアユニ・D。これからどんな曲と、メッセージと、成長を我々に見せてくれるのだろうか。ますます目が離せない。
[株式会社スクランブルズ福岡スタジオ]福岡県春日市光町3-102-1スクランブルビル2F / 092-586-6441
前田健志
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