「ポッター平井の激推しアイドル!番外編」 私が今いるメンバーの道標になりたい! NMB48山本彩卒業コンサートレポート
関西ウォーカー
NMB48のキャプテン、山本彩の卒業コンサート「SAYAKA SONIC~さやか、ささやか、さよなら、さやか~」が10月27日、万博記念公園・東の広場で行われ、3万人のファンが集結。「さや姉」のアイドルとしての最後の雄姿を見届けた。

16時02分開演。絶対的エースとしてグループを牽引してきた山本彩の8年間を振り返る映像が流れた後、バックステージから登場した彼女は、ゆっくりと花道を歩いてメインステージへ。その約2分間BGMは無し。3万人の歓声が木霊し続けた。静寂の中、『初めての星』をアカペラで歌い始め、コンサートの幕が開いた。

「SAYAKA SONICへようこそ!皆さんと最高のライブを作れたらいいなと思います。」
自身で考えたというこだわりのセットリストと演出で、思い出が詰まった楽曲の数々をメンバーと、時にはエレキギターをかき鳴らしながら、次々に披露していく。

MCでは吉田朱里が「8年間過ごしてきたから淋しい気持ちが大きいけど、さや姉を見送れる側になれて良かった」。渋谷凪咲も「彩さんは私の中で日々尊敬が更新されていて、同じグループになれたことが誇りです。彩さんに出会えて良かった」と、さや姉への思いを語った。
夜の帳が下りて、後半に突入。同期の4人で『友達』を涙をこらえつつ笑顔で歌いきると、ステージには同期の卒業生、小笠原茉由、山口夕輝、岸野里香、三秋里歩(現役時は小谷里歩)がサプライズで登場!さや姉との5人組ユニット「俺ら」の復活に会場はヒートアップ!
続いて、自身のソロ曲のMVで演じたホスト、皇輝音翔(すめらぎ きねと)の衣装でセンターステージに現れたのは百花(現役時は木下百花)。女性ファンの声援が飛び交う中、百花と三田麻央、山本彩と太田夢莉がキスをする大胆な演出に、悲鳴のような歓声が沸き起こった。
そして、モニターに映し出されたのはAKB48の総監督、横山由依。「さや姉とは初選抜曲が同じで、私も関西出身で、年齢も近いとか境遇が似ていて、徐々に距離が縮まりました。今日はアイドルを楽しんで下さい。」と、VTRでコメント。同期の卒業生、山田菜々も「今日は仕事で行けない」からと、さや姉との思い出を語り始めたところに、さや姉が登場。実はステージ裏にスタンバイしていた山田と2人でステージへ。横山由依がNMB48を兼任していた時の3人のユニット曲『太宰治を読んだか』を熱唱した。
サプライズはまだ終わらない。さや姉の盟友「みるきー」こと渡辺美優紀も登場!『僕はいない』での“さやみるきー”のハグに、会場は興奮のるつぼと化した。
山本彩、渡辺美優紀、山田菜々の3ショットMCも実現。エモすぎます!

『カモネギックス』、『甘噛み姫』でクールなNMB48を魅せると、『北川謙二』ではメンバー全員がメイン、センター、バックの3ステージと花道全体に広がってパフォーマンス。さや姉はフロートに乗って会場を一周。本編ラストの『ずっとずっと』では打ち上げ花火が夜空を彩った。

アンコールで、さや姉は白いドレスで登場。
「最後にこんな素晴らしいステージを用意していただけて、本当に光栄に思います。NMB48での8年間は本当に一日一日、一瞬一瞬が色濃くて、夢中で走り続けていたら8年経っていました。NMB48加入以前も、将来は音楽を、歌うことを仕事にしたいと思っていましたが、チャンスを掴みきれず、挫折をして、一度その夢を手放していました。でも、もう一度私に歌うことを許してくれたのがNMB48でした。だから、この8年はNMB48に全てを捧げて生きてきました。それは決して責任感だけではなくて、自分自身がしたかったからで、何かとNMB48を天秤にかけても、NMB48以上になるものは私にはなくて、NMB48が大好きで大切で、何よりも守りたかったからです。この8年間は楽しいことだけじゃなくて、潰れそうになるくらい辛いこともたくさんあったんですが、今日まで頑張ってこられたのも、いつも耳を傾けて、ついて来てくれたメンバー。喧嘩をしながらも味方でいてくれたマネージャーさんやスタッフの皆さん。そして何より、どんな時も私を支えて下さり、励まして下さったファンの皆さんのおかげです。感謝してもしきれないぐらい感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。なので、皆さんには私のこれからの人生をかけて、恩返しをさせて下さい。NMB48に入って本当に良かったです。これからの人生、大変なこともあるかもしれませんが、今いるメンバーの道標になれるように、私も諦めずに挑戦し続けていきたいと思います。どうぞこれからも山本彩、そしてNMB48に期待して下さい。よろしくお願いします!」と、ラストメッセージ。卒業記念のソロ曲『忘れて欲しい』を歌い上げた。

1期生の楽曲『卒業旅行』では上西恵、近藤里奈、木下春奈、門脇佳奈子、沖田彩華、山岸奈津美が、更に『三日月の背中』では太田里織菜、肥川彩愛、松田栞、篠原栞那、小柳有沙、森彩華、原みづきも登場!前出の7人と合わせて20人の卒業生が集結し、現役メンバーと91人で圧巻のパフォーマンスを繰り広げた。歌唱後、百花は「さや姉、(このコンサートに)出えへんって意地張ってたけど、めっちゃ好きやから」と告白し、「私も大好き」と返したさや姉にキス。さや姉は「今日めっちゃチューするやん、私(笑)」と、おどけてみせた。


卒業生を送り出し、ラストシングル『僕だって泣いちゃうよ』、そして「NMB48は私の青春でした。最後はこの曲!」と、NMB48初のオリジナル曲『青春のラップタイム』を披露。

その後、花道に一列に並んだメンバーとハイタッチをしながら走り、『僕だって泣いちゃうよ』のMVの名シーンを再現。粋な演出に、胸が熱くなった。
メインステージに一人で立ち、「山本彩、NMB48は新たなステップに進みます。これからも…」と、締め括ろうとした時、メンバーから待ったがかかった。吉田朱里が「卒業撤回してもええねんで」と涙ながらに訴えるも、「嬉しいけど、やめる(笑)。私も甘えずに頑張るので、みんなもNMB48をもっと大きなグループにして下さい!」と、笑顔でエールを送った。
さや姉は最後に「私はNMB48が心の底から好きだったから、こんなにも長く続けて来られたし、情熱を注ぐことが出来ました。先ほども言いましたが、私がみんなの道標になれるように、これからもっともっと精進して、自分に厳しく、皆さんを幸せに出来るように頑張っていきたいと思います!」と語ると、ステージ後方に設けられた階段を上り、「8年間、本当に最高でした!本当に本当にありがとうございました!」と挨拶。19時16分、NMB48史上最大規模のコンサートは幕を閉じた。
11月3日、NMB48劇場で行われた卒業特別公演には、卒業コンサートに参加できなかった卒業生、福本愛菜が駆け付け、さや姉の卒業を祝福。11月4日の卒業公演では、NMB48での最後の仕事として、自らの後継となる新キャプテンに5期生の小嶋花梨を指名。アイドル人生にピリオドを打った。
シンガーソングライターとして新たな一歩を踏み出した山本彩。メンバー全員で新キャプテンを支えながら更なる高みを目指すNMB48。彼女たちの夢はまだ始まったばかりだ。
◆NMB48山本彩 卒業コンサート「SAYAKA SONIC」セットリスト
overture
オープニング映像
M1 初めての星
M2 転がる石になれ
M3 ワロタピ―ポー
M4 イビサガール
M5 ナギイチ
~MC①
M6 絶滅黒髪少女
M7 RESET
M8 約束よ
<バンドコーナー>
M9 ジャングルジム
M10 抱きしめたいけど
M11 孤独ギター
M12 HA!
~MC②
M13 結晶
M14 最後のカタルシス
M15 星空のキャラバン
M16 365日の紙飛行機
M17 夢は逃げない
~MC③
M18 Bird
M19 Blue rose
M20 嘘の天秤
~ダンスコーナー
M21 野蛮な求愛
M22 友達
M23 俺らとは
M24 プライオリティー
~映像(横山由依コメント→山田菜々)
M25 太宰治を読んだか
M26 僕はいない
~MC④
M27 カモネギックス
M28 甘噛み姫
M29 北川謙二
M30 僕らのユリイカ
M31 ずっとずっと
アンコール
~MC⑤(山本彩ラストメッセージ)
M32 忘れて欲しい
M33 卒業旅行
M34 三日月の背中
~MC⑥
M35 僕だって泣いちゃうよ
M36 青春のラップタイム
エンディング映像
<ポッター平井・プロフィール>
構成作家、ライター。MBSラジオ『NMB48のTEPPENラジオ』などを担当。松田聖子さんの“輝き”に魅せられて以来、30年以上アイドルを応援し続けるアイドル・サポーター。
関西ウォーカー編集部
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