彫刻の森美術館の野外展示が幻想的な光のアート空間に!
横浜ウォーカー

野外彫刻をアーティスト・高橋匡太が独自の感性でライトアップ!

彫刻の森美術館の特徴の一つでもある野外にある大きな彫刻を、アーティスト・高橋匡太(きょうた)が照明などを巧みに使い光の世界に彩る「箱根ナイトミュージアム」が、昨季に続き開催される。高橋匡太は、光の可能性に挑んでいるアーティスト。全国各地のアートプロジェクトや美術館でもその手腕を発揮し人気になっている今旬のアーティストの一人だ。そんな彼が作りだす光の世界は、今年はライトアップされる彫刻も増え、さらに見るものを楽しませてくれる。彫刻はピンクやブルーなどさまざまな光が照らされると暗闇から浮かび上がるように見え、昼の太陽の光を浴びた姿とはまた違い、作品そのものがよりクローズアップされると共に、幻想的な光景が広がる。
無線で色をコントロールするLED提灯の演出も見事!

観覧者は無料貸出の提灯を持って会場を歩く。提灯の光は作品や風景のライトアップの色に呼応して変化するという不思議な仕組みになっており、作品と提灯が共鳴することで生まれる新たな光の美しさを体感できる。どんな色に変化するかは当日自分で確かめてみよう。
また、2018年10月に行ったプレイベント「きょうたさんと《ひかりの実》をつくろう!」で、参加者が書いた笑顔の袋の中に小さいLEDを入れて美術館のエントランスにあるオリーブの樹に取り付ける。来館者を温かな光で迎えてくれるだけに、見るだけで幸せな気持ちになれるはず。
この他にも、オープニングを飾る2018年12月1日(土)と2019年1月5日(土)17:00~は、高橋匡太が来館し、来館者と一緒に会場を見学するイベントも行われる。アーティスト本人から直接作品の意図やエピソードなどが聞けるチャンスだけに見逃せないところ。
箱根の新たな冬の風物詩になりそうな「箱根ナイトミュージアム」。彫刻と光という2つのアートのコラボレーションから生まれる、また違ったアート作品をじっくりと堪能してみよう。
取材・文/瀧本充広