関西にも体験スポット続々!大ヒットの「VR」施設、人気の理由に迫る!
関西ウォーカー
関西では、VRコンテンツを取り入れたスポットが活況を呈している。コンピュータによって作られた仮想世界をあたかも現実のように体感できるVR。このコンテンツを大手ゲームメーカーが運営するエンタテインメント施設を筆頭に、観光スポットも導入を決め、続々とVR施設がオープン。その活況を生み出す理由を、昨年から今年にかけてVRコンテンツを始めた4つのスポットの担当者に聞いた。<※情報は関西ウォーカー(2018年10月9日発売号)より>

進化をとげるVRの技術がブームの活況を支えている!
人気の理由を伺うのは、「SEGA VR AREA ABENO」のプロモーションを担当する天笠秀逸さん。「SEGA VR AREA ABENO」はセガエンタテインメントが展開する、VRアトラクション施設。ゲームメーカーならではのストーリーのおもしろさや、ヘッドマウントディスプレイなどのVR技術を駆使したアトラクションは、ゲーム世界への没入感が抜群と大好評だ。
天笠さんは、“VR技術の進化”をこのブームが生まれた理由に挙げている。「近年のVRは遅延がないことが特徴です。これまでは現実と仮想の風景の見え方に誤差が多く、脳が混乱して気分が悪くなってしまうという欠点がありました。しかし映像処理の技術が向上し映像の遅延発生が少なく、ゲームに没入できてよりリアリティを感じやすくなったのです」と言う。VR技術の進化によって、映像に迫力が増したことが活況の一因のようだ。
より身近になっていくことでさらなる刺激を求めていく
ブームを生み出したもう一つの理由には、VRの魅力が一般の人々に浸透したことも挙げられる。家電量販店でも比較的安価で購入できるようになり、家庭用ゲームでもVR対応のソフトが多数リリースされるなど、身近な存在になっている。この状況に対し、「VRの魅力を知った人々が、より高度な技術や刺激的なものを求めていくようになるのは自然なことではないかと思うのです」と天笠さん。VRコンテンツの魅力に触れた人が、さらに特別な世界を体験したいと考え、VR施設へと足を運ぶようになることが、このブームを作った原動力の一つとなっている。
ゲーム会社の強みを生かし興味をそそる物語を提供!
大手ゲームメーカーが運営する施設ではソフトの利点を生かし、子供のころに夢見た体験ができることや、巧妙なストーリー展開があるアトラクションを提供している。
次にヒットの裏側を教えてくれたのは、「VR ZONE OSAKA」のPRを担当する近藤千裕さん。「VR ZONE OSAKA」は、9月13日のオープンから間もなく連日大盛況となった東京発のVRエンタテインメント施設。人気アニメやゲームとのコラボや、襲ってくる恐竜から生還を目指すアクティビティなど、10種類以上の世界をVR体験できる。近藤さんは、「“子供のころに抱いた夢を叶える”アクティビティを展開しています。空を飛べる、かめはめ波を撃てる、エヴァンゲリオンに乗れるなど、一度はあこがれたことがある世界をVRで体験できるのです。特に、人気アニメやゲームとのコラボでは、男性のお客様はもちろん、若い女性にも好評です。作品を全く知らなくても、VRを通じて魅力を知り大興奮してくれることも多くあるので、デートスポットとして人気を集めています」と言う。

ドキドキ絶叫系で大好評!

VRゴーグルと可動シートによって、全身でゴジラの迫力を体感。
また、「SEGA VR AREA ABENO」の天笠さんは、「これだけVRコンテンツがあふれると、映像の迫力だけでは満足感を高められないと思っています。だからこそ、ストーリーを練ったアトラクションこそが、疑似体験できる気持ちを高められるのです。なかでも、ホラー系は若い世代に人気が高く、利用者の約40%が20代までのお客様。もともと、漫画やゲームなどでホラー作品の魅力を知っているからこそ、ある程度の期待を持って施設に足を運んでくれるから人気につながっているのではないでしょうか」と語ってくれた。

乗ると死んでしまうとささやかれるいわく付きの車両で、何者かが迫る360度の恐怖空間が広がるアトラクション。
視覚以外の魅力の追求がVR市場の一大トレンドに!
今回、話を聞いた人気の4スポットに共通しているのが、視覚(映像)以外の魅力を追求することにも目を向けているのがポイントとなっていること。例えば、全身で魅力を体感できるようにアトラクションごとに専用の筐体を用意するだけではなく、仲間と協力しながらゲームを楽しむための装備にボイスチャット機能を搭載するなど、あらゆる方向から仮想世界を楽しんでもらうことでアトラクションの没入感を高め、リアリティを追求している。

ゾンビから壊滅的な被害を受けた街を舞台に、最大6人まで同時にプレイ可能。専用の無線で会話をしながら協力しクリアを目指す。
また、「京都タワー VRバンジー」の広報を担当する、京阪ホテルズ&リゾーツの上野環奈さんは、「一度訪れたことがある人でも、VRを通して見る景色や体験によって、京都の街の印象がガラッと変わっておもしろいと好評です」と、観光名所の魅力にVRをプラスしたことで、リピーターたちに高い評価を得ている。「京都タワー VRバンジー」は、京都を一望できる100mの展望室よりもさらに高い120.9mに位置する最頂部からのバンジーのVR体験ができる絶叫系コンテンツ。本来は見ることができない京都市街の景色を楽しめると話題沸騰だ。

他にも、道頓堀のランドマークとして多くの観光客が訪れる、えびすタワーにもVRコンテンツが登場。地上77.4mの高さまで上昇する観覧車に乗っていながら、まるで空中遊泳をしているかのようなVR体験ができる注目スポット!

専用ゴーグルを装着することで、これまで肉眼では見えにくかったものが360度クリアに見えるのが特徴。
このように、あらゆるアプローチから楽しみ方を追求していくVR施設。今後も、驚くような場所でVRを体験できるスポットが増えていくことは間違いないだろう。
数字で見るヒットのポイント
【満足度89%】「SEGA VR AREA ABENO」のアトラクション「ZOMBIE SURVIVAL」でアンケートをとった結果。ストーリーのおもしろさが満足度に結び付いた。
【来場者50万人】「VR ZONE OSAKA」に先駆けオープンした「VR ZONE SHINJUKU」では、半年間で50万人の来場者を記録。幅広い世代が集い大盛況となっている。
【40代以上も増加】「VR ZONE OSAKA」では、名作アニメのアクティビティを展開したことで、若い世代だけではなく40代以上の来場者も多く訪れるように。
■SEGA VR AREA ABENO<住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-6-1 電話:06-6633-5880 時間:10:00~22:00 休み:不定休 料金:ZOMBIE REVENGE(2000円)、呪刻列車(600円) アクセス:地下鉄天王寺駅より徒歩2分>
■VR ZONE OSAKA<住所:大阪市北区角田町5-15 HEP FIVE8・9F 電話:06-6366-3734 時間:11:00~22:30(最終入場21:30) 休み:不定休 料金:1dayチケット4400円ほか アクセス:各線梅田駅より徒歩5分>
■京都タワー VRバンジー<住所:京都市下京区烏丸七条下る東塩小路町721-1 京都タワー展望室1F 電話:075-361-3215 時間:12:00~21:00 休み:なし(最終受付20:40) ※VRは12月24日(祝)まで 料金:700円 アクセス:JR京都駅より徒歩2分>
■えびすタワー<住所:大阪市中央区宗右衛門町7-13 電話:06-6214-6511 時間:11:00~23:00(最終登場22:45) 休み:なし 料金:1600円(※VRゴンドラのみ)、通常600円 アクセス:各線なんば駅より徒歩5分>
関西ウォーカー編集部
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