デザインで呼びかけ アトレ目黒に「自然と立ち止まりたくなる」エスカレーター

東京ウォーカー(全国版)

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片側空け、歩行、手すりにつかまらない……。いずれもエスカレーターを利用する際日常的に見られる光景だが、危険性があるとして各事業者が頭を悩ませている問題でもある。最近では、JR東日本が東京駅でエスカレーターで立ち止まるよう12月17日から啓発の呼びかけをはじめたことでも話題となっている。

この問題に、利用者の直接的な意識向上とは違ったアプローチを試みている場所がある。JR目黒駅に直結する商業施設「アトレ目黒」で12月1日(土)から導入している「自然と立ち止まりたくなる」デザインのエスカレーターだ。

アトレ目黒に導入された「自然と立ち止まりたくなる」エスカレーター写真提供:文京学院大学


このエスカレーターは、文京学院大学経営学部の新田都志子ゼミがアトレ目黒と共同し、12月1日(土)から12月31日(月)の期間、検証目的で導入しているもの。エスカレーターに乗る瞬間多くの人が見るステップとライザー(蹴上げ)部分に着目し、足跡や歩行NGのマークを施している。

新田ゼミでは2017年よりエスカレーターを誰もが安心して利用できるようにするための啓発活動を行っており、2017年には「思わずつかまりたくなる」手すりデザインとして、オノマトペを用いたイラストのラッピングを施したエスカレーターを提案し、アトレ目黒で検証。その結果、手すり利用率は7.5%増加、歩行率は10%減少という成果を得ている。

【写真を見る】2017年にテストされた「思わずつかまりたくなる」エスカレーター


今回は学生自ら歩行者の行動を都内各駅にて調査するほか、SNSを活用してのアンケート調査を実施しデザインを施す部分を決定。ラッピングの施工を行うアサイマーキングシステムの協力のもと実施に至った。

文京学院大学によると、利用者からは「蹴上げ部分は目に入りやすいと思った。ステップ部分も子供にいいと思う」「日本語で書いてあっても外国の方には伝わらない。足跡は世界共通でいいと思う」と好意的な声が上がる一方、立ち止まろうと思わなかった利用者からは「見慣れない」「目立たない、もっと派手にした方がよい」との意見も寄せられているという。

エスカレーターを導入したアトレ目黒は「継続して啓発を行っていくことで利用マナー向上につながると思われます」とコメント。根強いエスカレーターの“片側空けマナー”を変えるには、言葉以外での呼びかけが解決の一助となるかもしれない。

国分洋平

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