黒川智花「展開が早くて、ラストまであきずに集中して見てもらえる舞台です」
東京ウォーカー(全国版)
手塚治虫 生誕90周年記念の舞台「悪魔と天使」に出演

1月19日(土)からスタートする舞台「悪魔と天使」。この作品は、手塚治虫さんの生誕90周年を記念して、「ダスト8」を舞台化したもの。豪華列車トワイライトエキスプレス号が大事故に遭う。生還者はいないと思われたが、ある乗客たちが奇跡的に生還した。それは、「生命(いのち)の山」という不思議な山にぶつかったはずみで、山のかけらが乗客たちに降りかかったからだった。死ぬ運命だったのに生き残ることができた。その石が彼らを変えることとなった…。主演の観月ありささんをはじめ、白石隼也さん、野村宏伸さんなど、出演者も豪華。黒川智花さんは生還した乗客の一人、吉沢エリ子役で出演する。

―この舞台「悪魔と天使」への出演が決まった時の気持ちは?
「手塚治虫さんのファンの方も待望というか、まさかこの作品が舞台化されるとは思っていなかったと思います。今回、舞台化されたことによって、原作の「ダスト8」もまたたくさんの方に知っていただく機会になると思いますので、この作品に関わることができてすごくうれしいです」

―演じる“吉沢エリ子”という女性は、黒川さんから見てどういう人物ですか?
「病気のお母さんのために、山ユリを採りに行った女性で、すごくお母さん思いなんです。お母さんのためだったら自分の命を捨ててもいい。それくらい、お母さんのことを大切にしているんです。でも、演じるに当たって、いろいろ考えさせられました。死ぬはずだったのに死ななかった。もし、自分が同じ境遇だったらどうするかな?って」

―生還者それぞれに違う考えや生き方があるように、演じる側も見る側も、いろんな考えや思いがありそうですよね。
「そう思います。この作品は群像劇というか、生還者のエピソードがオムニバス形式で展開していきますので、とにかく登場人物が多いんです。ですから、いろんな人物に感情移入して見てもらえると思いますし、大人の方からお子さんまで、幅広い層の方に楽しんでいただけると思います」

―出演者数も多いですから。
「はい。ここまでたくさんの方とお芝居をすることはありませんでしたし、稽古ではなかなか全員が揃うということもなかったので、『今日はあの方が来られている』とか、毎回新鮮な気持ちでした(笑)。大先輩もいらっしゃいますし、若手の方もいらっしゃるので、私もフレッシュな気持ちで臨んでいます」
―“舞台”のどういうところに魅力を感じていますか?
「去年も朗読劇に出演させていただきましたが、ドラマや映画とは違う楽しさがありますし、お客さんの反応を見ながら演じられるところも魅力ですね」

―今回の「悪魔と天使」の見どころを教えてください。
「私の知っている手塚治虫さんの作品でいうと、『ブラック・ジャック』に通づるところがあるんじゃないかと思っています。命と向き合うことは、普段の生活の中ではあまりありませんが、自分が同じような事故に遭ったらどうするかな?とか考えながら、大切な人のことを思ったり、自分のことも大事にしなくちゃいけないなとか、本当にいろんなことを考えさせられる作品です。テーマは重いのですが、展開がすごく早くて、さっきまでシリアスなシーンだったのに、その後で笑える場面があったり、ラストまであきずに集中して見てもらえる舞台になるんじゃないかと思います。私が演じるエリ子ははかなくてかわいそうな役ですが、“かわいそう”だけで終わらせず、弱ってはいるけれどエリ子なりのパワーを見ている人に与えられたらいいなと思っています」

―では最後に、今年の抱負を聞かせてください。
「平成生まれとしては、平成が終わってしまうのはちょっとさみしい感じがします。毎年、年明けに『今年も頑張ろう』という気持ちになりますが、今年は平成が終わり、新しい年号になるということもありますので、30歳にもなりますし、私も新しいことに挑戦して、これまで見せられなかった一面も見せていけたらいいなと思っています」
撮影=田中智久 取材・文=田中隆信
ウォーカープラス/野木原晃一
この記事の画像一覧(全7枚)
キーワード
テーマWalker
テーマ別特集をチェック
季節特集
季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介
全国約900件の花火大会を掲載。2025年の開催日、中止・延期情報や人気ランキングなどをお届け!
ゴールデンウィーク期間中に開催する全国のイベントを大紹介!エリアや日付、カテゴリ別で探せる!
おでかけ特集
今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け
キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介