九州ウォーカー独占インタビュー!ホークス工藤監督が語る2019シーズンの展望

九州ウォーカー

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ホークスの監督に就任後、4年間で3度の日本一を達成した名将・工藤公康監督に独占インタビュー!2018年の激闘の舞台裏、2019年のチーム構想についてなど、気になる話題が次々と飛び出しました。

(2018年12月6日取材)

2019年のチームスローガンは「奪Sh!(ダッシュ)」です!(C)KADOKAWA


―2019年シーズンの強化ポイントは?

工藤監督「ずばり、走塁・盗塁面の強化です。打つのも投げるのも、シーズンを通して常に力を発揮できる保証はありません。でも、走ることなら相手チームや投手にプレッシャーを与え続けることができます。走ることに貪欲なチームと戦うのは僕自身嫌なので、相手に同じことをして試合を優位に進めたいですね。2018年シーズンの反省も込めて、2019年は走塁・盗塁の強化に焦点をおきたいと考えています。キャンプでも基本のランニングをはじめ、“走”に関連したメニューをこれまで以上に取り入れる予定です」(※インタビュー後に、2019年シーズンのチームスローガンが「奪Sh!(ダッシュ)」に決定)

―2018年に成長を遂げたと感じる選手は?

工藤監督「甲斐(拓也)君は1年間チームを支えてくれました。苦しいことの方が多いシーズンだったと思いますが、自分がやらなきゃという強い気持ちで投手を引っ張ってくれましたね」

―2018年のシーズン中に2人だけで食事をしたことがあるそうですね。

工藤監督「交流戦中に2人で食事をして、『ベンチを向いて野球をするな』と伝えました。ベンチの顔色をうかがってリードをしていると、彼の選択の幅を狭めてしまう。自分が思った通りに配球すれば、失敗しても次につながります。人から言われた通りにやっても、何を反省していいか分かりませんよね。食事会の後、リード面で僕から口を挟むことは、ほぼなくなりました」

―シーズンを通してベンチで甲斐選手とコミュニケーションをとっていましたが、リードについて話していたのではないということですか?

「はい。ほとんどはバッティングについての話です(笑)」

2019年も甲斐君には大いに期待しています(C)KADOKAWA


―甲斐選手に期待することは?

工藤監督「2018年は出場試合数は多かったものの、最後まで出ていない試合もありました。その理由を彼自身で考えて、最後まで試合を任されるキャッチャーへと成長してほしいと思っています」

―甲斐選手のほかに、成長を感じている選手はいますか?

工藤監督「野手だと上林(誠知)君。打撃に好不調の波が出るのは仕方ないことですが、打撃の不調とともに守備まで崩れる選手も多いんです。でも、2018年の彼は打てない時でも守備でチームに貢献してくれました。日本シリーズ第5戦でも、好守備で試合の流れを変えましたよね」

上林君の成長はチームにとって大きかったですね(C)KADOKAWA


―投手陣ではいかがでしょう?

工藤監督「まずは、加治屋(蓮)君。敗戦処理から始まり、結果を残し続けて最終的には8回を任されるピッチャーになりました。彼の成長が顕著に表れているのが、CSの北海道日本ハム戦で見られた、右バッターのインコースへの強気の投球。それも、キャッチャーのサインに首を振ってインコースを攻めました。彼は根がすごく優しい性格なんです。なので、前だったらアウトサイドにかわす投球をしてファーボールになったり、甘いコースに入って打たれたりしていたと思うけど、強気にバッターの胸元を攻めることができた。気持ちで負けないって言うのは簡単だけど、実際にあの負けられない場面で、キャッチャーのサインに首を振ってまでインコースに投げられるものじゃありません」

加治屋君はシーズン72試合登板のフル回転。鉄腕に助けられました。(C)KADOKAWA


―CSではインコースを攻めて打たれてしまいました。

工藤監督「結果は失敗だったけど、逃げなかったことを評価しました。だから、打たれた次の試合でも使いましたよね。2018年は彼にとって多くのことを学べたシーズンになったと思います。2019年もここぞの場面で強気の投球を期待しています」

―2018年は守護神サファテ投手が怪我で離脱しながら、森(唯斗)投手が代役をしっかりと務めましたね。

工藤監督「もう大したもんだと思います。彼にとってはオールスターがターニングポイントでしたね」

―といいますと?

工藤監督「オールスターで力を抜いて投げることを試したんです。その結果、球界を代表するバッターを抑えることができた。試合後に『監督、力をそんなに入れなくても、バッターって詰まるんですね』と言ってました。抑えの緊迫した場面なので力んで投げてしまいがちですが、そうじゃなくても抑える術を知った。それからの彼は安心して見ていられましたね」

―2019年の森投手の起用法にも注目が集まるところです。

工藤監督「サファテが戻ってくるし、どうしようかなぁ…(笑)。いずれにしても9回を任せる投手は1人だし、8回、7回もおそらく1人でしょう。2018年に結果を残した選手たち、怪我から復帰してくる選手たちがしのぎを削って、限られた枠を奪うために頑張ってほしいです。キャンプ、オープン戦と、結果を見てしっかりと判断したいと思います」

2019年の中継ぎ争いは熾烈です。監督としては嬉しい悩みですね。(C)KADOKAWA


―オフシーズンに楽しみにしていることは?

工藤監督「現役時代にはキャンピングカーを持ってたくらいにアウトドアが好きなんです。だから、キャンプかグランピングでゆっくりしたいですね」

―毎年恒例のアメリカ視察も?

工藤監督「はい、年始に行く予定です。最新のトレーニングやリハビリについて学び、少しでも選手にプラスになる情報を持って帰りたいと思っています」

―最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。

工藤監督「2018年はCSの西武ドームや日本シリーズのマツダスタジアムなど、相手チームの声援にプレッシャーを感じる場面が多く、ファンの声がどれだけ力になるかを逆の意味で感じられたシーズンでした。日本シリーズでヤフオクドームに戻ってきて、皆さんの温かい声援で落ち着くことができ、ホームで3連勝。日本一になることもできました。2019年も皆さんの声援をしっかりと力に変えて、結果が残せるように頑張っていきます。熱い応援、そして、叱咤激励をよろしくお願いします」

2019年も目指すはもちろん日本一です!(C)KADOKAWA


2019年は昨年成し遂げられなかったパリーグ優勝、そして3年連続の日本一に期待!監督が強化ポイントに挙げた走塁面にも注目して、今年もホークスを応援しよう!

近藤耕平

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