九州ウォーカー独占インタビュー!ホークス甲斐拓也選手が2019シーズンに成し遂げたいこと
九州ウォーカー
2018年の日本シリーズでの100%盗塁阻止、そしてMVP受賞によって、一躍脚光を浴びた”キャノン”こと、甲斐拓也選手に独占インタビュー!甲斐キャノンの秘密、2019年への意気込み、そしてプライベートの話まで、ざっくばらんに語ってくれました。(2018年12月1日取材)

―改めて、日本一&MVP受賞おめでとうございます。しばらく時間が経ちましたが、MVPの率直な感想はいかがですか?
甲斐選手「MVPに関しては、いまだに実感がわかないんですよね。守備で評価してもらえたことは嬉しかったですけど、日本シリーズ中にヒットは2本だけでしたし…。受賞が決まった時も『ほんとに僕でいいの?』って気持ちでした。今振り返ると、日本一になった嬉しさよりも、リーグ優勝を逃した悔しさの方が大きなシーズンでした」
―“甲斐キャノン”の秘密はどこにあるのでしょう?
甲斐選手「みなさんから『キャノン、キャノン』と呼んでいただいて、強肩のイメージがあるみたいなんですが、肩の強さはプロだと平均レベルだと思います。でも盗塁阻止って、ホームベースから2塁までの決まった距離を、いかに素早く、正確に投げられるかが勝負。ボールを捕ってから投げるまでの一連の動作のなかで、その点を意識するようにしています」

―2018年は甲斐キャノンが全国区になった1年でした。
甲斐選手「注目してもらえることはプロとしてとてもありがたいのですが、これからが勝負だと思っています。自分に5の力しかないのに周りから10に見られているのなら、10まで力を高めないといけない。でも、現状でその力がないことは自分が一番わかっている。そのギャップに戸惑っているというのが正直なところです」
―ということは、2018年の成績に関して満足していない?
甲斐選手「個人成績を数字で見れば、ひどいですよね。納得なんていくはずがありません。リーグ優勝を逃したことに加えて、個人成績の面でも2018年は悔しいシーズンでした」

―2018年は千賀(滉大)投手、牧原(大成)選手も結果を残し、甲斐さんも含めて2010年の育成ドラフトで指名された選手が3人も活躍したシーズンになりました。2人の存在って?
甲斐選手「千賀は僕らの中でも活躍するのが早かったし、マッキー(牧原)も2軍で試合に出るのは早かった。僕は2人の背中を必死で追いかけつつ、正直、嫉妬する気持ちもありました。同級生だし、同じ育成出身だし、みんなで頑張ってきて、今1軍で一緒にやれるのはほんとに嬉しいですよね」
――育成選手(=1軍の試合に出場できない3軍選手)の頃を振り返ってほしいのですが。
甲斐選手「振り返りたくありません(笑)。それくらい、育成選手だった最初の3年間はきつかったですね。いつクビになるかわからない危機感のなかで毎日練習してました。育成枠を抜け出して3桁の背番号を2桁にしないと、プロ野球選手としてのスタートラインにすら立てない。そんな苦しい状況の中で必死にもがいてました」
―当時の自分に、今声をかけるとしたら?
甲斐選手「今だから『育成時代に頑張ったおかげで、今があるんだよ』って言えますけど、当時はそんな先のことなんて考えられないくらい大変だったので、『何言ってんだよ』って昔の僕に言い返されるでしょうね(笑)」

―2018年は結婚&長男誕生という出来事もあり、特別な1年になりましたね。
甲斐選手「ありがとうございます。そういう意味でも、2018年は期するものがありました。CSの少し前に息子が生まれたんですが、日本シリーズが終わってからも忙しくて、なかなか一緒にいられないのが寂しいですね。先輩パパの千賀に子育てについて教えてもらっています」
―オフが楽しみですね?
甲斐選手「そうですね。昨シーズンまでだと、ゴルフがオフシーズンの何よりの楽しみだったんですが、今は家族の時間を大切にしたいです」
―オフに食べたいご褒美メシは?
甲斐選手「唐揚げが大好きなんですが、最近、食べたら食べただけ太るようになってきて…」
―まだ26歳。気にするのが早くないですか?
甲斐選手「そうでもないんですよ。もともと太りにくい体質なので、食べ物の我慢ってしなかったんですが、25歳を過ぎた頃から『なんか肉がついてきたぞ』と感じるようになってきて、これはヤバいなと(笑)。オフなのでたくさん食べたいところですが、体重管理は意識するようにしています。なので、唐揚げもちょっと控えめにしようかな…」

―2019年シーズンの課題は?
甲斐選手「何よりもまずバッティングですね。2018年も打撃力向上には重点的に力を入れてきたのですが、結果につながりませんでした。ただ、シーズン終盤からクライマックスシリーズ(CS)にかけて、『この感覚なのか?』って、ヒントになるようなものが少し見つかったんです。2019年はその感覚のレベルを上げていきたいと思っています」
―2019年シーズンに向けての意気込みをお願いします。
甲斐選手「リードや盗塁阻止だけではなく、打つ方でもチームやピッチャーを助けたいです。打席に立つ以上打線の一員なので、キャッチャーだからという甘えは許されません。野球人は試合に出てなんぼですから、試合の途中で代打を送られる悔しさは強いものがあります。まずは、この現状をしっかりと受け入れて、チームからも、投手からも信頼される選手になれるように、力をつけていくだけですね」
―最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします。
甲斐選手「リーグ2位に終わった2018年の悔しさを忘れることなく、2019年は完全優勝をめざします!キャッチャーは試合に勝って評価されるポジションだと思うので、個人の成績+チームの勝利を貪欲に求めていきたいですね」

2019年もチームを束ねる扇の要として、さらなる活躍に期待大!日本シリーズ3連覇へ向けて、今年もホークスを応援しよう!
近藤耕平
この記事の画像一覧(全6枚)
キーワード
テーマWalker
テーマ別特集をチェック
季節特集
季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介
全国約900件の花火大会を掲載。2025年の開催日、中止・延期情報や人気ランキングなどをお届け!
ゴールデンウィーク期間中に開催する全国のイベントを大紹介!エリアや日付、カテゴリ別で探せる!
おでかけ特集
今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け
キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介